ブンミおじさんの森

ALLTIME BEST

劇場公開日:

ブンミおじさんの森

解説

「トロピカル・マラティ」で国際的に高く評価されたタイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督が、カンヌ映画祭でタイ映画に初のパルムドールをもたらしたファンタジー・ドラマ。タイの山間で暮らす余命わずかなブンミは、自分の農園に妻の妹ジェンを呼び寄せる。すると、19年前にこの世を去ったブンミの妻の霊が現れ、さらに行方不明の息子も姿を変えて現われる。やがて、ブンミは彼らとともに深い森へ入っていく。

2010年製作/114分/G/イギリス・タイ・ドイツ・フランス・スペイン合作
原題または英題:Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives
配給:ムヴィオラ
劇場公開日:2011年3月5日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第63回 カンヌ国際映画祭(2010年)

受賞

コンペティション部門
パルムドール アピチャッポン・ウィーラセタクン

出品

コンペティション部門
出品作品 アピチャッポン・ウィーラセタクン
詳細情報を表示

インタビュー

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9

(C)Kick the Machine Films

映画レビュー

5.0森という舞台装置のすごさ

2019年8月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

この映画の死生観はすごい。森には死者と生者が渾然一体となっており、人間の文明から遠く離れた世界が展開している。森に迷い込むことで方向感覚を失い、異界にさまようかのような感覚を覚えるような、映画全体もどこに向かうかはっきりと示さず、見ていると方向感覚を失いそうになる。はっきりと言えないが、極めてアジア的な感性で、西欧のフィルターを通さない土着的な感覚がある。日本の自然崇拝にも通じる畏怖の感覚にも通じるような何かがこの映画にはある気がする。森という舞台を映画でこれだけ深く掘り下げた作家はアピチャッポンだけではないかという気がする。森は実はかなりすごい舞台装置なのだと思い知らされた。森なら何が起きても不思議じゃない。この映画を見るとそういう気分になる。

後半の洞窟のシーンもすごい。地球の胎内とでも言うべき洞窟で、前世の記憶を見て、死んでゆくブンミおじさんの姿に生命の壮大な流転を感じる。すごい映画だ。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
杉本穂高

2.5私には難しすぎた…

2024年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

寝られる

冒頭から暗く静かな森の映像とスローな会話が続き眠くなります。一生懸命に内容を理解しようとしますが眠すぎてそれどころではありません。後半に洞窟に入っていくシーンは誕生のメタファーかなと思ったら、その通り作中で言っていました。

映像と効果音は美しいと思います。静かに眠りたいときには良いかと思います。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
FormosaMyu

3.0難解という訳でもないんだが

2023年6月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

「光の墓」よりはまだ親しみやすかったかなあ。
カンヌはこういったアジアの自然の風景が好きなんだよね。静止画があったり、前後無関係に思えるシーンがあったりで、やはり完全な理解は不可能だったが、カンヌの審査員はどういう評価だったのか?想像すらつかない。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ミーノ

3.0東洋人の心の奥底にある「深遠さ」?

2023年4月11日
Androidアプリから投稿

生者と死者・ヒトと猿との霊魂が混交して、違和感を感じないような森の深遠さを背景として、ブンミおじさんの霊魂が森に還元されてる様子を描いた一本に見受けられました。評論子には。
欧米の狩猟民族とは異なり、農耕民族として山野の自然の中で命を繋いできた東洋人には、どこかに、ブンミおじさんの森のような深遠な世界が心の奥底に深く深く沈んでいるのかも知れません。
その記憶を呼び覚ましてくれるような一本…。
それが本作を通じて表現されているアピチャッポン・ウィーラセタクン 監督の価値観(死生観?)なのだろうと思いました。
その意味では、充分に佳作と評することができると思います。評論子は。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
talkie