“真!韓国映画祭”の4本目。
整理番号から見るに少なくとも
私を含めた6人は、今日1日で
東京マラソンではありませんが
無事に完走したことになります。
フルマラソンの30キロ過ぎではありませんが
さすがにここまで3本観て疲労の色は隠せませんでしたが、
他に5人いるんだから、4本全部でティーチインがあるなんて
滅多にないことなんだから、と奮い立たせて、テンションを高めました。
事前情報は
現在上映中『渇き』で
キム・オクビンさんをいたぶる姑役の
キム・ヘスクさんが主演されていること。
チラシを見るかぎり
『渇き』の怖い姑さんとは
大違いの笑顔でしたので、そのギャップを楽しみに上映開始を待ちました。
☆彡 ☆彡
いやぁ、こりゃ完璧コメディだな
オ・ジョムギュン監督、初監督作品なんて信じられませんね(驚)
『妻が結婚した』(映画)
『私の名前はキム・サムソン』(ドラマ)
このふたつをあわせてグレードアップした感じでした。
だから、話の内容を冷静に見つめれば悲しくて
深刻なはずなのに、逆にその姿を見て、笑いっぱなしでした。
◇ ◇
《 お箸を持つ力があればSEXできる 》
《 心の底から愛せる人に出会えるなんて、人生でそんなにあるものではない 》
これティーチインで監督が語った
韓国の諺と、人生経験に基づく話です。
構想7年、脚本1年半、
製作にたどり着くまで3年、
クランクアップしてから公開まで1年。
ここに来るまでの道程は、
長き険しき茨の道だったようですが、
こうやって無事に公開されたことに
感謝の意を改めてお伝えしたいと思います。
ありがとうございました(笑顔)
◇ ◇
あらすじをサクッと書くと、
カラオケ店と下宿を経営する夫婦。
夫婦には1人の娘。彼氏は親から
継いだ小さなクリーニング店を経営する下宿人。
それが、ひょんなことから、
娘の母と、娘の彼氏が本気で
愛しあい、なんと子供まで作ってしまう。
そんな、お話。
これを、コミカルに描くので、笑わずにはいられない。
ネタバレを防ぐために印象に残った笑えたシーンをひとつだけ。
旦那と娘を母屋に残し、
母は娘の元カレが住む隣接する下宿部屋へ
堂々と、胸を張って移動し、SEXスタート。
旦那と娘がいるのを知っていて大きな喘ぎ声を響かせる。
夫、呆れ顔(だって自分も愛人作ってるから)
娘、自室に篭り耳をふさぐ(私はまだあなたを愛しているのにどうして振り向いてくれないの)
字面だけだと、夫や娘の立場に立てば、涙のヒトツも流しておかしくないのですが、
そこにいたるまでのストーリーを追っていくと、母が出す喘ぎ声は充実した生を掴んだ
喜びの喝采であり、むしろ母の立場に立って、心の底から応援をしたくなってしまうのです。
だから自然に表情は笑顔となり、笑い声もでてしまいます。
☆彡 ☆彡
上映終了後、劇場からは拍手がおきました。
もちろん、わたしも大拍手です(笑顔)
コミカルさを全面に感想を記しましたが、
購入したパンフを読むと、韓国独自の文化に
通じていればよくわかる、セリフも盛り込まれていました。
また、姦通罪といった
なにやら古めかしい犯罪名も問題提起されています。
コミカルなオブラートに包まれて、気づきにくくなっていますが、
その中には、重要な問題も隠されている、奥深い作品でもあります。
なお、本国韓国では5点満点で、1と5に評価が二分され、
特に、男性からの評判がよくなかったそうです。わかる気もするな。
だって、結局のところ、自分の奥さんを、若い男に取られるわけだから(苦笑)
ドロドロしがちな内容を
ユーモアを交えたカラッと
笑える作品に仕上がっていますので、
偏見を持たず、男性の方も是非ごらんください(笑顔)