川の底からこんにちは

劇場公開日:

川の底からこんにちは

解説

上京して5年目のOL佐和子は、目標もない自堕落な生活を送っていた。ある日、父親が末期がんのため余命わずかだという知らせが入り、一人娘の佐和子が実家のしじみ工場の跡を継ぐことになる。しかし工場は倒産寸前で、労働者の中年女性たちからはいびられる毎日。追い込まれた佐和子は、生まれて初めて自分の人生を見つめ直すことになる。新人監督の登竜門「ぴあフィルムフェスティバル」でグランプリを受賞した石井裕也の商業映画デビュー作。主演は「愛のむきだし」の満島ひかり。

2009年製作/112分/日本
配給:ユーロスペース
劇場公開日:2010年5月1日

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映画レビュー

3.5「中の下」ではない

2024年7月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

悲しい

楽しい

 上京5年目、5か所目の職場である玩具メーカーに勤め、5人目の彼氏健一はバツイチ子持ち、の佐和子。彼女の父が倒れたため、健一親子とともに実家に帰る。家業のシジミ工場を継ぐことや、おばちゃん従業員に戸惑うものの。
 実家を出た経緯もあり、佐和子に不信感をいだく従業員。しかし性根を入れ替えた彼女を見直し、変化していくさまが楽しいです。なんでバキュームカー頼まないんだろ。
 叔父さんが笑えます。親戚のおじさんやらせると、岩松了はホント最高。あれ父役は?、そうだ志賀廣太郎、わかったシーンが笑えます。

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sironabe

3.0前半は満島ひかり演じる主人公のすっとぼけたキャラで笑いを誘う。 後...

2024年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

前半は満島ひかり演じる主人公のすっとぼけたキャラで笑いを誘う。
後半は今一つだった。
実家の工場を継ぐにしても必死になっている様子もなく、途中から突然開き直ってやる気を出すが、倒産寸前状態から売り上げを2倍にした要因がよく分からない。
ただし、父親との永遠の別れのくだりは泣けた。

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省二

4.0「しょうがない」ことは歌って乗りきる精神

2024年2月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

観終わって一番に思ったことは「思ってたよりもすごーく女子映画だったなぁ」ってこと。
主人公・佐和子の自己評価の低さが、何だか心に沁みるの。感傷でもあり、目を背けたいヒリヒリした感覚にも思える。

上京して5年、5個目の職場、5人目の彼氏。平均すると、1年しか持たない日常。
切れ目なく仕事と男にありつける訳だから、佐和子は魅力的なはずだ、と思うのがフツー。
しかし、実態は「大した女じゃないんで」「しょうがないですよね」という妥協に妥協を重ねた自暴自棄の生活。
「中の下」だからしょーもない上司にもキレず、ちょっとキモい男とも付き合う。「しょせん中の下、だからあんたと付き合ってんじゃん。」
ここまで断言されると爽快感すら感じる。

父が倒れて家業を継ぐことになった佐和子に、「しょうがない」から仕事を変えることはもう出来ない。風当たりが冷たくても、事業が潰れそうでも、「腹くくってやっていくしかねーんだよ!」となってからは怒濤の勢いだ。

「しょせん中の下」と卑屈だった佐和子が、「しょせん中の下」と開き直ったお陰か、パートおばちゃんや彼氏の連れ子と生活に邁進していく様が素敵だ。
同じ「しょせん中の下」なのに、この差。
自分を受け入れることは難しい。同じ評価でも、否定的に受け入れたら気力はおこらないし、肯定的に受け止めたら活力がみなぎってくる。
佐和子の姿を観ているこっちがそう感じるのだから、周囲の人も当然そう。
「あんた、なかなかやるじゃないの」
そう思ってくれる。

佐和子とパートのおばちゃん軍団との、微妙な距離感の詰まり加減が何だかとてもリアル。
傷や弱みを見せあうのが「女子の連帯感あるある」で、妙に共感しちゃうんだよね。

情けなくて、滑稽なのに、何だかとてもカッコいい。
決して「中の下」ではない満島ひかりだけど、佐和子が完全に乗り移っているかのようで、最高だった。
女の人生は「中の下だからしょうがない」を乗り越えた先にあるのかもしれない。

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つとみ

0.5シュールなショートコントの寄せ集め

2023年12月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ