252 生存者あり

劇場公開日:

252 生存者あり

解説・あらすじ

大災害に見舞われた東京を舞台に人々の「生還」と「救出」を壮大なスケールで描く人間ドラマ。監督は「舞妓Haaaan!!!」の水田伸生、原作は「海猿」原案者の小森陽一。伊藤英明、内野聖陽、山田孝之ら豪華キャストが共演。都心で発生した直下型地震の数週間後、巨大台風が襲来し、雹(ひょう)や高潮などの異常気象で東京はパニックに陥る。新橋駅の地下に閉じ込められた人々を救出するべく、ハイパーレスキュー隊(東京消防庁消防救助機動部隊)が命懸けの救出に挑む。

2008年製作/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2008年12月6日

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映画レビュー

3.0「消防は人の命を救う仕事」

2025年2月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
「レスキューになんか…レスキューになんかならなければよかった。」
「そのレスキューの助けを待っているんだろうが、俺達は。」

まだ評論子が子供時分の頃の話ですが、テレビ番組のインタビューに応えた消防士が、消防という仕事は「人の命を助ける良い仕事」だと答えていたことを、今でもよく覚えています。
まさに「その通り」を描いたというのが、本作だったと思います。

折しも、令和7年1月発生の埼玉県八潮市の道路陥没現場では、行方不明の転落車輌運転者の懸命な救助活動が消防関係者によって続く中、その職務の「重み」には、多言を要しないとも思います。

本作も、佳作という評価で間違いがないと、評論子は思います。

<映画のことば>
「泡えもんを売りまくって、あんたの店で豪遊するから。」
「ウチの店、高いよ。」

(追記)
その実、危険な職場であることも、間違いがないでしょう。

評論子がまだ小学生の頃、ある日の夕方、ローカルさんになってもらっていた(=アマチュア無線で、よく交信相手になってもらっていた)地元の消防士の方と、交信を終わり、お互いにファイナルを送る(通信の終了を確認する)ときに「夜勤でこれから出勤する」とおっしゃっていました。

そのあとの評論子はといえば、夕食をとって、テレビを見て、お風呂に入って寝床に入るという、普段と少しも変わりのない生活をしましたけれども。

しかし、翌朝の新聞を読んで、飛び上がりそうになるくらい、驚いたことを、今でもよく覚えています。
なんと、前の日に話をしたばかりの件(くだん)のローカルさんの消防士さんが、前夜の出動中に怪我をしたとのこと。

その日は、学校が終わるのも待ち遠しく、下校後は、まっすく病院にお見舞いに上がったことは、いうまでもありません。

「板子一枚下は地獄」とは、船で、海の上で働く漁師さんのことですけれども。
消防士という職業も、常に危険の伴う職業であるのことも、また間違いはないことだろうとも思います。

(追記)
<映画のことば>
レスキューは、全員が無事に戻ってきて、初めて成功なんだ。

これは、ある意味で「至言」だと思います。
消防士という職業が、前記のとおり、常に危険と「隣り合わせ」の職業であってみれば。

実は、赤十字のボランティア団体に籍を置いている評論子も、奉仕団ではまったく同じことを教えられています。

奉仕は奉仕なのですけれども。

しかし、奉仕する側の安全が確保されてこその奉仕ということです。

赤十字奉仕団の奉仕と救助隊の人命救助-。
同じく災害対応に派遣されたとしても、その最前線を担うレスキューの人々などと、いわゆるバックヤードの業務に配置されることが分かっているボランティアの奉仕団とでは、その任務の内容の重さ、危険さという点で、直ちに同列に論ずることはできないでしょうけれども。

しかし、通底する根本精神には、そうは大きな違いはないのだろうとも思います。

(追記)
それにしても、可愛かったですね、大森絢音ちゃんは。
映画.comサイトの情報では1999年生まれということですから、2024年の今は、御歳25歳ということでしょうか。
同じく映画.comの情報だと、9年前(2015年)を最後に、映画には出ていないようですけれども。
是非ともスクリーンで再会したい女優さんのおひとりでもあったと思います。

(追記)
「映画に出ていた」といえば…。
別作品『ローレライ』に、超能力を発揮するナゾの少女として出演していた香椎由宇を、久しぶりにスクリーンで見ました。

戦争モノのSF映画からヒューマンドラマへ。

なるほど、終戦後は、その超能力を買われて、終戦によって解体された海軍から気象庁の技官に転職していたという成り行きでしょうか。(笑)

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talkie

3.5東京の地下の秘密

2024年6月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

怖い

単純

東京の一部(お台場、新橋あたり)が大洪水になる。
冴えない営業マンのユウジ(伊藤英明)とその家族に焦点を当てている。
大画面で観ると大迫力。
中盤まで252が空回りするが、きちんとタイトル回収する。

視聴順があべこべだが「I love youは143」という映画(『FALL/フォール』)を思い出す。
ところで東京消防庁の252についてだが、143でも助けに来てくれるだろうか。

ユウジが『北斗の拳』のケンシロウのように優しさと強さを持った男で好感が持てる。
ラストは、人を担いで崖から這い上がってきたラオウを彷彿させる。

怖い雰囲気の山田孝之さんは、『ドラゴンヘッド』(実写映画)を思い出す。

地下に古い新橋駅があったり、昭和感のある部屋があるという場面は興味深い。
安全な部屋には劣化していないベッドもあり、大切に持ち歩いていた発明品や偶然見付けたボールペンを使い怪我人の応急処置をするなど、都合よく不幸中の幸いが重なる。
政治家や自衛隊は登場せず、スケールが小さめで物足りなさは否めない。

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どん・Giovanni

5.0感動した! 記録!

2022年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

感動した!
記録!

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竜胆屋

3.0思うことは色々あるけど…ちゃんと災害の怖さを伝えている

2021年11月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

単純

あまり良い評判ではなかったから警戒していたけど、悪くなかった。東日本大震災からの10年は日本も災害続きで本当にレスキュー隊の皆さんには頭が下がる。有り難みを感じられる映画になったと思う。

日テレ開局55周年記念映画なだけあって、かなりお金がかかっている。奮発したであろう大規模なセットは圧巻で、駅に流れ込む水とパニックな様子をノンストップで描く冒頭はかなり怖くて慄く。しかし、プロローグが弱いので台風が出来たと言っても不自然に感じる。この後いくつものパニック映画が日本で作られることを考えると、やはり自然考証は簡単ではないのだと思う。

今作はレスキュー隊を軸に、救助を待つ側と救う側の2つの視点から描かれる。それぞれに救いのセーフティネットが引かれている点は実に邦画らしく、現実味を割いている。韓国映画ならもっと無情な現実を叩きつけているはずだ。それもあってか、中盤のたるみが気になる。リアルタイムで追い込まれていく雰囲気より、救われるフラグが立っているように見えてしまう。しかし、レスキュー隊だからこそ捉えられる命の重みは一貫している点で良かった。

伊藤英明も内野聖陽も結局のところ、身内なら動いている感が強いのが残念だが、やはりカッコいい。ワイルドでタフな人物像が似合う。山本太郎を見るとどうしても政党がよぎるけど…俳優としては良いピースだとは思う。

災害映画と見くびっていたが、割とその時代に頑張れるCGも多用していたし、緊張感を持って観れた。色々思うところはあるけど、やはり災害に備えは必要。準備しておこうと思う。

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たいよーさん。