チェンジリングのレビュー・感想・評価
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母の愛、悲しみと強さ。涙なくして観られない。でも、一筋の光が。
また号泣してしまった。観るの3回目なのに。
監督イーストウッド作品はほんとに見応えあるんですよね。
1928年、ロス。9才の息子が行方不明になったシングルマザーのアンジーの、これは長い闘いの物語といってもいいでしょう。実話です。
・・・5ヶ月後にみつかり戻った息子は別人だった。
だが主張は認められず、再捜査を依頼するも、当時腐敗しきっていたロス市警は取り合わない。それどころか自分達の不手際を隠蔽しようとアンジーを精神病院に放り込む。
絶望の中、手を差し伸べる牧師マルコビッチが現れ、徐々にか弱い女性から強い母へと変わっていくアンジー。
詳細は書きませんが、ぜひ観てほしい。
こんなことが許されるわけがない!
そして、どん底の中でも人はこんなにも強く生きていけるのか…と
母というのはこうも強いものかと。
5年後。逃げてきた他の子供の証言を窓越しに聞きながら涙を流すアンジーに号泣しました。
こんなかわいそうな話ある??
悲劇ではありますが、彼女の闘いは明らかにロスを変えました。世論が警察を動かしました。街を変えました。
真っ当な人と 真っ当な事実には
天は味方をするのです。
心に残る作品です。星★★★★★5つ。
アンジー、体張ってます。素晴らしい演技です。
アンジェリーナ・ジョリーが
アンジェリーナ・ジョリーのメソッド演技がすごくて、素晴らしいのひとことでした。
こんなことされたらさすがに心がくじけて「私が間違っています」と屈しそうなものなのに、最後まで信念を貫いたお母さん(主演)あっぱれです。
おぞましい話なのだが・・・
まず第一に、替え玉の少年が、なぜ頑強に真の息子だと言い張ったのか?という最大の謎が解明されないまま話は終わってしまった。
残念。
また、主人公のクリステインが命の恩人とも言うべき牧師に対し、終始、妙な距離感を保っている事に違和感を持った。
クリステインが最初から牧師と強力タッグを組んで警察と対峙していれば、精神病院に送られることもなかっただろう。
彼女が単独で警察に対応しようとするやり方が、どうにももどかしく賢明でないと感じた。
44マグナムを35カメラに持ち替えてから
拝啓、ハリー・キャラハン様
あなたが44マグナムを35カメラに持ち替えてから
ずいぶん経ちますが、まだまだ世界は暴力にあふれ
平和ではありません。
僕があなたを知ったときはブルース・リーと同じように
ワルモノをバッタバッタと倒してました。
そして決めセリフの「make my day」
本作でも似たような言葉が出てました。
あなたの make my dayで
川で川底に落とされ
リングではマットに沈められ
島ではアリ地獄に落とされたような気分になりました。
今回も見事にダウンさせられたのですが
そこに差し込む一筋の光を希望というには
あまりにもイタすぎませんか?
生きるって事はそんなに罪なことなのでしょうか・・・
雨も雲も太陽も時間も目イッパイ感じながら進む
そして
Go ahead make my day
主人公をイヤというほど追い詰める、
優しいイーストウッドさんにはこんな事はできません。
こんなことができるのはハリー・キャラハン刑事あなただけです。
まだまだイッパイ撮って下さい。
そして
Go ahead make my day
実話
1920年代に本当にあった話ということと、クリントイーストウッドが監督であるということで、膨らんだ期待は裏切られなかった。
女性の社会進出のはしりの時代、警察の権力、またそのメンツのために犠牲となる市民、異常者の犠牲となる子供、精神病院の歪んだ役割、ひとつひとつが浮き彫りになっていき、最後にまとまった。
悪質な事件が下敷きになる映画は後味の悪い無責任な終わり方が多い中、人間の温かみを感じられるエンディングだった。
髪型のせいか最後までアンジーだと気づかなかった…
実話だからすごいのではなく…
イギリス行きの飛行機の中で観た映画その2
多くの人が実話だからすごい!とか実話なんてありえなーいとか言ってるけど、だからすごいんじゃなくて映画にした意味をよく考えてほしい。
アメリカ映画
監督 クリント・イーストウッド
出演 アンジェリーナ・ジョリー
ジョン・マルコビッチ
製作費 $55000000
巨悪を描く
いやはやお見事。
喰わず嫌いで観ていなかった作品ですが、作り込みがハンパじゃない。
重厚で暗い雰囲気、すっきりとは解決しない謎。
あまり後味の良い作品ではないですが、観て損はないはず。
イーストウッド作品、もっと観てみようっと。
人は強し。愛は強し。
「女だな」
息子が帰ってきたという知らせに、汽車へ駆け出すクリスティン。その後ろでつぶやくジョーンズ警部の言葉。
あの頃のクリスティンは完全な母親であり、父親役という責任を背中に担いでいたと思う。
壮絶な140分。
クリスティンの行動によって動かされたドアの向こうの真実。
子供達は勇気を振り絞って事実を話し、本物の両親に会いたい気持ちに風を起こした。
「時には使うべき言葉を使わなくては。失うものがないときにね」と言うコード12によって精神病棟に監禁されたデクスターの言葉がスカッと響く。
「くそくらえ、くたばるがいい。」
怯えてばかりじゃ何も変わらない。
母親としての強さから、人間としての強さへ。
「喧嘩を売るな、最後にケリをつけなさい」
導入部でウォルターに言い聞かせたセリフがずっと彼女自身の根底にあるような気がした。
決して明るい光が差し込むエンディングではない。
この後も生涯にわたって彼女の戦いは続いていくのだけれど。
クリスティンの表情は何よりも逞しく美しかった。
確信した希望を見つけた事が嬉しかった。
街へ戻っていくクリスティンの背中にあったのは責任ではなく「希望」だった。
数年ぶり2回目の視聴でした。
1920年~30年代を見事なまでに再現し、美術や背景、何よりアンジーのファッションにいちいち見惚れること必至です。
演じているだけでも心が重くなるような役。
格好いい美しい、だけではない、アンジーの女優としての深みを発見です。
演技力がすごい。警察もアンジーも。それゆえ、警察が圧倒的悪に見える...
演技力がすごい。警察もアンジーも。それゆえ、警察が圧倒的悪に見える。
実話とは信じがたいストーリーをなんの脚色もないように演習している。引き込まれる引き込まれる。ハッピーエンドではないのに、希望を残すラストは素晴らしく感じる。
最後は希望を。
前情報は、子供が政府の陰謀によって変えられてしまった。そんな感じでした。
いやいや、待てよ。事件が絡み合って、中盤から気付けば暗い心持ちに。わたしが夫人だったら発狂してしまうと思う。あてにならない警察。戻らない子供。真相が分からない事件。
映画全体のレトロな雰囲気、さすがのアンジェリーナ・ジョリー、たゆまぬストーリーに星4!!!!
誰も話が通じない!
一貫して、警察が何の捜査もしていない。全て、少年達の勇気ある発言のおかげ。息子がわからない母親などいないし、別人なのは周知の事実なのに、警察より上位の法の下に晒さなければ、揉み消されてしまう。話が通じる牧師さんと敏腕弁護士がいなければ、一生精神病院だったかと思うと恐ろしい。その2人もウォルター君生存説には否定的。
理不尽で一方的な事件や、保身的で暴力的な考え方、話が誰にも通じない環境下に置かれて、どれだけ歯痒く腹立たしい感情を抑えながら息子のために奔走しているかが、アンジェリーナジョリーだからこそ、よく伝わってきた。アンジェリーナジョリーは賢く品が良く意志の強い淑女の全要素を兼ね備えていて、ぴったりの役だと思った。
クリントイーストウッド監督の現実性は、重苦しさと紙一重だが、結末の明暗よりも、登場人物の心の揺れ動きをはっきり感じられるところがすごいなと思う。
枯れるどころか作品に漂う艶っぽさは何だ!
昨今のイーストウッドブームには心のどこかで「何で今更…」感がどうしても付き纏ってしまう。
「昔からイーストウッドは面白い娯楽映画しか作って来なかったじゃないか…」って。
以前は全然、批評・興行面でいまいち“ぱっ”としなかったのに、ここ数年来は逆に「そこまで評価する程か?」等とついついやっかんでしまうのですが…。
素直に脱帽!これは良い。
単純に泣かせる感動作品になどしていない演出が実に小憎らしい。
この作品がアカデミー賞から弾き出されたのが信じられない。これは多分ですが作品を観ていたアカデミー会員全員が、終了後に…。
「あれ?ジョン・マルコビッチは真犯人じゃないの?」
「奴が出るなら犯人だろう?」
等と変に納得していないんじゃないか?…と。
何だかそれ以外に理由が思い浮かばない!
そしてほんの少しだけ再現させる、当時のロサンゼルス市街の風景を始めとする美術・衣装等と言った技術面も超一流の仕事振り。
これにイーストウッドの円熟に差し掛かった見事な演出力が加わるのですから。
イーストウッドって今何歳なんですかね?かなり高齢の部類ですよね。普通ならば枯れて来る頃なのに、まだまだ画面からは“艶”の様な匂いが漂って来るのだから…。
主役を演じていたのがアンジョリーナ・ジョリーだったのを差し引いてもちょっと異常ですね。
益々円熟度が上がっているって一体どうゆうこと?
この作品の内容等は、単純な話しではあっても決して2時間20分もの時間を、観客に退屈感を与えずに作品に没頭させるのは容易な事では無い筈ですよ。
でもイーストウッドってそれをいとも簡単にやってのけてしまうのですから…。本当に恐ろしいわ!
ところで、肝心の作品に於ける詳細に関する言及した感想を全然書き込んではいないのですが…もう必要無いっすわ。
とにもかくにもイーストウッドはん。あんた凄いわ!
(2009年2月26日 TOHOシネマズ日劇3)
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