鷲と鷹(1970)

劇場公開日:

解説

兇悪な強盗団にただ1人たち向かった不敵な男。総指揮は「復讐戦線」のオーブリー・シェンク、製作は「猛烈なる復讐」のハル・クレイン、監督は「セメントの女」のゴードン・ダグラス。脚本はジョージ・シェンクとウィリアム・マークス、撮影はジェラルド・フィナーマンとデール・デバーマン、音楽はドミニク・フロンティア、美術はアレン・E・スミス、編集はチャールズ・ネルソンがそれぞれ担当。出演は「地獄の戦場・コマンドス」のリー・ヴァン・クリーフ、「ワイルドバンチ」のウォーレン・オーツ、「西部の男」のフォレスト・タッカー、「宇宙からの脱出」のマリエット・ハートレイ。他に、カーウィン・マシューズ、マリー・ゴメス、デイビス・チャンドラーなど。

1970年製作/アメリカ
原題または英題:Barquero
配給:ユナイト
劇場公開日:1970年6月20日

ストーリー

1870年頃のアリゾナ。目もくらむ砂塵の中を、群盗の一団が現れた。隊長のレミー(ウォーレン・オーツ)は、部下のフェア(ジョン・デイヴィス・チャンドラー)に先に、ロンリー・デルの町に向かわせた。その町は、川の東岸の開拓地で、トラビス船長(リー・ヴァン・クリーフ)の作ったはしけが、町の人々の交通を助けていた。彼は自然を破壊する町の人々を嫌い、男まさりのノラ(マリー・ゴメス)と同棲していた。明け方近く、町についたフェアたち3人は、トラビスを縛りつけ、仲間と掠奪品の到着を待った。その頃には、レミーたちは近くの鉱山町バックスキンを襲い、皆殺しのあげく、馬車3台分の掠奪品をせしめていた。粗暴な隊長レミーとは対照的な、副首領のマルケットは、この戦いの最中に、静かに工学の本を手にとったりしていた。一方、とらわれの身となっていたトラビスは、友人のフィル(フォレスト・タッカー)に助けられ、逆にフェアを捕虜にして、町の人々をはしけで西岸に避難させた。やがて町に着いたレミーは、この有様をみて怒り狂ったが、はしけがないので、どうすることもできなかった。そこで、都合の良い取り引きをもち出したが、トラビスは、いっこうに応じなかった。だが、狩りに出ていた町の住人ローランドが、捕虜になってしまった。そして、相手の捕虜となっているフェアを、無情にも射殺させたレミーは、ローランドの命とはしけを交換しろと脅しに出た。ローランドの妻アンナ(マリエット・ハートレイ)は、夫を救ってくれたら、肉体を与えると、トラビスに約束した。彼はフィルを連れて川を渡り、不敵にも群盗団に潜入、無事ローランドを救出、約束通りアンナを抱くのだった。人質をとられ怒りにかられた群盗団は、知恵者のマルケットがいかだを組み、それでトラビス達を攻撃しようと試みたが失敗し、逆にレミーに射ち殺されてしまった。そして、ついにレミーはトラビスと、1対1の対決を迫った。1発目の銃弾は互いにはずれたが、トラビスの2発目の弾丸はみごとに、レミーを射抜いていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5川を挟んで対峙

2015年5月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

総合65点 ( ストーリー:70点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 集落を襲って騎兵も村民も皆殺しにするという凶悪な盗賊団が、主人公側と川を挟んで対峙するという単純な構造である。だがそれぞれの内部でも利害関係と派閥があるし、川を渡りたい・渡らせないで思惑と作戦と交渉があって楽しめた。主人公と村人、盗賊団の首領とその参謀と部下たちといった人間関係の描き方もいい。主人公の友人役のフィルがいい味をだしていた。
 しかし西部劇ではよくあるが、銃弾の飛び交う戦いが一方的になりがちな演出は古くてそれほどでもない。船同士がほぼ隣り合って撃ち合っているのに、敵だけが倒れるのはやはり良くない。川を挟んでの狙撃が必要なときだけ命中するのもどうかと思う。

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Cape God