ホテル(1967)
解説
アーサー・ヘイリーのベストセラー小説を原作に、ウェンデル・メイスが脚色し、「結婚専科」のリチャード・クワインが監督した。撮影はチャールズ・ラング、音楽はジョニー・キーティングが担当。出演は「殺しのエージェント」のロッド・テイラー、「愛してご免なさい」のカトリーヌ・スパーク、「ネバダ・スミス」のカール・マルデン、「嵐が丘」のマール・オベロン、「ハッド」のメルヴィン・ダグラスほか。製作はウェンデル・メイス。
1967年製作/アメリカ
原題または英題:Hotel
ストーリー
セント・グレゴリー・ホテルはルイジアナ州ニュー・オーリンズの町の繁華な一劃に、堂々たる偉容を誇って建っていた。しかし近代的、能率的経営方式全盛の昨今では、この古風な品格にあふれたホテルも時代遅れで、大分以前から赤字状態を続けていた。経営者トレント(メルヴィン・ダグラス)、それに総支配人ピーター・マクダーモット(ロッド・テイラー)は経営不振を打開しようと懸命であった。そんな内情を見抜いていたホテル王オキーフはジャンヌ(カトリーヌ・スパーク)という魅惑的な女性を連れて、買取交渉のためトレントを訪れた。独身のピーターはたちまち彼女に心をひかれてしまった。このホテルには風変りな泊り客がたくさんいた。アメリカ駐在イギリス大使に任命されるという噂の公爵夫妻をはじめ、ホテル専属の腹黒い私立探偵デュピアネそれにホテル専門のあき巣泥棒キーケイス(カール・マンデル)たちである。そしてある夜起こった公爵夫妻のひき逃げ事件をきっかけに、彼らは奇妙なつながりを持ちはじめるのだった。一方、オキーフのホテル買取り工作が着々すすめられ、支配人のピーターも買収されそうになった。しかし正義派でトレントに忠実な彼はオキーフの申し出を拒絶した。そして老舗セント・グレゴリー・ホテルの誇りのため、またオキーフ・ホテル・チェーンの軍門にくだるよりはと、建物を不動産に売り渡してしまった。ジャンヌはとても男らしいピーターにいつしか心を奪われていた。そんなある日、エレベーターが事故を起こし、公爵が死亡した。ついにホテルも最後の時がきた。閉鎖の準備の始まったあわただしい中を、ピーターはジャンヌの部屋を訪れ、新生活の希望を打ち明けるのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- リチャード・クワイン
- 脚色
- ウェンデル・メイズ
- 原作
- アーサー・ヘイリー
- 製作
- ウェンデル・メイズ
- 撮影
- チャールズ・ラング
- 音楽
- ジョン・キーティング