ポセイドン・アドベンチャー2

劇場公開日:

解説

豪華客船の大津波による転覆を描いた前作「ポセイドン・アドベンチャー」の続篇で、その客船に積みこまれていた謎の貨物をめぐっての人間ドラマを描く。製作・監督はアーウィン・アレン。ポール・ギャリコの原作をネルソン・ギディングが脚色。撮影はジョセフ・バイロック、音楽はジェリー・フィールディング、編集はビル・ブラーム、製作デザインはプレストン・エイムズ、特殊効果はハロルド・ウェルマンが各々担当。出演はマイケル・ケイン、サリー・フィールド、テリー・サバラス、ピーター・ボイル、ジャック・ウォーデン、シャーリー・ナイト、シャーリー・ジョーンズ、カール・マルデン、ベロニカ・ハメル、スリム・ピケンズ、アンジェラ・カートライトなど。

1979年製作/アメリカ
原題または英題:Beyond the Poseidon
配給:ワーナー・ブラザース
劇場公開日:1979年9月29日

ストーリー

地中海を航海中の豪華客船ポセイドン号が、地底地震によって生まれた大津波を受けて転覆した。出口を求めて這いまわった生存者たちのうち、かろうじて、穴から脱出して命をとりとめたのはほんの数人。サルベージ業に命を賭ける海の男マイク(マイケル・ケイン)とウィルバー(カール・マルデン)、セレステ(サリー・フィールド)の3人が、マイクの曵き船ジェニー号を駆ってポセイドン号に近づいてきた。実は謎の貨物が秘密裡に積みこまれていたことがわかり、沈没する前にそれを船の中から運び出そうというのが彼らの任務であった。しかし、彼らが現場に到着した時、一隻のヨットが姿を現した。乗っていたのは、スベボ(テリー・サバラス)、キャストーブ、ドイル、カートといった医療チームで、生き残っているかもしれない人たちを救いに来たというのだ。彼らの想像はあたり、浴室に閉じこめられていた3人、フランク(ピーター・ボイル)、看護婦のジーナ(シャーリー・ジョーンズ)、スザンヌ(ベロニカ・ハメル)がさらに救い出された。一方、マイクらは、事務長の部屋で、金庫の中からあふれ出て一階下に転げ落ちた宝石や金を見つけた。その貯蔵室の入口を探していた彼らは、途中・でデューイ(スリム・ピケンズ)ラリー、フランクの娘テレサ(アンジェラ・カートライト)たちが生きているのを発見し、無事宝石類をかき集めてから出口に向かった。が、いつのまにかスザンヌが消えていた。彼女は事務長の部屋でひそかに積荷目録を探しあて、それをスベボにとどけるべく、皆から離れていたのだった。スベボたちの目的は、実はプラトニウムを積荷の中から探し出して持ち去ることだったのだ。しかし、それをマイ′クたちに知られることを恐れたスベボは、秘密を知るスザンヌが、マイクたちのところへ戻る前に、彼女を殺そうと企んだ。マイクたちは、そのころ世界的に有名な小説家夫婦ハロルド(ジャック・ウォーデン)とハンナ(シャーリー・ナイト)のメレディス夫妻が生存していることをつきとめ救出していた。マイク派とスベボ派の戦いが続き、激しい銃弾戦が、開始された。やがて、スベボ派は船上に逃げのび、プラトニウムを引き上げる作業にかかり、マイク派は、ハンナ、ウィルバーなどの犠牲者を出しながらも必死の脱出を試み、遂に銃弾戦の末、スベボ一派を倒すのだった。

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映画レビュー

3.0幻の(本当の)『ポセイドン・アドベンチャーII』と、合計4つのバージョン!?

2024年6月21日
PCから投稿
鑑賞方法:その他、映画館、TV地上波

ある日突然に状態に、何の前触れも無いように『ポセイドン・アドベンチャー2』が公開される事を知った時には驚いた。
1979年9月なので、既に前作から実に7年も経ってしまっているのに....
それでも兎に角、第1作目のあの感動が忘れられず、見逃すわけには行かない。
一抹の不安を抱えつつも、ロードショー劇場だった新宿ミラノ座へ足を運んだ。

実際に作品を観てまた仰天。
ポスター等で何となくは理解していたものの、メンバーは全く変わって、そこそこ有名俳優たちであるものの、やや旬を過ぎつつある顔ぶれだったりもある、登場人物が一人も引き継がれていない別話だったのだ。

単純に、前作救出された一行とは別行動の別ルートを未だに彷徨っていた乗客連中と、お宝探しに転覆船内の物色を目論んで乗り込んできたサルベージ、そこに船主が密かに輸送させていたという”積荷”を回収にきたテロリストたちとが船内で繰り広げるの3つ巴の葛藤や争奪戦の様相に絡めた人間ドラマが中心で、前作のようなパニック・スペクタクルとサバイバルとその逆境に挑んで生存を賭ける人々の重厚ささえ感じた人間ドラマとの絶妙なバランスは、そこには無かった....

元々は、『ポセイドン・アドベンチャー』( 1972年版)が公開されて大ヒット作として話題になっていた頃に、プロデューサーのアーウィン・アレンは既に続編の企画を進めていて、 1973年2月の記事によると、当初は1974年のクリスマスに公開することまで予定されていたという事だった。
この段階では、アーネスト・ボーグナイン、レッド・バトンズ、キャロル・リンレイ、ジャック・アルバートソン、パメラ・スー・マーティン、エリック・シーなどの、第1作の生存メンバーから数人の俳優を復帰させる事も想定されていた。
1975年7月の段階では、当時最新の仮題『ポセイドン・アドベンチャーII』で製作されたこの作品はフォックス映画とアレンが新たに結んだ3本の映画製作契約の一部になると報じられ、同社と年間2本の長編映画を監督・製作する契約を結んだが、その後この作品の権利は移り、全く異なる形での完成となったという経緯。
結局、20世紀フォックスから1974年のクリスマスに公開される予定だったこの映画の権利はなぜかワーナーに移り、現在観られる形で1979年の完成となったのである。

実際に、1973年に第1作が公開されて間もなく、プロデューサーのアーウィン・アレンにより、ポセイドン号の親会社の国であるオーストリアで事故の公聴会で生存者が証言するという続編は提案され、その公聴会に向かう列車に乗っているとき、口封じのために船主によって仕掛けられた妨害工作により、1マイルに及ぶ山岳トンネルが崩落して列車の生存者は中に閉じ込められ、脱出に四苦八苦することになるという展開が予定され、当時の日本の映画雑誌にも制作が予定されている『ポセイドン・アドベンチャーII』のあらすじとして紹介されており、その情報を知って、上記のように生存した出演者も続投されるであろう事でとても期待を高めて、早期の公開を切望した思い出がある。

しかしその後、そうした話はいつの間にか立ち消えになり、人々からも忘れ去られていく事となった。
ところがそれがある日突然(と言っていい)、なんの前触れも無いように『ポセイドン・アドベンチャー2』として公開される事を知った時には驚いた。
時は1979年9月、あの感動から実に7年の歳月が経っていた。

更に、『ポセイドン・アドベンチャー』( 1972年版)の原作小説家であるポール・ギャリコ氏による小説版も、”映画版の続編”として映画化を前提とした続編小説の執筆を依頼されており、元の原作小説版では最後に沈没して消えたポセイドン号だったが、映画版の設定から引き継がれた続編として執筆されていたというそれも、そのポール・ギャリコ氏自身が本を完成させないまま1976年7月に出版前に亡くなってしまった。
その、映画化作品と同じ『Beyond the Poseidon Adventure』のタイトルを持つ本は、映画版の公開前の1978年1月になって出版されたものの、その後に作られた映画版と小説版もほとんど似ていないものとなっている。
因みに、ポセイドン号は沈没する代わりに爆発して終わる。

ポール・ギャリコ氏による『ポセイドン・アドベンチャー』( 1972年版)の原作は日本でも早川書房からハード・カヴァーで出版されてベスト・セラーにもなったが、待望の続編である『Beyond the Poseidon Adventure』については早川書房からは発売されず、別の出版社からそのタイトルも全然イメージの繋がらないものが振られ、殆どひっそりと出版されて消えていった。
ポール・ギャリコ氏の遺作になる訳だが、その後は既に話題やブームも過ぎて過去のものとなり、二度と出版(増刷も)される事なく絶版本となっているので、現時点での入手は可成りハードルが高い一冊になっている。

参考までに、公開当時から『ポセイドン・アドベンチャー』に酷似していると言われたシルヴェスター・スタローン主演の1996年作品『デイライト』(Daylight)がある。
そして前述の、本来のこの『ポセイドン・アドベンチャーII』の設定等は、最終的にロブ・コーエン監督、シルベスター・スタローン主演の映画『デイライト』(1996年)に採用されたとされており、先述の指摘も頷けるといったところなのだ。
実は驚くべき事に、先述の1974年のクリスマスに公開される予定だった”本来の続編の姿”こそ、この『デイライト』に観て取れるというのが真相だったのであった......

ここまでで、「当初構想されていたバージョン(=「デイライト」のベースに)」、劇場公開されたバージョン、ポール・ギャリコ氏の原作小説バージョン、で3つという事になる。

では4つ目、更にもう一つのバージョンとは?
実はこの劇場作品の”アメリカTV放映用バージョン”は、「劇場公開バージョンとは別編集」された別バージョン(拡張版)だった事が確認されている。
一時期、アメリカTV放映用拡張バージョンというのが'80年代当時に流行った事があったからである。
1983年にABCネットワークでの放映時に初公開された、劇場公開版に約12分追加した「特別延長版」の『TMP』などがその代表的な例であるが、他にも未確認の、現在視聴不可能なものは結構あるのではないかと考えられるが.....?

少なくとも、同じくアーウィン・アレン氏(製作のみ)による”失敗作”と評されている翌1980年『世界崩壊の序曲(When Time Ran Out)』の、4年以上経ってからのTV放映時に初公開された拡張版『Earth's Final Fury 』バージョンでは、劇場版では未公開の約 40 分の追加映像が含まれていることが知られており、本作と『世界崩壊の序曲』の評価も、この別編集「特別延長版」では違ったものになることで「何で初めからコッチでやらなかったの?」とマニアの間では語られているとか.....?

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アンディ・ロビンソン

1.5仙台青葉劇場で鑑賞

2024年5月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

何が起こっているのか、まるで分からなかった。

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ムーラン

2.5安直思考の続編

2018年11月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:TV地上波

単純

寝られる

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しゅうへい

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