ヘアー
劇場公開日:1980年4月26日
解説
ベトナム戦争真只中の60年代を背景に、田舎からニューヨークにやって来た1人の若者とヒッピーたちの交流を中心に、愛と平和と人間性の回復を謳いあげたブロードウェイのヒット・ミュージカルの映画化。製作はレスター・パースキーとマイケル・バトラー、監督は「カッコーの巣の上で」のミロシュ・フォアマン、脚本はマイケル・ウェラー、撮影はミロスラフ・オンドリチェク、音楽はガルト・マクダーモット、編集はリンジー・クリングマン、製作デザインはスチュアート・ワーツェル、衣裳はアン・ロス、振付はトゥイラ・サープ、作詞はジェローム・ラグニとジェームズ・ラドーが各々担当。出演はジョン・サヴェージ、トリート・ウィリアムズ、ビヴァリー・ダンジェロ、アニー・ゴールデン、ドーシー・ライト、ドン・ダカス、シェリル・バーンズ、リチャード・ブライトなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。テクニカラー、ビスタサイズ。1979年作品。
1979年製作/アメリカ
原題または英題:Hair
配給:ユナイト映画
劇場公開日:1980年4月26日
ストーリー
オクラホマの田園地帯の朝。1人の若者が、老いた父親の見送りを受け、ニューヨーク行きのバスに乗った。若者の名はクロード(ジョン・サヴェージ)。徴用兵としてベトナムに送られる前の2日間を利用し、ニューヨークを見ておこうというのだ。セントラル・パークに着いたクロードは、バーガー(トリート・ウィリアムズ)をリーダーとするヒッピーたちと知り合った。メンバーには黒人のハッド(ドーシー・ライト)、金髪のウーフ(ドン・ダカス)そして誰の子かわからないが妊娠しているジーニー(アニー・ゴールデン)らがいた。彼らの奇抜さに目を見張らせていたクロードの前を一頭の馬に乗った上流階級の美しい娘が通り、クロードの心を奪った。その日は、とりあえずバーガーらと一夜を明かしたクロードは、翌日、新聞の記事から、前日の娘が山の手ショート・ヒルに住むシーラ(ビヴァリー・ダンジェロ)であることをつきとめた。彼女の社交会デビューのパーティが行なわれている所へ、バーガーらはクロードのために乗り込んでいった。その会場には、上流階級のきどった人間がつめかけており、バーガーは、そんな連中に反撥してパーティを滅茶苦茶にしてしまった。そんなバーガーらの登場に権威の堕落に嫌気がさしていたシーラは目を見張った。騒ぎを起こした罪で裁判所にやっかいになった彼らは出所してからセントラル・パークの反戦大集会に合流するが、そこでクロードは、彼を捜し求めるシーラと会う。LSDに酔ったクロードは、いつしかシーラーとのファンタスティックな結婚式の幻想を見ていた。やがて、ワシントンの徴兵センターへ出頭したクロードは、ネバダのキャンプに送られ、苦しい訓練を課せられることになる。冬がやってきて、バーガーらと再会したシーラは、クロードからの手紙を手にし、彼に会いたい気持を打ち明けた。一行はクロードに会うためネバダヘ行く事に決めるが、キャンプでは、面会を禁止していた。一計を案じたバーガーは、自慢の長髪を切り落し、士官の1人をペテンにかけ、彼の制服を着込み、キャンプ内に潜入、クロードと入れ替ることに成功。数カ月ぶりの再会に感動するクロードとシーラ。しかし、その頃、皮肉にもキャンプでは、突如、前線出動命令が下っており、クロードの身替りにバーガーが輸送機に乗るはめになっていた。クロードが急ぎ兵舎に帰った時、機はすでに雲間へ消えていた。やがて、バーガーの戦死の知らせが入った。墓の前で悲しみを共にする仲間たち。しかし、彼らは本格的に立ちあがろうとしていた。一方、ワシントンのホワイト・ハウスでは取り巻く若者たちの怒りと熱気が爆発していた。(ユナイト映画配給*2時間)
スタッフ・キャスト
- 監督
- ミロス・フォアマン
- 脚本
- マイケル・ウェラー
- 製作
- レスター・パースキー
- マイケル・バトラー
- 撮影
- ミロスラフ・オンドリチェク
- 美術
- スチュアート・ワーツェル
- 音楽
- ガルト・マクダーモット
- 編集
- リンジー・クリングマン
- 衣装デザイン
- アン・ロス
- 作詞
- ジェローム・ラグニ
- ジェームズ・ラドー
- 振り付け
- トゥイラ・サープ
- 字幕
- 高瀬鎮夫
受賞歴
第37回 ゴールデングローブ賞(1980年)
ノミネート
最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル) |
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