プロビデンス

劇場公開日

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解説

78歳の誕生日の前夜、宏壮な館の奥深くで病魔に苦しむひとりの老作家が死の強迫観念に襲われながら、最後の力をふりしぼって構築する物語と現実を、重層的に交錯させて描く。製作総指揮はフィリップ・デュサール、製作はイヴ・ガスネールとクラウス・ヘルウィヒ、監督は「薔薇のスタビスキー」のアラン・レネ、脚本はデイヴィッド・マーサー、撮影はリカルド・アロノヴィッチ、音楽はミクロス・ローザ、製作デザインはジャック・ソルニエ、衣裳はイヴ・サンローランとジョン・ベイツが各々担当。出演はダーク・ボガード、エレン・バースティン、サー・ジョン・ギールグッド、デイヴィッド・ワーナー、エレーン・ストリッチなど。

1977年製作/フランス
原題:Providence
配給:東宝東和

ストーリー

著名な作家クライヴ・ランガム(ジョン・ギールグッド)は、病魔に冒され、“プロビデンス”という名の館に、その病身を横たえていた。彼は78歳の誕生日の前夜、眠れないままに、恐らく最後となるであろう作品を思い描いていた。その作品は彼自身と彼自身の過去に関するもので、息子のクロード(ダーク・ボガード)をはじめとする彼の家族が登場する。だが同時に彼は悪夢に責めさいなまれていた。サッカー場では多くの老人たちが捕えられ、閉じこめられる。クライヴは、クロードを小説の中で峻厳な検事に仕立て、法廷場面で論告に立たせる。クライヴの庶子ケビン(デイヴィッド・ワーナー)は、若い兵士となり、獣のような森の隠者を安楽死させたことで告訴されている。被告を追及するクロードに妻ソニア(エレン・バースティン)は反発し、放免されたケビンに魅かれる。このことを知ったクロードは、ソニアと別れることを考え、愛人ヘレン(エレーン・ストリッチ)と新生活に入ろうとするが、ヘレンは不治の病に冒され、余命はいくばくもない身だ。この小説の中の主人公たちも、悪夢の中に取りこまれてゆき、2つの異なった世界を、“プロビデンス”が結びつける。この空想の世界は、クライヴの庭園で行なわれる現実の生活と融け合い、混りあう。そして、彼が家族を招いて自分の78歳の誕生日を祝う時、小説に描かれた人物とは全く異なった様相の家族たちが現われる。クロードとソニアは愛し合っており、ケビンはスイスに住み、こうして時々館を訪れる。また、ヘレンという人物は、クライヴの妻モリーが演じた役で、彼女は、不治の病に冒され、自殺したことが明白になる。このように、小説の中と、現実の結びつきが明らかにされてくる。クライヴは、こうして他人を描きながらも、実は自分のある隠された面を描いているのである。

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