FLIRT フラート

劇場公開日:

解説

「愛・アマチュア」のハル・ハートリーが同じシチュエーションで始まる物語を、ニューヨーク、ベルリン、東京の3つの都市を舞台にそれぞれ描いた実験的オムニバス作品。ニューヨークに暮らす青年ビルの恋人エミリーが仕事で外国に行くことになる。遠距離恋愛を続ける自信がないビルはエミリーにプロポーズするか、それとも別の女性のもとにいくべきか迷っていた。そしてベルリンに住むドワイト、東京で女優をしている美穂もまた、同じように外国へ行く恋人との関係を続けるか、別の誰かを選ぶかで思い悩むが。同じシチュエーションで始まった物語は、それぞれの登場人物によって異なる方向へ展開していく。東京編には後にハートリー監督の妻となる二階堂美穂が主演。永瀬正敏や松重豊らが共演している。

1995年製作/84分/アメリカ・ドイツ・日本合作
原題または英題:Flirt
配給:松竹富士
劇場公開日:1997年3月1日

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映画レビュー

4.0ハル・ハートリーの作品の中で1番好き

2023年8月31日
iPhoneアプリから投稿

今まで観たハル・ハートリーの作品の中で1番好きかも。
まったく同じセルフ同じシチュエーションで
違う街違う人種違うセクシャリティーで3回やるってめちゃくちゃ実験的なことしてるけど
飽きずに3回観れるし、ちょっと何か変わるかも?とか同じ時代の違う都市のファッション感の違いも楽しい
監督のパートナーでもある二階堂美穂さんのスクリーン映えする可愛いらしさとファッションと
90年代日本!って感じが良かったな〜!

フラートってゆう可能性のある開けた関係性の概念
あんまり日本では、浸透してない気がするけど
この曖昧さゆえの、ごにょごにょしてる感じハルハートリー映画らしいなと思った。

配信で鑑賞

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madu

2.53つの終わり方をどう味わうか? 話の流が全て同じ。 なんか、最後の...

2023年7月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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マサシ

3.0ハル・ハートリー監督が3ヶ国で撮った実験映画

2022年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ハル・ハートリー監督が、同じような状況で同様のセリフをいう風景を、ニューヨーク/ベルリン/東京の3つの都市において違う俳優を起用して描いた実験映画。

3エピソードのあちこちで、ハル・ハートリー監督作品の常連俳優が見られるのは嬉しい。
特に嬉しいのは、やはりエレナ・レーヴェンソン。

[ニューヨーク、1993年2月]&[ベルリン、1994年10月]&[東京、1995年3月]のドラマだが、いずれも(男女入れ替えなどはあるものの)ある人の恋人が仕事で外国に3ヶ月いくことになり、長距離恋愛を続けることに不安な残される者を主人公に据えたかたちで描かれる。
その主人公は、いずれもモテ男・モテ女だが、外国行く相手から「私たちに未来はあるか?YES or NO ?」と尋ねられるが、明確な答えは出せないでいる。

3つの場所で描かれる三角関係は、3パターンの工夫がなされており、人妻と男と人妻、黒人男と白人男と白人男の妻、白人男(ハル・ハートリー)と日本人女(後のハートリー夫人となる二階堂美穂)と女……といったジェンダーレスなあたりは、時代を先取りしたように見える。(※ 本作は、1995年作品)

拳銃もポイントになる小道具だが、日本での拳銃所持を見られた女性は、普通なら「拳銃不法所持で即逮捕」となるはずだが、このあたりは少し詰めが甘い感じがした。

東京編では、永瀬正敏や松重豊も出演している。
また、東京ロケ地も大久保駅あたりから新宿付近の風景が見られて、当時たくさんあった公衆電話の様々なバリエーションも見られて懐かしい。
旧新宿ピカデリーの上映宣伝看板、新宿松竹の看板も懐かしい。

それなりに楽しめるのだが、同様エピソードを3つの国で撮ったオムニバスだが、もう少し、[違い]を盛り込んでも良かったのではないだろうか。

(※)個人的には、本作で[日本公開されたハル・ハートリー監督作品(複数の短編映画を含む)]を全作鑑賞した。今後は、新作が発表されるのを待つ。

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たいちぃ

4.0"恋愛哲学"

2020年11月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

知的

舞台がベルリンに移った時、なるほど!そういう展開で進む方向性に驚かされ、ニューヨークと日本を含めた些細な違いなどを較べる楽しさも。

ハル・ハートリー常連の役者さんたちが散りばめられ、監督自身は日本で登場、奥さんとイチャイチャ、映像の中心には永瀬正敏。

置かれた状況、辿る結末、会話の内容、全て同じ経験を違う国で繰り広げられる、文化の違いから、相手の行動などから、少しズレてくる三人の運命。

日本を舞台に役者陣の演出描写と演技に違和感を感じる中、ただ一人ブレないスタイルでそこにいるのが当たり前かのように、自然にスクリーンに映える永瀬正敏の存在感、彼を理解して起用したのであろうハル・ハートリーのセンスの良さが最高!!

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万年 東一