パレルモ
劇場公開日:1993年4月24日
解説
パレルモという街を通して、その歴史的な魅力と、相反する腐敗しきった現実とを描く。原作はエドモンド・シャルル・ルー。監督は「予告された殺人」などのフランチェスコ・ロージ。脚本は「こうのとりたちずさんで」のトニノ・グエッラ。撮影は「ヴェニスに死す」のバスクァリーノ・デ・サンティス。音楽は「アンタッチャブル」のエンニオ・モリコーネ。
1990年製作/105分/アメリカ・イタリア・フランス合作
原題または英題:To Forget Palermo
配給:コムストック
劇場公開日:1993年4月24日
ストーリー
次期ニューヨーク市長の有力候補であり、麻薬撲滅の公約を掲げる市会議員カーマイン・ボナヴィア(ジェームズ・ベルーシ)は、選挙戦を取材するテレビ・レポーターのジャンナ(カロリーナ・ロージ)と知り合う。彼女はシチリアのパレルモ出身であった。カーマインの父親もパレルモからの移民であったことから、カーマインは自分のルーツに興味を持ち、ジャーナリストのキャリー(ミミ・ロジャース)との新婚旅行をベニスからパレルモへ変更する。2人はパレルモの街を観光するが、途中、花売りの少年にジャスミンの花を渡される。ホテルへ帰ると、そこにはホテル暮らしを続ける公爵(ヴィットリオ・ガスマン)がいた。彼は昔、マフィアの逆鱗に触れ、一生ホテルから出られないでいた。その後、2人の元に2度目のジャスミンの花が届けられる。外出しようとして頼んだ馬車の座席にもジャスミンの花が置かれ、ホテルの部屋にまで大量のジャスミンが置かれるようになる。何物かによる脅迫と察したカーマインは花売りの少年を探し回る。ニューヨークの父アルフィオは、早くパレルモから出るべきだとキャリーに忠告する。そのころ、カーマインは花売りの少年を見つけ、揉み合いになっていた。少年はどこからか出て来た魚屋のナイフによって重症を負う。カーマインは殺人の嫌疑をかけられる。王子はカーマインに、「彼らは必要とあれば少年を殺すだろう」と言い、パレルモから出ることを警告する。日照り続きの中、ジャスミンが咲いているのは泉のある地区だけだというヒントを得たカーマインは、警察をまいて郊外の、とある村にたどり着く。待っていたのは父の旧友の顔役(ジョス・アックランド)だった。カーマインは、これら一連の事件が、麻薬撲滅政策を潰すための仕組まれた罠だったことを知る。ニューヨークへ戻ったカーマインは、麻薬合法化のプランは次期尚早であると発表せざるを得なくなるが、麻薬中毒患者更生施設の起工式の日、公約の撤回をせず、逆に宣戦布告をした。
スタッフ・キャスト
- 監督
- フランチェスコ・ロージ
- 脚本
- トニーノ・グエッラ
- ゴア・ビダル
- フランチェスコ・ロージ
- 原作
- エドモンド・シャルル・ルー
- 撮影
- パスクァリーノ・デ・サンティス
- 美術
- アンドレア・クリザンティ
- 音楽
- エンニオ・モリコーネ
- 編集
- ルッジェーロ・マストロヤンニ
- 字幕
- 川上純一