華やかな情事
劇場公開日:1968年12月1日
解説
ジョン・ハースの小説をローレンス・B・マーカスが脚色し「ローマで起った奇妙な出来事」のリチャード・レスターが監督した女性映画。撮影はニコラス・ローグ、音楽は“007シリーズ”や「ナック」のジョン・バリーが担当した。出演は「遥か群衆を離れて」のジュリー・クリスティ、「恋とペテンと青空と」のジョージ・C・スコット、TV「ドクター・キルデア」のリチャード・チェンバレン、「グループ」のシャーリー・ナイトほか。製作はレイモンド・ワグナー。
1968年製作/アメリカ
原題または英題:Petulia
配給:ワーナー・ブラザース・セブン・アーツ
劇場公開日:1968年12月1日
ストーリー
アーチー(ジョージ・C・スコット)が、初めてペトリア(ジュリー・クリスティ)に会ったのは、あるパーティーの夜。無味乾燥な雰囲気に退屈し、帰りかけた時、後ろから声をかけたのがペトリアであった。アーチーは世間的には成功の部類に入る医者だが最近、妻のポロと離婚したばかり。ペトリアの誘いには積極的に応じた。一方、ペトリアの方は、デービッド(リチャード・チェンバレン)と結婚して半年。だが彼女は、アーチーを、ひと目見たとたんに心を惹かれ彼を欲しいと思った。欲しいものは手に入れずには、いられない--ペトリアはそんな女だった。子供のようなところのある女だった。だから夫や、夫の父親の非難にも悪びれたところはない。その夜からアーチーの生活は一変した。すべてが新鮮で生き生きとしてきた。またペトリアにとっても、この愛は、すべてを賭けて悔いない手応えを持っていた。だが夫が気づかぬはずはない。ある日、アーチーの部屋にやってきたデービッドは、そこに1人でいたペトリアを打ちのめし、帰っていった。そして、やがて意識を回復したペトリアは、デービッドが暴力をふるったのは、アーチーとのことが原因なのではなく、自分たち夫婦に子供がないからではないか--と考えたのである。かつてメキシコに旅行した際も子供のことで考えこんでしまったことがあったのだ。数カ月が過ぎた。アーチーの脳裏はペトリアのことでいっぱいなのに、彼女の方は逆に日常的な落ち着きの中に身を沈めていった。皮肉な関係になった。誘惑者の方が身をひいてしまったのである。結局ペトリアは、再びデービッドの腕の中へ、安らかな家庭の平和の中へ帰っていった。アーチーをひとり残して。やがてペトリアがデービッドの子供を生む日が来た。出産のベッドに立ち合ったのは医師アーチーであった。陣痛の苦しみの中で、ペトリアは何度もアーチーの名を呼んでいた。
スタッフ・キャスト
- 監督
- リチャード・レスター
- 脚色
- ローレンス・B・マーカス
- 原作
- ジョン・ハース
- 製作
- レイモンド・ワグナー
- 撮影
- ニコラス・ローグ
- 音楽
- ジョン・バリー