ニック・オブ・タイム
劇場公開日:1996年5月18日
解説
娘の命と引き換えに、90分という制限時間内に暗殺を強要された男がたどる危機を描いたサスペンス・スリラー。劇中の時間と上映時間をほぼ一致させ、手持ちカメラを多用した臨場感溢れる演出で緊迫感を最後まで持続させている。「陽のあたる教室」のパトリック・シェーン・ダンカンのオリジナル脚本を、「アサシン」「ドロップ・ゾーン」などの職人派、ジョン・バダムの監督・製作で映画化。エグゼクティヴ・プロデューサーは、監督とコンビのD・J・カルーソ。撮影のロイ・H・ワグナー、音楽のアーサー・B・ルービンスタイン、美術のフィリップ・ハリソン、編集のフランク・モリス、衣裳のメアリー・ヴォクトら、メイン・スタッフもそれぞれバダム作品の常連。主演は「エド・ウッド」「デッドマン」のジョニー・デップで、初の父親役やアクションに挑んでいる。共演は「デンバーに死す時」のクリストファー・ウォーケン、「グッバイガール」「アイ・ラブ・トラブル」のマーシャ・メイソン、「サバイビング・ゲーム」のチャールズ・S・ダットン、「エド・ウッド」のG・D・スプラドリンほか。
1995年製作/90分/アメリカ
原題または英題:Nick of Time
配給:UIP
劇場公開日:1996年5月18日
ストーリー
LA、正午。妻を亡くした税理士のジーン・ワトソン(ジョニー・デップ)は、幼い一人娘リン(コートニー・チェイス)を連れ、新天地にやって来た。駅に降り立った彼らは、警察を装った男スミス(クリストファー・ウォーケン)とパートナーの女、ジョーンズ(ローマ・マーフィア)に拉致され、「午後1時30分までにある人物を殺せ。失敗すれば娘の命はない」と脅迫される。拳銃と標的の写真を渡されたワトソンは、指定されたホテルに着くが、標的はなんと女性州知事のグラント(マーシャ・メイソン)だった。彼女は再選を目指して遊説中で、このホテルで演説会が予定されていた。ワトソンはなんとかこの事実を誰かに知らせようと試みるが、スミスとその仲間たちの監視の目が光っていて不可能だった。厳重な警備の中、銃を持っているにも関わらず、ワトソンはあっさり会場に通された。警備主任もスミスとグルだったのだ。ワトソンは知事直属の女性スタッフ、クリスタ(グロリア・ルーベン)に事情を打ち明け、選挙参謀を務める知事の夫ブレンダン(ピーター・ストラウス)、そして後援者らしい謎の男(G・D・スプラドリン)に会う。だが、そこへ突如、スミスが現れ、クリスタを射殺した。なんと、妻の政策方針を快く思わないブレンダンも一味に加担していたのだ。八方塞がりとなったワトソンは、ホテルの靴磨き職人ヒューイ(チャールズ・S・ダットン)の協力を得て、敵の監視をくぐり抜け、知事に直接会って状況を話すが、信じてくれたかどうかは分からない。そして、演説が行われる午後1時30分がやって来た。スミスをはじめ一味が配置について銃を構えた。ワトソンはそこではじめて、自分は囮に使われただけだとを悟る。ワトソンは意を決し、グラントではなくスミスに向かって発砲、混乱の中、娘のもとへ走る。グラントは撃たれたが、防弾チョッキを着たボディガードのおかげで無事だった。ワトソンはヒューイの助けを借りて、バンに閉じ込められていたリンを救い、スミスとジョーンズを倒した。事件後、黒幕だった謎の男はホテルから去っていった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョン・バダム
- 脚本
- パトリック・シーン・ダンカン
- 製作総指揮
- D・J・カルーソ
- 製作
- ジョン・バダム
- 撮影
- ロイ・H・ワグナー
- 美術
- フィリップ・ハリソン
- 音楽
- アーサー・B・ルビンスタイン
- 編集
- フランク・モリス
- 衣装デザイン
- メアリー・ボクト
- 字幕
- 菊地浩司