テレマークの要塞

劇場公開日:

解説

クヌート・ハウケリードの“原子爆弾を阻止したスキーの男たち”とジョン・D・ドラモンドの“これらの男たちがいなかったら”を、「大脱走」のアイヴァン・モファットと「ローマ帝国の滅亡」のベン・バーズマンが共同で脚色、「ローマ帝国の滅亡」のアンソニー・マンが監督したセミ・ドキュメントなレジスタンス・ドラマ。撮影は「ローマ帝国の滅亡」のロバート・クラスカー、音楽は「戦場にかける橋」のマルコム・アーノルドが担当した。出演は「危険な道」のカーク・ダグラス、「ダンディー少佐」のリチャード・ハリス、「ズール戦争」のウーラ・ヤコブソン、「丘」のマイケル・レッドグレイヴ、ほかにデイヴィッド・ウェストン、アントン・ディフリングなど。製作はS・ベンジャミン・フィッツ。なお、重水とは化学名をデュートリューム・オキサイド(重水素酸化物)といい、核分裂のさいに重要な役割を演じる、中性子の減速剤で、核分裂および連鎖反応の修正をするもの。

1965年製作/アメリカ
原題:The Heroes of Telemark
配給:コロムビア
劇場公開日:1965年12月24日

ストーリー

1942年、雪の多いテレマーク。レジスタンスのリーダーの1人クヌート(リチャード・ハリス)は重水工場長ニールセンから極秘情報を入手、オスローへ飛んだ。オスロー大学のロルフ博士(カーク・ダグラス)はこの情報を重く見、幾多の危険を冒して英国へ。ロンドンの最高作戦室では、ナチスが原爆製造に着手したこと推測した。ロルフとクヌートは、その調査のため彼らの祖国でもある現地に潜入した。第1の秘密送信所はナチスに焼き払われていた。第2のそこにはロルフの別れた妻アンナ(ウーラ・ヤコブソン)と彼女の伯父ヒュッテ(マイケル・レッドグレイヴ)がおり、お互いにレジスタンスに入っていることに驚いた。クリスマスの夜、ロルフはニールセンから、復活祭までに1万ポンドの重水を生産するよう司政長官から厳命されているという報告を受けた。工場への道は厳重な警備がしてあり、潜入は不可能に近い。が、やらなければならない。教授のコマンド部隊も彼らの目前で全滅した。時間がない。彼ら自身を頼る以外ない。幾多の困難を乗りきって装置を爆破した。帰途、アーネは銃弾に撃たれた。その後も執拗な追撃をうけ、ロルフは一時捕まったが、護送車から脱出した。敵からうけた銃傷の手当を受けるため病院に潜伏した。何日か経過し、再びニールセンから重水の生産が再開された、という知らせをうけた。もう止むを得ない。市民の犠牲を慮って爆撃をさけての、彼らの努力だったが、それをする以外方法はない。ところが地形が幸いして殆ど無傷で済んだ。ニールセンから、また重大な情報が来た。ナチスは重水の全ストックを本国に輸送するというのだ。その船を撃沈しなければならない。一般市民も乗っている。ロルフとクヌートは計画を練り、見事に使命を果たしたのだった。

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映画レビュー

3.0テレマークの英雄たち

2018年8月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

1942年、ドイツ占領下のノルウェー。
ナチス・ドイツの原爆製造を阻止した、ノルウェー人の勇気に捧げられた1965年の作品。

あらすじだけ聞くと、『特攻大作戦』のようなエンタメ戦争アクションを彷彿。
カーク・ダグラス、リチャード・ハリスら男臭く渋いキャスト、スリリングな展開、クライマックスはスペクタクルな見せ場などもしっかり設けられている。
が、思ってた以上にシリアスな作風。痛快な面白さには欠けた。
ダグラス演じるプレイボーイな博士と元妻の関係など少々蛇足。硬派な戦争アクション一本にした方が良かったのでは…?

邦題も疑問。
原題通り“テレマークの英雄たち”の方がしっくり来る。

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近大

3.0開始直後壮大なるネタばらし。 ナチスドイツの原爆製造を阻止したノル...

2018年2月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

開始直後壮大なるネタばらし。

ナチスドイツの原爆製造を阻止したノルウェー人の勇気に本作を捧げる。

もはやいかにして阻止したかを観るのみ(笑)

ドイツ軍のお馬鹿っぷりはギャグ寸前。どんな要所にも易々と侵入を許し、逃亡も自由自在。これホントの話?別れた元妻に夜這いをかけたりと小ネタもあり(笑)

ドイツの方が先に原爆作ってたら今の世界はどうなってたんですかね。

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はむひろみ

3.0描くべき焦点が違うのでは

2016年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

総合60点 ( ストーリー:65点|キャスト:65点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 緊迫感が薄い。いとも簡単に船の乗っ取りが成功して、敵に見つかる心配もなく哨戒線を突破して英国に到着している。2日がかりで寒さ厳しい雪原も超えたのに疲れ知らず、まるで近所の買い物から帰ってきたかのように元気いっぱいに気のきいた話をする。本来なら緊張するであろうナチスの前で急に抱きあうという不自然な行動をとって疑われることもない。敵役の描き方も典型的な間抜けな悪人といったところで、簡単に作戦が実行できる。どうやったのか一切過程がなかったが、敵の基地の図面も簡単に手に入った。
 後半は基地の潜入があって盛り返してきたものの、男前の有名俳優が女を口説きながら正義のために行動して格好いいだろうという演出が、軽薄でどうも好きになれない。作戦計画に対しての細かな描写は省かれていきなり潜入が決行されて脱出までしている。命懸けの作戦実行なはずなのに軽い。結局、ドイツの核開発を命懸けで阻止したという歴史の真実を描くのではなく、女にもてる恐れ知らずの英雄を演じるカーク・ダグラスを格好良く描きたいだけ。

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Cape God
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