ビッグ・バッド・ママ

劇場公開日:

解説

アメリカのテキサス州の各都市をマシンガン片手に暴れ廻った母娘3人組の生きざまを描く。製作はロジャー・コーマン、監督は26歳のスティーヴ・カーヴァー、脚本はウィリアム・ノートンとフランセス・ドエルの共同、撮影はブルース・ローガン、音楽はデイヴィッド・グリスマンが各々担当。出演はアンジー・ディッキンソン、ウィリアム・シャトナー、トム・スケリット、スーザン・セネット、ロビー・リー、ノーブル・ウィリンガムなど。

1975年製作/アメリカ
原題または英題:Big Bad Mama
配給:富士映画
劇場公開日:1976年2月28日

ストーリー

1932年、テキサス州のパラダイス。ある教会で結婚式がとり行われようとしていたところに、ウィルマ・マックラッチー(アンジー・ディッキンソン)が凄い剣幕でどなり込み、式をメチャクチャにしてしまった。というのも、彼女の二人娘のうちの長女、16歳のポリー(R・リー)が貧乏な百姓の息子と勝手に結婚式を挙げようとしていたからなのだ。ウィルマは、・ポリーや次女のビリー・ジーン(スーザン・セネット)にもっと世間を見させ、金持ちの亭主をつかまえさせようと必死なのだ。親娘3人は、酒の密造をしている伯父のバーニー(ノーブル・ウィリンガム)の車に乗るや、パラダイスをあとにして、大きな町ウェイコを目指して出発する。しかし運悪く、途中で警官に発見されたバーニーは射殺されてしまう。3人の女は、男手を失い自分たちで金を稼がなければならなくなった。仕方なく、バーニーの造った密造酒を販売して歩くがうまくいくはずはなく、たちまち行き詰ってしまう。ポリーとビリーはストリップのショーでアルバイトを始めるが、これを知ったウィルマは怒り、銃を片手に男たちを蹴ちらし、あてもないのに次の街に流れていくといった始末だった。せっぱつまった3人は、手っ取早く金を得るために強盗を計画した。まず最初はインチキ伝導師から献金袋を強奪。この日から母娘3人組の『マックラッチー・ギャング』が生まれた。次から次へと強盗は成功し、金もたまってきた。だが色事となると母と娘はライバル同士。銀行強盗の最中に知り合ったギャング、ディラー(トム・スリケット)を奪い合い、さらにウィルマは、その後仲間に加わったならず者バクスター(ウィリアム・シャトナー)に夢中になるとディラーを娘たちにおしつけるといった有様だ。一方では、女だてらに銀行強盗から石油会社の金庫強奪までやってのけ、『マックラッチー・ギャング』の名はテキサス中に轟き渡っていた。そのためにFBIの手が強力にのびてきて、仕事に支障をきたすことがしばしばおこるようになった。ウィルマは、ある大きな仕事を最後にこの危険な稼業から足を洗おうと決心した。最後の大きな仕事とは、わがまま放題に育ったブルジョワの娘ジェーンを誘拐し、身代金をたんまりせしめるという計画だ。しかし、ジェーンを何なく誘拐したまではよかったが、母娘3人が街に電話をかけにいっている間、犬猿の仲のディラーとバクスターが口論を始めたことから雲行きが次第にあやしくなってきた。腹の虫がおさまらないディラーは、何とか逃げようとしているジェーンの誘惑にはまり、逃がしてしまう。運よく田舎道で街から帰ってきた母娘3人に出会い、ジェーンをとりおさえることができた。一方、ウィルマたちの無軌道ぶりに身の危険を感じ始めていたバクスターは隠れ家から逃げだす途中FBIに捕まり、計画のあらましをしゃべってしまう。翌朝、ウィルマたちはFBIのマシンガンの音で眼を覚ました。家は既に多勢のFBIに取り囲まれていた。4人はジェーンを人質に必死で防戦するが、相手が多すぎる。銃撃戦は不利とみたディラーは裏切者バクスターを殺すと母娘3人を車に乗せ、脱出を試みるが、FBIの銃撃の前にあえなく最後をとげる。一方、どうにか追撃をかわしたと思ったウィルマ、ポリー、ビリーだったが、ウィルマの胸からは鮮血が流れ、冷たくなり始めていた。

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映画レビュー

3.0母は強し!

2024年3月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

<映画のことば>
祖国アメリカを愛する同胞よ。
社会主義による侵略を断固許すべきではない。
我々が信じるのは米国主義だけだ。
この国の自由を守るために、ニユーディール政策を阻止せねばならない。

私が入っている映画サークルの映画を語る会で、それについて語るお題作品というわけではないのですけれども。
参加者から言及があって、関心を唆(そそ)られて鑑賞した一本になります。

姉妹を養うために、マシンガンor拳銃を片手に、手っ取り早く「荒稼ぎ」を続けたのは、世界恐慌下のアメリカでは、満足な仕事にもありつけなかったからでしょうか。

娯楽作としては、充分に楽しめる一本(佳作)だったと思います。評論子は。

(追記)
ストーリーとしては決して悪くはないのですけれども。
しかし、やたらに「お色気」シーンが目についたのことが、少しばかり気になりました。

世の男性諸氏への「ファン・サービス」ということになのでしょうか。(笑)
しかも、女優さんだけあって、どなたもナイス・バディの方々ばかりなので、目のやり場にも困ってしまいます。(汗)
そんな「アイ・キャッチャー」みたいなシーンを埋め込まなくても、娯楽作としては、本作は、十二分に痛快な一本だったことを言い添えておきたいと思います。

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