超音ジェット機

劇場公開日:

解説

「逢びき」「陽気な幽霊」などのデイヴィッド・リーンが製作ならびに監督に当った航空映画一九五二年作品で、超音速ジェット機出現までの苦しい経緯をえがいたもの。ストオリイと脚色は劇作家のテレンス・ラティガン(「ブラウニング・ヴァーション」)、撮影はジャック・ヒルドヤード(「ホテル・サハラ」)、作曲はマルコム・アーノルドの担当。主演は「四枚の羽根」のラルフ・リチャードソン、「情熱の友」のアン・トッドで、ナイジェル・パトリック(「パンドラ」)、ジョン・ジャスティン(「バグダッドの盗賊(1940)」)、ダイナ・シェリダン(「禿鷹は飛ばず」)、ジョゼフ・トメルティ(「邪魔者は殺せ」)、デンホルム・エリオットらが助演する。

1952年製作/イギリス
原題または英題:Breaking The Sound Barrier
劇場公開日:1953年1月4日

ストーリー

一九四三年、英国空軍のトニイ・ガースウエイト(N・パトリック)は、婦人部隊のスーザン・リッジフィールド(A・トッド)と結婚した。スーザンの父ジョン・リッジフィールド(R・リチャードスン)は英国航空界の大立物で、最新式の航空機工場を所有し、超音速のジェット機を作り出す野望に燃えていた。スーザンの弟クリストファーは、父のために厭々飛行術を学び、初の単独飛行の失敗で無惨な最後を遂げた。戦争が終るとともに、トニイはスーザンの反対を押し切り、ジョンの希望を容れてテスト・パイロットになった。研究所では新型快速機がプロミシウス号を設計していたが、この機が音より速く飛ぶために、音の障壁を突破するとき、どういうことが起るかは全く謎であった。その頃、トニイとの愛の結晶を宿していたスーザンは、生れて来る子供のためにも、トニイがプロミシウス号の試験飛行を行うことを止めるようにと懇願したが、彼は聞き入れなかった。いよいよ試験飛行の日、トニイの操縦するプロミシウス号は音速に近づくや突如、調子を狂わせ、墜落してしまった。その夜、スーザンは悲しみのうちに男の子を生んだ。ジョンはまだ音速突破の夢を捨てず、トニイの戦友だったフィリップにプロミシウス第二号の試験飛行を命じた。機は遂に音速突破に成功した。スーザンは、冷酷だと思っていた父の気持を、やっと理解することが出来、トニイの遺児を将来立派なあとつぎにする決心をした。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第25回 アカデミー賞(1953年)

受賞

音響録音賞  

ノミネート

脚本賞 テレンス・ラティガン
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映画レビュー

4.0リーン先生の初期佳作

2024年6月7日
PCから投稿

言わずと知れた大作監督リーン先生初期の小品風佳作です。
タイトルがダサいですが現代通り「音速の壁」とかにすればよかったのに。
音速ジェット機に挑戦するという単純明快のテレビドラマ的ストーリー展開をダイナミックな飛行シーンを目玉に手堅くまとめた印象です。

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越後屋