ストーカー(1979)

劇場公開日

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解説

ある小国を舞台に不可思議な立入禁止の地域である“ゾーン”に踏み込んだ三人の男たちの心理を描くSF映画。監督・美術は「鏡」のアンドレイ・タルコフスキー。アルカージーとボリスのストルガツキー兄弟の原作「路傍のピクニック」を基に彼ら自身が脚色。撮影はアレクサンドル・クニャジンスキー。音楽はエドゥアルド・アルテミエフが各々担当。出演はアレクサンドル・カイダノフスキー、アリーサ・フレインドリフ、アナトリー・ソロニーツィン、ニコライ・グリニコなど。

1979年製作/ソ連
原題:Stalker
配給:日本海映画

ストーリー

とある小国に、謎に包まれた“ゾーン”と呼ばれる地域があった。立入禁止になっていたが、そこには、人間にとって一番大切な望みがかなえられる“部屋”があるというのだ。そして“ゾーン”に踏み込むという大胆な行動をとる者が出現した。案内役はストーカー(アレクサンドル・カイダノフスキー)と呼ばれている男だ。止める妻(アリーサ・フレインドリフ)を説得し、今“ゾーン”へと出発するストーカー。作家(アナトリー・ソロニーツィン)と教授(ニコライ・グリニコ)の二人と待ち合わせて“ゾーン”に向かう三人。境界地帯に待機していた警備兵の銃弾をくぐり“ゾーン”への侵入を果たす三人。そこにはこの“ゾーン”を探るためにこれまでに送り込まれた軍隊の戦車や人間の死骸が無残にさらされている。水に溢れた“乾燥室”を通り“内挽き器”という恐しいトンネルをくぐり、ついに“部屋”にたどりついた。しかし、踏み込む瞬間、教授が、自分で造った爆弾を取り出し、“部屋”が犯罪者に利用されることを避けるために、“ゾーン”爆破を目的としていたことを告白した。“ゾーン”を支えに生きてきたストーカーはその爆弾を取りあげようする。そのストーカーの態度に疑問を感じる作家。彼ら自身“部屋”に対する考えが、徐々に変化をみせる。“部屋”は、いったい彼らにとって、いかなるものであったのだろうか。自ら自身にもわからないのである。

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映画レビュー

5.0超高次元な芸術的傑作

2020年1月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

知的

内容がとても深い。哲学的な内容で、全てのセリフや会話がいちいち興味深くて引き込まれた。その中でもクライマックスのゾーン部屋前の3人の会話は圧巻だった。ロールプレイングゲームの様なストーリー展開も面白かった。

演出が芸術的で唯一無二。まず画の美しさが半端じゃ無い。どのシーンもS級芸術作品の様な美しさ。
音楽の使い方も凄い。列車の通る雑音の中に微かに聴こえてくるクラシックミュージック。こんな音楽の使い方は初めて観た!映像のセピア色とカラーの使い分けも秀逸で、ラストシーンの奇跡を演出したカラー&微かに聴こえてくる「喜びの歌」は鳥肌ものだった。「地獄の黙示録」の「ワルキューレ」や「北の国から 2002遺言」のドヴォルザーク「新世界より」と同じくらい鳥肌の立つクラシックミュージックの使い方だった。またラストシーンでは、奇跡が起こったにも関わらず娘が退屈そうな表情をしているのが印象深かった。奇跡は起こったが、その願いは母親のもので、本人のものではなかったということか。こんなにも美しく奥深さも兼ね備えた完璧な終わり方はそうないんじゃないだろうか。
タルコフスキー監督の思想と超高次元の芸術性に圧倒された。

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アントキのバンデラス

3.0設定は面白いが今観ると少し退屈

shotgunさん
2019年1月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ゾーンと呼ばれる未知の領域が発生。その領域にある部屋に行けば望みが叶うと知った男たちはゾーン内に踏み込み…。
1979年のソビエト映画。情緒的すぎる長回しが今観ると退屈に感じてしまうが、ゾーンの設定や哲学性は現代にも通じるとすら言える作品でした。
『アナイアレイション-全滅領域-』あたりは間違いなく今作の影響を受けていて、様々な考察の余地が残り設定は面白かったです。

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shotgun

3.5その実、共産主義政権批判と信仰の擁護

あき240さん
2018年6月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

タルコフスキー節
美しい水、もや、色彩、構図・・・・それは変わらない

映画のテーマは共産主義政権下の旧ソ連への体制批判
そして共産主義に於いて否定された信仰の力と希望の主張だ

映画は科学と芸術のエリートの視線からも
名も無き大衆の視線からもそれを訴えかけている

荒漠たる不合理で危険に満ち鉄条網で厳重に封鎖されているゾーン、それは共産主義ソ連の当て擦りだ
願いが叶う部屋は共産党の暗喩だ

収容所送り、下手すれば命すら危ない
当時のソ連の中でこれを表現する映画を撮ることはそれを意味してる

そして共産主義において否定されている信仰こそ絶えさせてはならない
それが精神の自由への道だとの強い主張を行っている

SFの体裁で自国ソ連の共産主義体制を強烈に行っている映画なのだと思う

ただ余りにも冗長過ぎた
苦行ですらあった
それもまた監督の狙いか
そのような中に共産主義ソ連の体制内で我々はそのような人生を暮らしているのだと

そしてあきらめろと
エリートたる教授も作家も願いが叶う部屋には結局楯突けない
作家は取り込まれることを恐れ
教授は爆破を試みながらも自ら断念し、
大衆たるストーカー自身もそれを阻止しようとする
女房はこれもまた運命だ仕方ないと独白する
ものを考える力と行動の自由が不自由な娘はソ連の国民だ
見つめて念じるだけでコップを動かす超能力が有るかのように見えて、実はそうではない、見てるだけ考えるだけで全く無力でしかないのだ
ソ連共産党政府の強大な国家権力のメタファーたる長い列車が驀進して通過してゆくのに何ができるというのか?あのコップのように震えるのみだ
それを冒頭と終幕で長々と見せつける
それでもそこで女房と娘を肩車して生きて行くしかないのだ
肩車は家族への責任が政治的な重荷であり理解してほしいとのメッセージだ
そしてゾーンから連れ帰った従順な犬
それはこの映画を見た当時のソ連国民だ

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あき240

4.0タルコフスキーのニヒリズムと宗教批判

nagiさん
2018年6月13日
PCから投稿

人類の存在意義は芸術を創造するためであり、科学はその2次的な要素に過ぎない、といった無欲さが人類の本質であるとした上で、真理の探求は無意味かつ錯覚であるという、ニーチェ的ニヒリズムが展開される序盤。

しかし、音楽がそのような機械的に作られるものであるとするならば、人の心に直接響くのは何故か?身体の何が喜び、共鳴し、感動するのか。それは何の為であるか?それは無欲であるはずがないだろう。全てには価値と理由があるはずである。そうして彼らは自らのそれを「ゾーン」に求めたのだ。

彼らを待ちうけた「ゾーン」は、つまり「精神の反映」である。水辺に火があったり、あり得ない近道があったり...それは理解を超えた、人間の幻覚が生み出す超現実的な領域である。願いを叶える「ゾーン」の本質は「無意識の望みを顕然させる」というものであった。無意識を顕然させると人間の本性と直面する。

しかしそれは本当に望ましいことだろうか?自らの本性を認識することで、自己嫌悪に苦しむかもしれない。或いは、たとえ奇跡によって苦しみが取り除かれようと「幸せというだけでは淋しい、爽やかというだけでは淋しい」のである。奇跡があろうと、苦しみがなければ幸せを実感できない。彼らは、運命を受容することを決意する。

そこで彼らは「ストーカー」が「ゾーン」に取り憑かれ、崇拝し、禁欲主義的な偽善に毒されていることに気がつく。キリスト教と同様、奇跡は人を真に幸福にはしない(奇跡の有無に関わらず)。彼らは自らの弱さを武器に虚偽を流布する狡猾な人種である。これはニーチェの痛烈な宗教批判からくるものだ。

という、『ノスタルジア』『サクリファイス』にも通ずる、タルコフスキーによるニヒリズムを描いた作品だ。しかし、痛烈な宗教批判の印象が、美しい強度をもつ映像体験がその存在感を薄めている様な気もして、そこはやや残念に感じる。

極めて散漫な文章となったが、SFでありながら現実世界を主題とするあたり、タルコフスキーの現実への愛がうかがえる。

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nagi
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