斎藤工が選ぶ「いま自宅で見るべき映画5本」

2020年4月25日 11:00


「コンテイジョン」
「コンテイジョン」

[映画.com ニュース] 新型コロナウイルスの感染拡大を受け多くの映画館が休業となり、公開延期作品の発表が相次いでいる。感染拡大防止のため、映画ファンの鑑賞機会が著しく減少しているなか、最前線で活躍する映画人たちが「いま自宅で見るべき映画5本」を映画.comに薦めてくれた。今回は、いまや日本映画界に欠かすことが出来ない存在となった俳優で監督の斎藤工が、こだわり抜いた5本を紹介する。

■「コンテイジョン」(スティーブン・ソダ―バーグ監督)+キャストによるYouTube動画(https://www.youtube.com/watch?v=b9gRf3L5QMU)

かつてこの作品を観た直後
私は入念に手を洗った
未曾有の事態が起きた時
映画や芸事は当然"二の次"になるが
結果的に映画や俳優の出来る事が最大限活かされていると感じる作品
黒木和雄監督作品(特にATG時)が原発の未来に対して指し示していた様に
フィルムメーカーは未来予測能力が何より必要である事を感じる作品
ソダーバーグ流石

■「隣の影」(ハーフシュテイン・グンナル・シーグルズソン監督)

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世界的に在宅ベースになり
家庭内だけでなく隣人関係も重要視されている今日に置ける
最大の反面教師的なアイスランドの傑作映画
全ては些細な事から始まる
この作品もまた
観終わった後
自宅の何かが
隣の影になっていないか調べた
衝撃が余りに積み重なると
笑いに変わって行く様が心地良い
男女に区切って末路を見届けろ!!

■「まぼろしの市街戦」(フィリップ・ド・ブロカ監督)

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今の状況と無理矢理重ねるわけでは無いが
戦争に纏わる作品の多くが
自ずと"今"とリンクして行く
そのくらい見えない敵との戦争中であると言う事なのである
そしてコメディ要素たっぷりの本作で描かれる"狂人"とは今の何を指し示しているのかを見定めて欲しい
劇中の「愉しみを得るには社会との距離が必要」との台詞が在宅の我々に突き刺さる

■「ストーカー(1979)」(アンドレイ・タルコフスキー監督)

今こそタルコフスキーを味わうタイミングな気がする
本作らCGを使う事がSFと言う概念を剥がれされた作品
色彩感覚や状況、設定にて上質なSF作品がここにある
眠くなるか
相当深いところまで行けるか
二極化する傑作は本当の傑作と言う謎の持論を今掲げます
未見の方はお試しあれ

■「ハロー!?ゴースト」(キム・ヨンタク監督)

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孤独と言うか孤立に近い状況下の方は多いと思われます
事実私は全てがリモートワークに切り替わり
今のところ12日間不外出で不接触です
朝一番には白湯を飲みストレッチから1日が始まると言う女子力
そしてサボテンに話しかけたりしています
状況は違えど皆が皆
孤独や不自由を溜め込んでいるはずです
本作はベースはコメディですが
コメディテイストだからこそ
最終的にとてつもない感情のツボを突かれるはず
孤独で不自由な今こそ
映画が最も寄り添ってくれます
映画や芸術はいつだって孤独者の味方なのだから

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