ジンギス・カン(1965)

劇場公開日:

解説

バークリー・メイサーの原作をクラーク・レイノルズとビヴァリー・クロスが共同で脚色、「不思議な世界の物語」のヘンリー・レヴィンが監督した歴史アクション。撮影は「ベケット」のジョフリー・アンスワース、音楽は「長い船団」のデュッシャン・ラディックが担当した。出演は「黄色いロールスロイス」のオマー・シャリフ、「ローマ帝国の滅亡」のスティーブン・ボイド、「女が愛情に渇くとき」のジェームズ・メイスン、「勝利者(1963)」のイーライ・ウォラック、「柔らかい肌」のフランソワーズ・ドルレアック、ほかにテリー・サヴァラス、ロバート・モーリー、マイケル・ホーダーンなど。

1965年製作/アメリカ
原題または英題:Genghis Khan
配給:コロムビア
劇場公開日:1965年7月22日

あらすじ

800年前のモンゴルは諸部、氏族がたがいに争いあっていた。テムジン(オマー・シャリフ)はそんな激動の世に育った逞しい青年だった。父が某族の首長ジャムガ(スティーブン・ボイド)に四肢裂きの刑に処せられたのを目撃してから、野望を抱くようになった。同じ民族が争うのは愚かしいこと、俺の力で統合を試みよう、と決心したのである。テムジンは徐々に同志をふやした。それでもシナ皇帝の使節カム・リン(ジェームズ・メイスン)に連れられて万里の長城の偉容を見せられたときは驚きを禁じ得なかった。皇帝はテムジンたちを手厚くもてなしたが、態のいい虜囚であった。テムジンの勢力を恐れたのである。ある日、満州族がポンペイを占領、北京に迫っているとの報告がもたらされた。テムジンはこの機を利用して兵力を増強、同時に満州族を討とうと考えた。満州族の先頭に立っている男は例のジャムガであった。テムジンの勝利に終わった。それを祝い、皇帝は彼にジンギス・カンという名を贈った。しかし皇帝はモンゴル人を長城の外に出そうとはせず、ジャムガにジンギス・カンを殺させようとした。その直後カム・リンはこれをジンギス・カンに内報、皇帝暗殺を暗示した。テムジンはそれを実行し、一挙に城外へなだれ出た。ジャムガも単身混乱を利用して逃れた。カム・リンとテムジンの絆は固く結ばれた。シナ、ロシヤ、インド、サマルカンドと、ジンギス・カンの前に敵はなかった。そしてペルシャに向かった。そのぺルシャではジャムガが巧みに王にとり入りジンギス・カンを迎え撃とうとしていた。そしてジャムガは、ジンギス・カンに倒され、彼も深手を負ってしまった。妻ボルティ(フランコイズ・ドレアック)の手を握って死んでいった。

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映画レビュー

2.0世界史の勉強になる!

2025年2月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 あっという間に父を殺されるがテムジンの手のひらにあった“血の印”によって殺されずにすんだ。一族の敵であるジャムーガ(ボイド)。青年になった頃再びジャムーガに遭遇し、首枷をはずさせ逃げる。そこで長老ギーガと再会、センガル(ウッディ・ストロード)という黒人戦士も彼に仕え、モンゴル内で最小の族長となり、旅を続ける・・・西にはキリスト教文化もあるサマルカンド、東には万里の長城のある中国。中央だけが混沌としていた時代だ。

 あちこちの部族、キャラバン隊を襲い、奴隷を解放して部族に取り込んで大きくしてゆくテムジン。ジャムーガの婚約者モルテイ(フランソワーズ・ドルレアック)を奪って自分の妻にしてしまう。一度はジャムーガに奪われるもののすぐに奪還。途中、たまたま出会ったインド大使を助けて北京皇帝に接見し、満州族に侵略された土地を奪還する役目を買って出るのだ。戦闘に勝利し、ジャムーカを捕らえるが中国は彼をモンゴルに帰してくれないので、否応なく皇帝を殺害、後に征服するのだ。

 史実ではジャムーカは最初テムジンの盟友で後に裏切ったとあるから、永遠のライバルのような描写は映画を面白くするためだけのものだろう。実際にテムジンの妻を奪っていったのはメルキトらしいからテリー・サバラスがそうした役だったのだろう。

【2007年ケーブルテレビにて】

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kossy