食神

劇場公開日:

解説

落ちぶれた元天才料理人が再起をかけて奮戦する姿を描いたコメディ。主演は90年代香港最高のマネー・メーキングスター、「008・皇帝ミッション」のチャウ・シンチーで、盟友のリー・リクチ(出演も)と組んで自ら監督(2作目)。本作も香港の96年度興行収入第2位と大ヒットした。撮影は「ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ/烈火風雲」のジングル・マー、音楽は「欲望の街 古惑仔I・II」のクラレンス・ホイ。ヒロインは「天使の涙」のカレン・モクで、メイクで醜女に変身して怪演をみせる。また、チャウとの名コンビで知られるン・マンタが珍しく敵役に扮するほか、「008」など脚本家として知られるヴィセント・コック、「008」のロー・ガーイン、往年の少女スターのシッ・カーイン、人気ミュージシャンのタッツ・ラウ、「ターゲット・ブルー」のクリスティ・チョンなど、出演陣は多彩。

1996年製作/92分/香港
原題または英題:食神/The Gods of Cookerly
配給:彩プロ
劇場公開日:1997年7月5日

ストーリー

香港。“食神”として名を馳せる天才料理人、周(チャウ・シンチー)は、大快楽チェーンの社長エリック(ン・マンタ)の策略で、側近になりすまして裏切った、エリックの腹心トンガウ(ヴィンセント・コック)に、“食神”の座を奪われた。すっかり落ちぶれた周は、裏町の廟街で、屋台を切り盛りする、ひどい醜女だが凄腕の姐御、フォウガイ(カレン・モク)に拾われた。周は再起をかけて、フォウガイと町の親分ゴウタウ(レイ・シウゲイ)を巻き込んで、新商品“爆発!小便団子”を開発して売り出し、これが見事に大当たり。再び成功者となった周は、“新食神”ことトンガウに宣戦布告。敵に勝つため、さらなる料理修業を求めて中国に向かった周を、実はもとは美人で、“食神”の彼に憧れていたフォウガイが追ってくる。だが、フォウガイは、周を狙うエリックが雇った殺し屋の銃弾に倒れ、周も絶体絶命……。1か月後。“食神”コンテスト。開始寸前、なんと白髪に仙人のように見違えた周が登場。少林寺の大師・夢精(タッツ・ラウ)に救われた彼は、1か月の修業で真の天才料理人に変身したのだ。司会者(ロー・ガーイン)、審査員の美食家のミス・ナンシー(シッ・カーイン)が見守る前で、周と実は同じく元少林寺のトンガウとの間に、秘術を尽くした料理対決が展開。審査開始。ナンシーの弱みを握り裏工作したエリックのため、“新食神”の勝利が告げられたが、ここで奇跡が。なんと本物の“食神”が降臨、エリックとトンガウは罰を下され、倒された。かくて周は“食神”に返り咲き、実は生きていて、整形手術で元の美人に戻ったフォウガイと再会するのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0チャウ・シンチーの変態的表現欲

2020年12月15日
iPhoneアプリから投稿

チャウ・シンチー。
劇画的過剰表現でほぼ破錠する様を愛でる。
香港映画界肝入りの美形スターは映画表現の変態だったという羨ましくも珍妙な奇跡。
本作を薄めた傑作少林サッカー以後数多の類似品にも尚彼が勝るのは作品から溢れ出てしまう変態的表現欲ゆえだろう。
好きだ。

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きねまっきい