少林サッカー

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

かつて人気サッカー選手だったが、今は雑用係になっているファンは、少林拳を愛する青年シンと出会い、ブロック塀を蹴り崩す彼の脚力を見込んで、サッカーを教え込む。シンは少林拳仲間を集めてチームを結成。一方、敵チームはハイテク・トレーニングと筋肉増強剤で試合に備えていた。「食神」「喜劇王」のチャウ・シンチーが香港アクションの技術の粋をサッカーに導入し、香港で空前の大ヒット、アメリカ公開も決定。

2001年製作/109分/香港
原題:少林足球
配給:クロックワークス、ギャガ・コミュニケーションズ

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

特集

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画評論

フォトギャラリー

映画レビュー

4.0素晴らしきエンタメ中国映画!

2023年2月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

製作陣の方々はサッカーのルールを知っているのか?と思うほどのとんでもサッカー試合が繰り広げられるんだけどめちゃくちゃ笑ったし、面白かった!
トーナメントの先に進むほど人外の身体能力者が増えていき決勝戦はほぼ殺し合いになるという…。

一人一人の登場人物のキャラがちゃんと立っていて良かったし、友だち以上ロマンス未満のシンとムイの関係性も良かった。ムイが可愛い(坊主姿でも可愛い)。

笑いって文化が違うと笑いのツボも違うんだなーと思うことが多いけど、本作の練習の中で、食欲が止まらない師弟の卵が別のメンバーの口に放りこまれる→襲われるのくだりが繰り返されるあたりは「天丼かよ!」と思わず笑ってしまう。

アクションも派手だし、少林寺拳法チームがサッカーチームとして成長?していくシーンも良いし、悪徳監督にリベンジを果たす監督も良かったし、謎のミュージカル要素(物語序盤で踊り出す謎のモブ)もあり、盛りだくさんの楽しいエンタメ映画だった。

ラスト、シンの悲願であった少林寺拳法の普及啓発が成功する(これはこれでやばい世界)のも、ストーリーとして痛快で良かったよね。
いやー、深く考えずに楽しめる良い映画だった!

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ゆめ

3.5【サッカーじゃないよリンチだよ!】

2023年2月6日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 0件)
トーリャ

3.5久々に見たけど、当時の最高技術使ってるし、映画愛が伝わる、結構ちゃ...

2023年1月23日
Androidアプリから投稿

久々に見たけど、当時の最高技術使ってるし、映画愛が伝わる、結構ちゃんとした作品だった

コメントする (0件)
共感した! 0件)
タンテイ

4.0爆発的アイデア、盤石なフォーマット

2022年12月24日
iPhoneアプリから投稿

チャウ・シンチーの無限大の想像力、というか想像を実際の身体・物理運動として具現させる能力には思わず舌を巻く。しかもまるきり荒唐無稽なようでいて、意外にも実際のスポーツに近い成長過程を踏襲している。

主人公のシンは冒頭から「蹴る」という技能に関して才覚があった。私も中学時代まではサッカーをやっていたからわかるのだが、蹴りが強いとか視野が広いとか走りだけ速いとか、何かしら強みのあるプレイヤーというのははじめからそれらの技能に長けていることが多い。逆に言えば、練習を積んだからといって、はじめ以上に蹴りが強くなるとか視野が広くなるとか足が速くなるとかそういったことはあまりない。現にはじめから何の強みもなかった私は中学卒業とともにサッカーをやめた。ではなぜ練習なんかが必要なのかといえば、それは「精度」と「チームワーク」を高めるためだ。この二つが必要不可欠であることは、チームスポーツ経験者であれば誰もが認めるところだろう。いくらパワーがあっても「精度」がなければ、いくら突出した個人がいても「チームワーク」がなければ、勝利には結びつかない。

ゆえにスポーツ映画というものは、プレイヤーたちが「精度」と「チームワーク」を獲得していく過程さえ丁寧に描くことができれば、表象がどれだけ誇張的であっても成立する。本作はそのどちらをも満たしていたように思う。「精度」に関して言えば、シンが壁当ての練習をするシーン。壁に描かれた赤い丸をめがけて拙い動作でボールを蹴っていた彼が次第に感覚を掴んでいき、だんだん体とボールの距離が遠ざかっていく。最後には50メートルほども離れた位置から精確に赤い丸めがけてボールを蹴られるまでに成長していた。これによってシンの「蹴る」という能力は「シュートする」という技能に高められた。「チームワーク」に関して言えば、中盤の不良チームとの練習試合を通じて再覚醒するシーン。少林チームは不良チームの非道な暴力の応酬を受ける中で、ふと少林寺拳法の極意に再覚醒する。この再覚醒は同時にチームワークの獲得でもある。なぜならシンたちはみなかつて同じ少林寺で拳法を学んだ元同級生だったから。少林寺拳法への再覚醒はそのまま同級生としての友情への再覚醒をも意味している。彼らが交わしたあの一連のパスはまさに友情の確認作業、ないしチームワークの結実だった。

アクションシーンの切り抜きだけ見ていると本作は荒唐無稽なギャグ映画にしか見えないが、全体を通して見るとスポーツ映画の要件はしっかり満たしている。それゆえ人智を超越した技能を操るプレイヤーたちを、我々は最後まで観戦客のマインドで応援することができる。物語の傍流としてシンとムイの恋愛模様も挿入されるが、まるで孫悟空とチチのような関係というか、シン側に一切の恋愛感情がないのが面白すぎる。一度は去っていったムイが最終的にチームの窮地を救ってくれるというのははじめからわかりきった展開だったが、まさか丸坊主で現れるとは。あとムイが饅頭屋をクビになった理由が「作る饅頭がしょっぱくなったから」で、その「しょっぱくなった」理由が「饅頭に失恋の涙が滴り落ちたから」というのは私が何度生まれ変わっても絶対に思いつけない発想だ。アクション面のみならずこういう日常の細やかな部分にまで細工が凝らされているので見ていて本当に楽しかった。

数々の爆発的アイデアが盤石なスポーツ映画のフォーマットの中にうまくまとまった快作だ。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
因果
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る