サンダーバード6号

劇場公開日:

解説

脚本をゲリー・アンダーソンとシルヴィア・アンダーンン、監督がデイヴィッド・レイン、特殊技術の視覚効果監督をデレック・メディングスと前作「サンダーバード」とほぼ同じスタッフで作られたSF人形劇映画。撮影はハリー・オークス。音楽は、バリー・グレイが担当している。製作も、「サンダーバード」のシルヴィア・アンダーソン。なお日本語版のふきかえを、小沢重雄、大泉滉、黒柳徹子らが行なっている。テクニカラー、テクニスコープ。

1968年製作/89分/イギリス
原題または英題:Thunderbirds Six
配給:ユナイト
劇場公開日:1968年8月3日

ストーリー

新世界航空の依頼で、国際救助隊のブレインズが設計した豪華客船スカイ・シップ1号が完成した。その処女飛行に、アラン、ペネロピ、ミンミン、パーカーが招待され、世界一周旅行に出かけた。サンダーバード1号に乗ったスコット、2号のバージルはスカイ・シップの離陸をみとどけて戻ったが、スカイ・シップの船長はじめ搭乗員たちが次々と殺され、正体不明の男たちが塔乗員になりすましていることには、バージルたちも、ペネロピ一行も気がつかなかった。その頃、科学者ブレインズはサンダーバード6号の設計に没頭していた。ニューヨーク、グランド・キャニオン、そしてアフリカとペネロピたちは快適な旅を楽しんでいた。だがペネロピの身辺には録音機が備えつけられ、彼女の言葉はファスター船長によって録音されていた。ふとしたことでペネロピとアランは、この事実を知ったが、それが何のためであるかはわからなかった。やがて合成されたペネロピの声で、スカイ・シップより、国際救助隊の宇宙ステーションに向けて、「救助たのむ」の発信がなされた。ファスター船長らは、国際救助隊の壊滅をはかるブラック・ファンタム一味であったのだ。不安を感じ、直接ジェフ隊長とペネロピが交信して事実を知ったのは、サンダーバード1号と2号が出動した後であった。ペネロピたちは早速機械室を襲撃したが、全員捕えられてしまった。一方、ジェフ隊長の指令でサンダーバード1号、2号は敵の裏をかき、敵の拠点を攻撃して壊滅させた。その帰途、スコッレとバージルはスカイ・シップがコースからはずれ降下していくのに出会い、尾行した。スカイ・シップはぐんぐん降下し、ついにタワーにひっかかり火災を起した。バランスを失ったスカイ・シップの上でブラック・ファンタム一味と国際救助隊との闘いが、はじまった。が、双方ともに危険というので、飛んできた二枚翼の飛行機に全員乗りうつった。ブラック・ファンタム一味は、次々と死んでいったがペネロピたちは九死に一生を得た。この時サンダーバード6号が完成した。がこの6号、なんと旧式の二枚翼の飛行機だった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.00018 パーカー大活躍!もう死にそう

2024年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

1967年公開
サンダーバード劇場版第二弾
(1作目はよう覚えておらんのでパス)
世界を一周するスカイシップが
東武ワールドスクエアを訪れる。(嘘です)
悪漢がペネロープの声を編集しサンダーバードを出動させるも
1号2号の敵ではなく木っ端みじん。
空中で動きをとれなくなったスカイシップからの脱出は
人形劇とは思えないハラハラさ満開。
最後のオチもよかったです。
80点

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NWFchamp1973

3.0黒柳徹子

2022年4月9日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
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kossy

4.0怪獣総進撃とほぼ同時公開の作品です

2020年3月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1968年8月日本公開
日本では東宝特撮の怪獣総進撃とほぼ同時公開
英国の公開ともほぼ同時

テレビシリーズは日本では1966年4月から1967年4月にNHK で放映、3ヶ月後に今度はTBSで1967年7月から1968年10月にかけて再放送
本作はその再放送中での公開です

前作の劇場版は前年1967年7月の日本公開
テレビシリーズは人気爆発でプラモデルもガンプラ並の大ヒットでしたら、その余韻の中で劇場版公開でした

人気はまだまだありましたが、本作公開の頃は流石に飽きられつつありました

というのもジェリーアンダーソンの新作キャプテンスカーレットが1968年1月から8月にかけて放映されていたからです
本作公開はその終了間近の頃です

キャプテンスカーレットの方がハードな内容、メカもさらに精巧になっていましたから、サンダーバードはもう今更という感じでした

内容もサンダーバード6号!どんな凄いメカなのかと期待したら複葉機というオチなので子供心にも盛り上がりません

さて特撮です
同時期の怪獣総進撃と比べると、明らかに本作の勝ちです

例えばスカイシップの模型を東宝特撮が作ったらどうでしょう?
序盤でバージルが油絵で描いたようなものになっていたはずです
この模型の細部までのこだわりは、人形劇で有った事に由来するのでしょう
人形は大画面のアップで、どの方向から撮られても本物らしく見えないとならないのです
肌の表現は色、光沢、質感、シワのより方までこだわらないとならないのです
それと同じ努力がメカなのか模型にも、ミニチュアセットにもこだわりと愛情を込めて製作しているのがはっきり伝わります
模型作りという日本人の得意分野で負けていたのです

ジェリーアンダーソンはこのメカのモデルを精巧に見せる技術、背景のマットペイント、ジェットの噴煙、爆発シーンでの爆炎表現と破片の手前側への飛散などは特に東宝特撮に勝っています

また実物と模型特撮のミックスを効果的に行っており、なんでもミニチュアでやろうとする東宝特撮とは違っています

またカメラの球面レンズの使用、光源の位置のこだわりなども東宝特撮より数歩進んでいます

東宝特撮はこの時期ジェリーアンダーソンに誰か若手を勉強に派遣させるべきであったと思います

円谷英二はサンダーバードに追いつけと、スタッフにハッパをかけていたそうです
明らかに影響を受けて対抗して出したのは、1968年4月からテレビ放映が始まったマイティジャックです
その特撮は従来のものよりかなりレベルを上げていたのですが、それでも差が埋まっていません
彼我の特撮技術の差はさらに開きつつあるということが本作で確認する事ができます

しかもこの1968年の4月には2001年宇宙の旅と猿の惑星という特撮界の黒船がきていたのです

2001年宇宙の旅の特撮撮影は主にロンドンでした
モーションコントロールカメラによる新時代の特撮を学ぶ必要があったのです

ジェリーアンダーソンは地元だけに、これらの新技術にも触れて特撮の時代が変わって来たことを察知して次の事を考えていたと思います

それは人形劇を捨てることです
彼らの核心的な伝統を捨て去る決断を固めつつあったのです
それは東映の日米合作映画1968年12月公開のガンマー第3号 宇宙大作戦と、東宝の日米合作映画1969年7月の緯度ゼロ大作戦の影響も
少なからずあったと思います
この日本特撮の二つの作品が彼に危機感を与えたのだと思うのです

日本の特撮界がジェリーアンダーソン作品を人形劇だとみなして特撮映画とは見ていなかったように、ジェリーアンダーソンもまた日本の特撮は東洋人が出演する映画だから、欧米市場ではそう売れないので関係ないと思っていたと思います

ところが先の二作のように日米合作で俳優が西洋人になれば、日本の特撮映画が欧米市場に流れ込んでくるかも知れないのです
ちょうど当時は日本製の電機製品が欧米にどんどん輸出されていた頃でもあったのです
そうなれば彼の作る特撮はやっぱりただの人形劇でしかないとなってしまう
いくら良い特撮で、日本に勝る映像を作っていてもそう評価されてしまう!
そのような危機感です

その危機感が彼に人形劇を捨てさせ特撮映画に専念するという決断をさせたのではないでしょうか?

その決断は、謎の円盤UFOという不朽の名作となって私達のまえに現れることになるのです

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あき240

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