さよならの微笑
劇場公開日:1978年4月1日
解説
いろいろな立場の男女がくりひろげる恋のゲームを描く。サンセバスチャン映画祭銀賞受賞作品。製作はベルトラン・ジャヴァル、監督は「忘れ得ぬ慕情」の脚本も手がけたジャン・シャルル・タケラ、脚本はジャン・シャルル・タケラとダニエル・トンプソン、撮影はジョルジュ・ランディ、音楽はジェラール・アンフォッソ、衣裳はジャニーヌ・ベルジュが各々担当。出演はマリー・クリスティーヌ・バロー、ヴィクトル・ラヌー、マリー・フランス・ピジェ、ギイ・マルシャン、ジネット・ガルサン、シビル・マース、ジャン・エルベール、ピエール・プレシス、カトリーヌ・ベルロール、ユベール・ジヌーなど。
1976年製作/フランス
原題または英題:Cousin Cousine
配給:東宝東和
劇場公開日:1978年4月1日
ストーリー
ビジュ(G・ガルサン)が再婚する。彼女は今50歳で、孫もいる。夫になるのは、ゴベール(P・プレシス)、60歳。2人の結婚式は盛大に行なわれ夕闇迫るころ、人々は帰っていった。そして1人の男と1人の女が残る。「私は新郎の甥です」という男、ルドビク(V・ラヌー)。彼と幼い息子の前で踊るマルト(M・C・バロー)。彼女は、夫パスカル(G・マルシャン)と、ルドビクの妻カリーヌ(M・F・ピジェ)が、バツの悪そうな顔で森の中より現われてきたことに、何もあやしく思わなかった。マルトの夫への愛は、とうに失せていたのだ。女とみればすぐに手を出していたパスカルが、誠実な夫になろうとしていても、マルトには関心はない。でも夫のカリーヌとの情事のおかげで、ルドビクとマルトは互いに好意を持つようになっていた。やがて夏が来る。ビジュの家に親戚が集まるが、ゴベールに突然死がおとずれた。葬式にはまたもや一族が集まる。ノイローゼで入院したカリーヌの代りに、ルドビクは先妻との娘ネルサ(C・ベルロール)と、父トーマ(H・ジヌー)と共に式に参列。トーマはビジュをなぐさめる。一方、再会したマルトとルドビクは、今までの人生について語り合う。そして新しい人生を歩む2人。マルトは夫の嫌いな帽子を買い、ルドビクは妻の嫌いな柄のネクタイをしめる。2人はそして、SEXの結びつきでない、理解しあえる関係となっていった。親戚の娘の結婚式の夜、妻の心の冷えたことを知るパスカルは酒に荒れ、ルドビクの優しさが病弱な自分に対する同情だけだと知ったカリーヌは涙した--。もう2人の関係は、親戚中に知れわたっている。ある土曜の朝、2人はホテルで結ばれた。マルトが帰宅したのは、日曜の夜。やがて、親戚中が集まるクリスマスの日がやってきた。皆の好意の目をものともせず、マルトとルドビクは部屋にこもる。残されたパスカルは乱れに乱れ、カリーヌは自殺未遂をする。ペチカの火が赤々と燃える居間で、ビジュと若い恋人の奇術師の演じる余興がクライマックスに達した時、皆の前にマルトとルドビクが姿を現わした。「私達はいくよ、皆さん、ありがとう--」。マルトは子供に別れをつげ、トーマとネルサや子供達に祝福された2人は、晴やかに新しい人生に旅立っていった--。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジャン=シャルル・タケラ
- 脚本
- ジャン=シャルル・タケラ
- ダニエル・トンプソン
- 製作
- ベルトラン・ジャヴァル
- 撮影
- ジョルジュ・ランディ
- 音楽
- ジェラール・アンフォッソ
- 衣装デザイン
- ジャニーヌ・ベルジュ
- 字幕監修
- 山崎剛太郎
受賞歴
第49回 アカデミー賞(1977年)
ノミネート
主演女優賞 | マリー=クリスティーヌ・バロー |
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脚本賞 | ジャン=シャルル・タケラ ダニエル・トンプソン |
外国語映画賞 |
第34回 ゴールデングローブ賞(1977年)
ノミネート
最優秀外国語映画賞 |
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