劇場公開日 1952年10月9日

生きる(1952)のレビュー・感想・評価

全77件中、61~77件目を表示

4.0蘇州夜曲

2017年2月26日
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初めて見ました!

黒澤明監督作品!

いのち短し恋せよ乙女〜♪
おもちゃの兵隊などの曲が出てきて、よくバレエ教室で小さい子が踊るような曲。
この頃からすでに日本の社会に馴染んでいた曲だったんだなと思ったのが一点。

市役所をたらい回しにされる、というのは、
今は都市伝説になっているかもしれませんが、昔の市役所の体質はあんなふうだったのかな、、と思いを馳せました。

案外、身内は家族のこと見えてないもんだなと思ったのも一つ。

死を意識して生きるから、心に残るのかなと思ったのがもう一つ。

大学の時の英語の先生で、まだ30代とかで若かったけど、心臓に持病があると仰っていました。確かにものすごく顔色が悪かった。

その先生の授業で、取り上げられたデモクラシーというテキスト、難しくてさっぱりわからなかったけど、デモクラの授業と生徒からは呼ばれていて、印象的だった。

授業中、先生が突然、感動した曲を紹介したいと、蘇州夜曲をテープで流したことがあった。
メロディーが美しいよね!と。
みんなに紹介したかった!と。

それ以来、私こ心の中には蘇州夜曲がガッツリと刻み込まれたのですが、卒業後数年たって、先生が亡くなったと聞いた。

その時に、なんとなく、やはり先生は自分の命のことをずか意識していたんじゃないかと思ったのでした。

命を意識した状態で行う行動には、気迫のようなものが詰まっていて、それは人にも必ず伝わるのかなと思います。

先生のデモクラシーや蘇州夜曲は、多分ずーと覚えてると思います。

そんなことも思いました。

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ふー

5.0黒澤明の代表作

2017年1月29日
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黒澤明監督の代表作。近年は「七人の侍」がフィーチャーされ過ぎているが本作も必見の名作。1950年代前半の黒澤は神がかっていて「羅生門」「生きる」「七人の侍」を連続して産み出している。いずれも映画史上の古典的名作。

ガンで余命いくばくもないことを知ったある下級官吏が生きる意味を求めてさまよう様を描く。また家族の問題、官僚主義の問題も描かれる。
極めて根源的なテーマで重い作品だが実は映画的快楽に満ちている。観ていただければ分かるが、ストーリーテリングの巧みさ、素晴らしいモノクロの撮影、志村喬をはじめとする当時の日本映画演技陣のレベルの高さに感嘆する。また黒澤は職人的な監督だからエンターテイメントとしての映画を決して外さない。町のおかみさん達が市役所に陳情に来るシーンや主人公のお通夜のシーンはコミカルですらある。
技術的な欠点はほとんどない。セリフも怒鳴りあうシーンが少ないので聴き取れる。

昨今の御涙頂戴の感動ドラマとは全く違います。本当のドラマとはこれです。

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Toshi

3.0●残された人生で何するか。

2016年12月5日
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鑑賞方法:映画館

難しい

ずっと観たかった作品だが、ちょっと想像と違ってた。
余命幾ばくもないと知らされたら、自分はどうするだろうか。
知らされなくても、いつかは死ぬのだけれど。
このへんのプロセスの描写はバッサリだ。黒澤明の潔さ。

当時の文化、役所体質の描写が興味深い。コミカルでよい。
いのち短し、恋せよ乙女。小田切みきに持ってかれた。

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うり坊033

2.0男の生き様

2016年9月25日
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鑑賞方法:映画館

志村喬、怪演。
無頼作家・ラストの部下に見られる様に、男の友情とは互いの孤独を理解し合う事。父息子の関係も本来そう有るべき(エディプスコンプレックス。
愛なき贈与なんて有り得ない、欲望の身体化に「生きる」糧見出だす。

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めたる

4.5凄く良かった

2016年9月24日
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こりゃあ凄い、
初の黒澤作品。
静と動の対称で印象づけたり
重いことを明るく仕上げたり
本当に現在にも生きる技術を
作り上げた人だったんだなあと思った

あの絶妙な間で
私たちをキャラクターに感情移入させたり
考える時間を与えている
とても大切な間
あれ以上長くてもダメだし、本当に絶妙

深刻なシーンでも客を笑わせる
そんなことが出来るんだと思った
細かい言動ぜんぶが演出なら相当こだわってる

ストーリーも素晴らしくて、
決して真似したくはない主人公なんだけど
私たちは確実にこの人から何かを得て
何か学んだ。

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JYARI

3.52度目の鑑賞。 テーマやメッセージ性は名作と呼ばれるに相応しいと思...

2016年9月20日
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2度目の鑑賞。
テーマやメッセージ性は名作と呼ばれるに相応しいと思いますが、映画として面白いかと聞かれると微妙な感じがします。
若い部下に付きまとう所とか見てられませんし。
お役所仕事で5ヶ月で公園作るなんて絶対無理だし!
黒澤作品は他に好きな映画沢山有りますが、この映画は合わないかな。

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やまぼうし

3.0僕には古すぎる映画でした。

2016年9月19日
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鑑賞方法:映画館

「午前十時の映画祭」で鑑賞。黒澤監督作品。途中、間延びして寝てしまった。今風に言えば、30年近くことなかれ主義を続けてきたコミュ障のおっさんが、最後に一花咲かせたという感じ。がん告知、息子夫婦とのコミュニケーション、生活、風習が今とは随分かけ離れていて、設定をすんなりと受け入れられなかった。終盤の主人公が放蕩生活から脱出し仕事に熱意を燃やす決心をしたシーン、同僚による主人公の在りし日を回想するシーンの演出はうまいと思った。

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つなやん

5.0問答無用の大傑作

2016年9月11日
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これにパントマイムを少し足せばチャップリンの映画の中に入れてもいいと思えるくらい、尊い映画です

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映画男

4.5本当の誕生日

2016年9月1日
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泣ける

幸せ

自分は黒澤映画のファンで、軽い活劇系の映画も大好きですが、ちょっとテーマ性の深いこの生きるも素晴らしい映画です。
生きるという事で大切なのは、その長さではない、どれだけ生きたかではなくどう生きたかが大切なのだと思い知らされました。
100年生きても本当に生きてない人もいるし
20年だけの人生でも本当の人生を生きれる人もいる。その生きてない者の舞台に役所を持ってきたのも素晴らしいチョイスですね笑えます。
役所勤めの主人公は生きているのに生きていない人間でしたが、余命を知り呆然とします。
しかし自分の夢、目的を見つけ、本当の意味で人生が始まります。
その目的を見つけるシーンはパーラーの場面なのですが、他の席でお誕生日の歌が流れる演出が心憎いですね。
あれが志村喬の本当の誕生日です。
何かに情熱をもって生きる事の大切さを教えられました。

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ののむらん

5.0泣ける

2016年7月13日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

難しい

冒頭に主人公の胃が映し出され、これはこの話の主人公の胃である、というナレーションは面白かった。
人生って夏休みの宿題みたいな感じだと思った。終わる頃になって焦りながら頑張ってやり遂げる。人生も似てるな〜。
生きる意味とは何か。長い人類の歴史の中で多くの者がその問題にぶち当たってきた。しかし、生きている意味などないのだ。「なぜ生きるのか」そんなことを考えること自体が人間のエゴイズムに過ぎない。
私もいつか死ぬ。そんなことは分かっているのに日々無駄に過ごしている。ぼーっと過ごす日々に嫌気がさす。
命短し恋せよ少女。

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擬人法

4.0生きるということ、死ぬということ

2016年5月23日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

余命を通して、生を考えさせられます。
今日一日を真剣に、大切に。

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たれりん

4.5「どう生きるべきか」という問いを真正面から描いた作品

2016年2月13日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

知的

幸せ

黒澤明監督による『生きる』は、死を目前にしたひとりの男が、虚無の淵から小さな希望へと向かって歩き出す姿を描く――というだけの話ではない。本作は、観る者自身に「どう生きるべきか」を真正面から問いかけてくる作品である。

前半は、死の恐怖に囚われた渡辺勘治(志村喬)の無力な姿が続き、不安と倦怠に満ちている。しかしある日、若い女性(小田切とよ)に強く惹かれ、彼女に「なぜそんなに元気なのか」と問い詰める。返ってきたのは、「ただ普通に働いているだけ」というあまりに素朴な答えだった。だが、その言葉をきっかけに、渡辺は「人のために働くことこそ、生きる意味なのではないか」と気づき、そこから彼の人生が一変する。

それまでとは打って変わって、渡辺は小さな公園の設立に全力を注ぐ。命の残り火を燃やすように、愚直なまでに一つの仕事をやり抜く。その姿は派手ではないが、静かな感動と揺るぎない意志を感じさせる。

やがて彼が亡くなり、葬儀の席で同僚たちは彼の行動を一時的には讃えるものの、次第に「自分たちには無理だ」と言い訳を重ね、やがて日常へと戻っていく。

ただひとり、若い職員・日守新一(あだ名は「糸こん」)だけは違っていた。ラストシーン、彼は渡辺が作った公園を見下ろしながら、静かに立ち尽くす。その背中には、何かを確かに受け取った人間の重みがある。

『生きる』は、単に再出発や感動を描く作品ではない。死を見つめたことで初めて気づく「本当に意味のあること」を、観る者に手渡そうとする真摯な作品である。

(2026-02-13)
「死ぬことは生きること」
フルHDでの鑑賞です。
嶋田久作のメフィスト↓、天真爛漫な部下の女の子↑と悪魔と天使が登場します。
そして、ハッピーバースデイの歌とともに天使に救われます。
後半、志村喬が死んでから少しだれますが、「次長と言え!」のセリフで見ている側も一喝されます。
黒澤監督らしいやや説明し過ぎのくどい演出が気になりますが、やはり名作でしょう。
92点。

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neonrg

5.0命短し

2015年6月7日
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鑑賞方法:DVD/BD

自分の心が温かくなったような、そして世間に対して冷たくなったような…たまらない気持ちになりました。決して派手な作品ではありません。ところが、徐々に引き込まれていく。そんな作品です。
志村喬の、台詞だけでなくアクションでも魅せる演技に、心を打たれました。
表情の一つひとつが胸に突き刺さり、あのブランコで歌う場面は特に感動しました。それはつまり、前半で歌う姿とラストで歌う姿が違うということです。
当時の社会に対する批判を、前半ではコミカルに描いています。
最初は面白おかしく観ていたのに、実はそれは、"あまりにダイレクトな皮肉"だということに気づかされます。そして、クライマックスで「生きる」意味を見つけた主人公に、小さな希望の光が降り注ぐ。何と巧妙なストーリー構成でしょう。
普通の人生ほど、つまらないものはないのです。それは死んでいるも同然です。
僕たちは、ちゃんと「生きて」いるのだろうか。

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ハットコック

5.0丁寧かつ分かりやすく、かつ絶妙な構成、絶妙な演出、カット割り・・・言うまでもなくとにかく凄い作品です

2015年4月29日
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笑える

興奮

知的

さえない志村喬・・・ボソボソなに言ってんのか分からん・・・容姿の格好良さなんてものも微塵もないし、なんだろう、ホント古くさいし、これは見るに堪えん─と思いながら見たと記憶しております。説明くさいし、この調子で長時間を耐えねばならんのか・・・
多少耐えなければなりません。地味で、時代後れで、台詞も聞き取りづらいので・・・正直、音声の質には終始我慢が必要だと思いますが、ぼやっとしているところと明瞭なところの差でもって作品を堪能できるはずです。さえない志村喬・・・その強烈な印象が、何気にミソだったりします。見終わって、巨匠とか名優と呼ばれる所以を噛み締めるに違いありません。
絵的に素晴らしい黒澤映画は他にたくさんあるので、それらに比べるとこの作品はそれほど映像が優れているような印象は持ちません。けれども、何度見ても見入ってしまいます。見返せば色んな再発見や味わい深い演出演技や丁寧な構成なんかを実感できるに違いありません。時代を感じる社会的情景も記録として眺める価値も感じます。
とにかく超名作であることは間違いありません。

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SH

4.0『生きる』

2014年12月14日
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幸せ

待合室でのシーン渡辺篤の演技がたまらん。
小説家の伊藤雄之助がストーリーにスパイスを効かせる。

親子とは老いとは仕事とは人生とは生きがいとは、この映画にその答えのヒントがある、そんな映画でした。
七人の侍メンが端々で顔を出してるのがまた憎いね。

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リッキー Rickie

5.0最初に見た黒澤さんの作品

2014年6月14日
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泣ける

楽しい

幸せ

高校の教科書に生きるが載っていて、現国の先生が嬉しそうに視聴覚室で何時間もかけて見せてくれた。
得意そうに、どうだった?と聞かれるものの、なんと応えていいやら、高校生には微妙な映画だった。
でも、私の心の中に、志村喬さんラブな気持ちが強く残ったのだ。
それまでなんとなく自分の好みは、ジャニーズ系やら美形俳優ではないことに気づいていたが、これではっきりしたのだ。
私は、冴えないおじさまや、知的なお爺様が大好きである、真剣に、ということに。

ゴンドラの唄のシーンなんか、後ろから、よくやったね、頑張ったね、と抱きしめたくなるくらいだ。

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たけたけ

5.0他の作品の志村さんと全然違う

2014年3月19日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

悲しい

何度見ても三船敏郎さん志村喬さんはかっこいい。
DVDで見た時よりも、ずっと聞き取りやすく画面も見やすかった。
公園を完成させる直前、本当に生きたのだろう。

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Lenore
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