荒野の1ドル銀貨

劇場公開日:

解説

ジョージ・フィンレーのシナリオをカービン・J・パジェットが監督したイタリア製西部劇。撮影はトニー・ドライ。音楽はジャンニ・フェリオ。出演はモンゴメリー・ウッド、イヴリン・スチュワート、ピーター・クロスなど。イーストマンカラー、トータルスコープ。

1965年製作/イタリア・フランス合作
原題または英題:Un Dollaro Bucato
配給:東京第一フィルム
劇場公開日:1966年7月15日

ストーリー

一八六五年。南北戦争が終り、南軍捕虜は北軍から解放された。ここ、北軍駐屯所では、捕虜を釈放するとき、武勲にすぐれた兵士たちに、銃身のほとんどを切りとった、一ヤードそこそこしかとばない拳銃を渡した。その、解放された兵士たちの中に、拳銃さばきの名手ゲイリー(M・ウッド)とフィルの兄弟がいた。弟のフィルは一獲千金を夢見て、西部にでかけ、兄のゲイリーは、故郷のバージニアにいる妻ジュディ(E・スチュァート)のもとに帰った。別れぎわにフィルは、わが家の柱時計の中にかくした貯金をゲイリーに託した。数日後、妻に再会し、その無事を確かめたゲイリーは、弟の貯金から、一枚の一ドル銀貨をお守りとしてー胸のポケットに入れ、再びフィルの後を追って、西部に旅立った。まず、ゲイリーが到着した町は、無法者たちが狼籍をきわめるイエローストーンであった。ゲイリーは早速その拳銃さばきを買われて、町の顔役マッコリーの用心棒にやとわれた。最初の仕事は、マッコリーに敵対する男“ブラッキー”を倒すことだ。が、いざこの“ブラッキー”に対峙してみると、この男は、実は弟のフィルその人であった。が、後むきのフィルは、兄とは知らず、ふりむきざま、抜き射ちにゲィリーを射った。と同時にフィルも待ちうけていたマッコリー一味の銃弾の雨に倒れた。だがゲィリーは、胸ポケットの一ドル銀貨に銃弾があたり、奇跡的に命びろいした。かくて、復讐の鬼と化したゲイリーは、弟の仇マッコリーを討つべく、あの手この手の機略縦横。一方のマッコリーも、町のシェリフを抱きこみさらに、ゲイリーを訪ねてやって来た彼の妻ジュディを人質にしての防戦。だが、ゲィリーの奇略が功を奏してマッコリー一味と悪徳シェリフは暗やみの中で同士討ちして、その大半は全滅。遂にゲイリーとマッコリーは相対した。だが、マッコリーはジュディを人質にして、ゲイリーの前にたった。仕方なく、ゲイリーは腰の拳銃をマッコリーの前に投げだした。マッコリーは奪った拳銃でゲイリーを射った。が、その拳銃は北軍からもらったいわくつきのもの、命中するはずがなかった。ゲイリーはマッコリーを倒し、ゲイリー夫妻は幸福をとりもどした。

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映画レビュー

2.0ジュリアーノジェンマはニヒルさが無い

2022年10月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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マサシ

3.5早撃ちはさすが

2022年10月14日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

いわゆるマカロニ・ウェスタンで西部劇なのに登場人物はみんなイタリア語。
多少違和感がある。
南軍も北軍もイタリア語てどうなん?と思うが場面はアメリカ版西部劇と一緒。

腕の立つ兄弟達の物語かと思ったら、意外な展開に。

ただ、その後は西部劇の多くにあるように危機一髪で切り抜けながら最後は悪党みんなが主役に殺され街に平和が戻ってくる、こんな感じでしょうか?先が読めてしまう。

それでも、ジュリアーノ・ジェンマのガンさばきは素晴らしく、アラン・ラッドやイーストウッド、フランコ・ネロの早撃ち達と共演したら面白い映画ができるのにと思ったけれど、ほとんど死んでしまった。残念!
ひょっとしたらあの世で西部劇を作ってるかも。「天国のガンマン」とか見たいなあ。

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♪エルトン シン

2.0荒削りを受け入れられるかどうか

2022年1月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

出演者や監督に何の知識もない者のレビューです。
レンタル屋でアイウエオ順に「荒野の用心棒」の横に置いてあったので興味本位で拝見することにしました。

 ただただ観てれば理解できる映画です。一昔前のテレビ東京で放送してたであろう吹替で鑑賞しました。悪いボスの吹替え声はチャールズ・ブロンソンで聴いたことがある。ん? そうだ! 逆に主役は一人で立ち向かうのが似合うチャールズ・ブロンソンのような役柄に思えた。
 でも正直、古いだけじゃなく単純すぎる内容。演出・テンポ・音楽...総じてタイミングや間が荒削りに感じる。それがイタリア版の西部劇の特徴なんでしょうが、どこか私には日本の時代劇と似た雰囲気に思えた。同じ年代なんだから当たり前ですね。ただ、続編まであるのだから気に入ってる人が結構いるわけで、頑張って観ました。

 戦後、兄弟は別々の道を行くことにしたが、揃って「生活苦」であった前半。鏡越しに弟と気付いた時には銃撃戦になり手遅れだったが、兄は1ドル銀貨のおかげで命拾い。弟の仇を討つため次々と「ザコ」を退治するアクションシーンは悪くない。殴った相手を昼寝状態にさせ、次の相手を撃退!---「案内しろ」と銃を向けてた時、バックを見ていると豚が歩いていたり・・・何だかコミカルなのか荒削りなのか、よくわからなくなってきたが、テンポがいいので一気に観れる映画でした。

一騎打ちと思いきや、ボスが手にした銃は因縁のもの。悪い行いは返ってくる。気持ちのいいエンディングである。

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はむちん

4.0よくオマージュされるので必見といえば必見

2019年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ゲイリーは1ドル銀貨を元手に成功を夢見る。無法者になる者が多い元南軍兵士は雇われにくい。戦争が生んだ不況をも描いていた。しかも北軍に銃身を短く切られ使い物にならないのだ。イエローストーンの町に到着した彼がマッコーリー(クロス)にもらった仕事はブラックアイという無法者を捕え、保安官に引き渡すこと。しかし、ゲイリーは丸腰に近い。向かい合った瞬間、ゲイリーは弟であるブラックアイに撃たれてしまい、マッコーリーがブラックアイを撃ち殺す・・・

 農夫に助けられ、ある村の用心棒になろうとしたゲイリー。そこでブラックアイは農民の味方だという真実を知る。そして、マッコーリーこそが無法者を操るボスだったのだ。

 昔から何度もTVで放映されていて、子供の間でも大人気のジュリアーノ・ジェンマ。早撃ちなどの銃さばきよりも、殴ったりするアクションのほうがカッコよかったためだろう。無法者のアジトに潜入したのはいいが、同じ元南軍兵士をスパイに使ったゲイリーは彼を殺せと命令され、ライフルを貸してくれと頼み、そのライフルに弾が入ってなかったという、今ではよく使われている駆け引き。拷問されるが、そこへゲイリーの妻が連れてこられ・・・絶体絶命のピンチ!

 あくまでも合法的にといマッコーリーに対抗するかのように、最後は暗闇の中で静かに近寄るシーンが魅力的。中盤までは敗残兵の名誉なんかにもこだわっていたところがイタリアらしいところなのかもしれない。そんなことはともかく、やっぱりジェンマは永遠のヒーローだなぁ。

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kossy