キスト
劇場公開日:1998年8月15日
解説
ネクロフィリア(屍体愛好)を性癖に持つ女性の姿を、リリカルな寓話として描いた異色作。監督はこれが長編デビュー作となる女性監督リン・ストップケウィッチ。カナダ有数の現代女性作家であるバーバラ・ガウディの短編『We So Seldom Look On Love』を原作に、ストップケウィッチが劇作家のアンガス・フレイザーと共同で脚本を執筆。製作はディーン・イングリッシュとストップケウィッチ。製作総指揮はジョン・ポーザー。撮影はグレゴリー・ミドルトン。サウンド・デザインはマーティ・リシャとスーザン・テイラー。オリジナルスコアの作曲はドン・マクドナルド。美術はエリック・マックナブ。編集はピーター・ロエックと、ポーザー、ストップケウィッチ。出演は「愛と勇気の翼」のモリー・パーカー、「クール・ランニング」のピーター・アウターブリッジ、「若草物語」のジェイ・ブラゾーほか。96年トロント映画祭審査員特別賞受賞。
1996年製作/79分/カナダ
原題または英題:Kissed
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1998年8月15日
ストーリー
12歳の頃、サンドラ・ラーソン(ナターシャ・モーリー)は既に死に魅了されていた。深夜の森でひとり、見つけてきた小動物の死体の埋葬の儀式を行うのが、彼女の密かな喜びだった。やがて彼女にはキャロルという親友が出来るが、シマリスの血を体にこすりつけて恍惚としているサンドラを見たキャロルは、それっきり彼女の前から姿を消してしまった。時は流れ、大人の女性に成長したサンドラ(モリー・パーカー)は、斎場を営むウォリス氏(ジェイ・ブラゾー)のもとで働くようになる。彼女は初仕事で若者の遺体を車で運ぶ途中、初めて人間の死体とのキスを経験した。それは強烈な快感を彼女にもたらした。これをきっかけに、さらに死に魅了されていったサンドラは、大学で防腐処理技術を学ぶことにする。やがて、そんな彼女に興味を抱いた医学生マット(ピーター・アウターブリッジ)と、サンドラは付き合いはじめた。セックスも経験する。しかし彼女は、死体との性交でないと本当の快楽は味わえないのであった。マットはそんなサンドラに苛立ち、彼女の死姦を理解しようとするが、果たせない。ついに彼は思い余り、サンドラを電話で呼び出してから、彼女の目の前で首を吊って自殺した。サンドラはマットの亡きがらを優しく抱きかかえ、その死体と性交をはじめるのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- リン・ストップケウィッチ
- 脚本
- アンガス・フレイザー
- リン・ストップケウィッチ
- 原作
- バーバラ・ガウディ
- エグゼクティブプロデューサー
- ジョン・ポーザー
- 製作
- ディーン・イングリッシュ
- リン・ストップケウィッチ
- 撮影
- グレゴリー・ミドルトン
- 美術
- エリック・マックナブ
- 音楽
- ドン・マクドナルド
- サウンド・デザイン
- マーティ・リシャ
- スーザン・テイラー
- 編集
- ジョン・ポーザー
- ピーター・ロエック
- リン・ストップケウィッチ
- 字幕
- 石田泰子