カッコーの巣の上で

ALLTIME BEST

劇場公開日:1976年4月3日

解説・あらすじ

刑務所の強制労働から逃れるため精神異常を装い、精神病院に入ったマクマーフィは、絶対的な管理体制をしくラチェット婦長のやり方に反発を覚える。マクマーフィは、管理されることに慣れ、無気力になっていた入院患者たちに生きる希望と活力を与えようとするが……。人間の尊厳と社会の不条理を描いたヒューマンドラマの名作。アカデミー賞では作品賞、主演男優賞(ジャック・ニコルソン)、助演女優賞(ルイーズ・フレッチャー)ほか主要5部門を受賞した。

1975年製作/133分/アメリカ
原題または英題:One Flew Over the Cuckoo's Nest
劇場公開日:1976年4月3日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第33回 ゴールデングローブ賞(1976年)

受賞

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀主演男優賞(ドラマ) ジャック・ニコルソン
最優秀主演女優賞(ドラマ) ルイーズ・フレッチャー
最優秀監督賞 ミロス・フォアマン
最優秀脚本賞 ボー・ゴールドマン
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写真:Album/アフロ

映画レビュー

4.0 病院の中も外も、何も変わらない

2020年12月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 常々、健常者はこの世にいない、みんな何か病気を抱えて生きている、そう思っていました。病院の中の人達は健常者と差異は無く、病院の外の人達も病んだ顔をして歩いている。何処の世界でも変わらず、支配する者、好んで支配をされる者がいて、秩序に膝を屈して、意志を捨てて苦痛に耐える人生を好むか。あるいは――自由とは、決して得難い物では無く、勇気を持って踏み出さなければ、痛みを恐れず突き進まなければ、得られない物――。
 正直、如何にこの映画を捉えるか難しかったのですが、こんな所でしょうか。何か苦い物を感じて、お薦めしにくいところもありますが、とても良い映画だったと思います。

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猿田猿太郎

5.0 テーマが深い!!

2025年11月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

驚く

よくレンタルビデオ店でオススメされているのを見かけて学生の頃観た。精神病患者がロボトミー手術されていた時代を描いた作品。

見終わって、
「 特殊な環境下での少し悲しい結末だったな〜、希望もあったけど……それにしてもジャック・ニコルソンって良い俳優さんだな〜。」
などと感心していた。ロボトミーなんて非人道的な手術が今は無くなって良かったなーと。

そして少し時を経て何かのきっかけでふと思う。
あの映画って特殊な過去の悲劇じゃなくて目の前の現実のことじゃないか!と
硬直化した病院側の「正常な」人たちが、人間らしく生きようとする「精神病(的)な」人たちを、薬などで正常に、正しく、矯正しようとする。
それに人間らしく反発すれば、問題児扱い。
自然な反発心など去勢し大人しく静かになれば矯正完了。あの病院が世の中だとしたら、「正しい」側の人たちが、人間らしく生きていこうとする 「自然な」人たちに施してくる処置は、何もロボトミーだけではく、常識、価値観、義務、考え方、道徳、etc…色々と現実に存在している。そう思うと、この映画が描こう、伝えよう、としているテーマがものすごく普遍的で重要なテーマであると直感した。

映画作品としても、オチまでのフリの効いた演出やジャック・ニコルソンの名演で、暗い映画ながらも見通すことができたし、若き日のバック・トゥ・ザ・フューチャーのドックも見つけることができて嬉しかった。

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ニック

未評価 衝撃作

2025年11月10日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:その他

悲しい

怖い

知的

10年ほど前に とある場所で視聴させていただいたもの。衝撃的すぎて今でも記憶に残っている。

一度は見て損はない映画ではないかと思う。

どこからが狂気で、どこからが正常なのか?
考えさせられる作品でした。

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まさしば

3.0 原作を読了してから、観てみると。

2025年7月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

朝日カルチャーセンターの講座に、この作品が取り上げられ受講する。それで原作を読了してから、映画鑑賞してみた。日本公開時評判になり、またアカデミー賞をも受賞したが、まだ、鑑賞していなかった。

原作は500ページの長編小説で、刊行当時の流行(昭和37年)サイケデリック調の描写で読むのに苦労した。現在と違い、「精神病院」がまだ特殊な施設だった頃の話だ。今は統合失調症(精神分裂病)も薬で抑制できる時代となった。

原作は婦長の厳しい統制管理下にあった病棟に、ハックル・ベリーフィンのような大人の自然人が出現することによって、入院患者が自由を獲得して物語だった。

映画は纏まりが良すぎて、感動させてくれない。主演もジャック・ニコルソンも知的すぎて、自然児というよりインテリ左翼のように見えてしまう。
映画公開から50年近く経ると、環境変化で自然劣化してしまうのか、それとも私の感受性が衰えてしまっている事を痛感する。

原作では題名が一度だけ出てくる。カッコーの巣の上を飛んでいく鳥の描写だった。自由への憧れだと私は解釈した。

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いなかびと

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