海賊ブラッド
解説
ラファエル・サバティニの原作小説の映画化で、「麦畑を荒らす者」「暗夜行路」のケイシー・ロビンスが脚色し、「黒地獄」「春なき二万年」のマイケル・カーティズが監督に当たり、「真夏の夜の夢」のハル・モーアが撮影したもの。主役は無名より抜擢されたエロール・フリンが勤め、「真夏の夜の夢」のオリヴィア・デ・ハヴィランド、「西班牙狂想曲」のライオネル・アトウィル、「孤児ダビド物語」のバジル・ラスボーン、「海行かば(1935)」のロス・アレクサンダー、「国境の町」のロバート・バラット、「泥酔夢」のガイ・キッビー、「三日姫君」のヘンリー・スチヴンソン等が共演している。
1935年製作/アメリカ
原題または英題:Captain Blood
ストーリー
中世紀の半頃、英国では羅馬カトリックと新教徒、ホイッグ党とトーリー党の対立、加うるに王位継承問題が起きて国内は騒然たるものがあった。其頃或る村の開業医ピータ・ブラッドは国王ジェームズ2世に対する反乱で負傷したギルドイ卿を治療したため、彼は逮捕され大審院長ジェフリイ卿から西インドに奴隷として流刑に処せられた。彼と共に流された中には政治犯人ダイク卿、ウォルヴァートン、ジュレミイ・ビット、バグソープ、オーグル僧正等がいた。ジャマイカ港でブラッドは非道な農園主ビショップ大佐の姪アラベラの目に留まり10弗で購われた。知事スティードが痛風を病んでいたので、彼女はブラッドにその治療をさせ、それが縁で彼は公爵に命ぜられる。ドン・ディエゴに率いられたスペイン海賊はジャマイカを襲いビショップや知事から莫大な身代金を取り立てていた。その内にブラッドは仲間のバグソープ、ビット、ウォルヴァーストン等と暗夜に乗じて脱走し、海賊が上陸している隙に船を占領し、ボートで帰ってきた彼らを全滅して大海原に乗り出した。間もなく海賊として全盛を誇る様になったブラッドはフランスの海賊ルヴァッスウルと盟約を結び、略奪品は分配することになった。然しブラッドは彼を信じきれず彼の後を尾行した。するとルヴァッスウルが襲った英国船には英国からの帰途にあるアラベラと、新しい国王ウィリアムの代表者ウィロビイ卿とが乗っていた。ルヴァッスウルはその身代金を独り占めにしようとしたので、ブラッドは剣を交えて彼を倒しアラベラとウィロビイを丁寧にもてなした。彼は2人をジャマイカ付近の或る地点に送り届けようとするので、アラベラはビショップが軍艦を出動させてブラッドの行方を探している旨を告げ、危険を冒さないで呉れと願った。ウィリビイ卿はブラッドの人物に惚れ込んで海軍士官として新国王ウィリアムに仕えよと勧めた。其頃英仏両国に宣戦が布告されたが、ジャマイカの知事になったビショップはブラッド捜索に出かけて任地を留守にしていたので、ブラッドはウィロビイと共に急行して其所を仏国艦隊の手から救った。ビショップが帰って来た時、知事に任命されたブラッドが彼を逮捕した。新知事の側にいたアラベラは伯父のために寛大な処分を嘆願したのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- マイケル・カーティス
- 脚色
- ケイシー・ロビンソン
- 原作
- ラファエル・サバティーニ
- 撮影
- ハル・モーア
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Peter_Bloodエロール・フリン
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Arabella_Bishopオリビア・デ・ハビランド
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Colonel_Bishopライオネル・アトウィル
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Levasseurベイジル・ラスボーン
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Jereny_Pittロス・アレクサンダー
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Hagthorpeガイ・キビー
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Lord_Willouthbyヘンリー・スティーブンソン
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Wolverstoneロバート・バラット
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Dr._Bronsonホバート・キャバノー
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Dr._Whackerドナルド・ミーク
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Mrs._Barlowジェシー・ラルフ
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Honesty_Nuthallフォレスター・ハーベイ
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Rev._Ogleフランク・マクグリン・シニア
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Capt._Gardnerホームズ・ハーバート
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Andrew_Baynesデビッド・トレンス
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CahusacJ・キャロル・ネイシュ
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Don_Diegoペドロ・デ・コルドバ
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Governor_Steedジョージ・ハッセル
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Kentハリー・コーディング
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Baron_Jeffreysレオナード・ムーディー
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Prosecutorアイヴァン・F・シンプソン
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Capt._HobartStuart Casey
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Lord_Chester_Dykeコリン・ケニー
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Lord_GildoyDaniel D. Auburn
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Mrs._Steedメアリー・フォーブス
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Clerk_of_the_CourtE・E・クライブ
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Mrs._BaynesMaude Leslie
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Slaveガードナー・ジェームズ
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King_Jamesヴァーノン・スティール
受賞歴
第8回 アカデミー賞(1936年)
ノミネート
作品賞 | |
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音響録音賞 |