女と男の危機
劇場公開日:1993年12月11日
解説
日常の中のさまざまな“危機”にほんろうされる現代人の姿を、ユーモアとエスプリ豊かに描いたコメディ。監督・脚本は「ロミュアルドとジュリエット」の女流監督コリーヌ・セロー。製作は「田舎の日曜日」のアラン・サルド。撮影はロベール・アラズラキ。オリジナル・スコアはソニア・ヴィーダー・アテルトンで、彼を含む三人の奏者が演奏するベートーヴェンの「ピアノ三重奏曲第三番・ハ短調」を使用。主演は「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」のヴァンサン・ランドン。共演はフランスの人気コメディアン、パトリック・ティムシット、「ラ・ブーム2」のザブー、「わんぱく戦争」などで知られる映画監督のイヴ・ロベールら。
1992年製作/フランス
原題または英題:La Crise
配給:東宝東和
劇場公開日:1993年12月11日
ストーリー
ヴィクトル(ヴァンサン・ランドン)は妻と二人の子供に囲まれ、幸福な家庭生活を送っている敏腕な企業弁護士。ある朝、目覚めた彼を待っていたのは、妻マリー(カトリーヌ・ヴィルクニング)の突然の家出だった。「彼と一緒に行くわ」、彼女はそう言って電話を切った。妻が駆け落ち? 混乱の中で事務所に出社してみると、突然の解雇通知。なぜだ? 怒り、いらだつヴィクトルは友人たちを訪ねて自分の窮地を訴え、慰めを得ようとするが、誰もが彼以上に深刻な危機感にさいなまれていた。彼はやけ酒を飲んだ酒場で、さえない感じの中年男ミシュー(パトリック・ティムシット)と知り合い、意気投合する。一方、上司のローラン(ジル・プリヴァ)とフランソワーズ(イザベル・プティジャック)の夫妻も離婚の危機に見舞われていた。フランソワーズは誠実なミシューと急接近する。ミシューを連れて故郷に帰ったヴィクトルを待ち受けていたのは、母(マリア・パコーム)が父(イヴ・ロベール)と別れて家を出るという意外な事実だった。ミシューや妹とこの地方の代議士を訪ねたヴィクトルは、彼との対話の中で環境問題や労働問題について大きな疑問を感じる。ヴィクトルとミシューは新しい法律事務所を始めたことになった。離婚したフランソワーズはミシューと恋人同士の関係になるが、ヴィクトルの心の虚しさを埋めるものはまだなかった。彼は、自分の都合でしか妻を理解していなかったことに気づいて愕然とした。失ったものは大きい。その時、妻のマリーが現れた。駆け落ちは狂言だった。妻からも信頼されていなかったのだ。ヴィクトルはもう一度始めからやりなおすつもりだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- コリーヌ・セロー
- 脚本
- コリーヌ・セロー
- 製作
- アラン・サルド
- 撮影
- ロベール・アラズラキ
- 美術
- ギイ・クロード・フランソワ
- 音楽
- ソニア・ヴィダー・アサートン
- 録音
- ギヨーム・シャマ
- Dominique Dalmsso
- 編集
- カトリーヌ・ルノー
- 衣装デザイン
- Karen Muller
- 字幕
- 松浦美奈