栄光のル・マン

劇場公開日:

解説

パリの南西約 200キロの小都市ル・マンで開催される世界最大のカー・レースとして有名な“ル・マン24時間レース”を背景に“栄光”にすべてを注ぎ、スピードの極限に挑む男たちの壮烈なドラマ。製作はジャック・レディッシュ、監督はTV出身の新人リー・H・カッツィン、脚本はハリー・クライナー、撮影はロバート・ハウザーとルネ・ギッサール・ジュニアが各々担当。出演はスティーヴ・マックィーン、ジークフリート・ラウヒ、エルガ・アンデルセン、ロナルド・ライヒフント、リュック・メレンダ、そのほかレースの場面には38回ル・マン優勝者のリチャード・アットウッドなど十数人のプロ・レーサーが特別出演している。この映画に使われたレーシング・マシンは24台である。

1971年製作/109分/アメリカ
原題:Le Mans
配給:東和
劇場公開日:1971年7月17日

ストーリー

アメリカの国際級プロ・レーサー、マイク・デラニー(スティーヴ・マックィーン)は“ル・マン24時間レース”出場のため、ポルシェを駆ってル・マンに向かっていた。金曜日、午前6時。とある寺院の前に一台のフェラーリを認めて中に入ったマイクは、そこに顔見知りの男女を見出した。レーサー、クロード・オーラック(リュック・メレンダ)とベルギーのグランプリ・レースで事故死したピエロ・ベルジェッティの妻モニク(エルガ・アンデルセン)である。この事故で、マイクも負傷していた。夜、世界各国から集まったレーサーたちは町のバーで最後のひとときを楽しんでいる。モニクを得意気にエスコートするオーラック。彼は不用意にも事故のことを口に出して、マイクと気まずくなってしまう。今度のレースでマイクが最もマークしているのはドイツ人エーリッヒ・ストーラー(ジークフリート・ラウヒ)である。彼のレースへの異常な執念、そして彼はフェラーリを運転するのだ。まさに宿命のライバルだ。いよいよ当日、午後3時51分、最後の点検が行われ、いま、午後4時、運命の旗は振られた。51台の色とりどりの車が一斉にうなりをあげ、もの凄い爆音を立ててスタートした。全長約13.5キロのサーキットを24時間という長時間、最高のテクニックと細心の注意力を駆使して乗り切るのである。トップを切るポルシェ、マイクのNo.20は2位、ストーラーのフェラーリNo.8は4位を走る。夜になって雨となった。こんどはストーラーがトップ。雨はしだいに激しさを増し、最悪のコンディションになってきた。レインタイヤを準備せよとの指示が出された。雷雨のような車の轟音と雨の中で、モニクは自分の現在いる世界が不思議なものに思えてくるのだった。夜明け近くマイクとストーラーのデッドヒートが展開される。難所のインディアナ・ポリス・コーナーでオーラックのフェラーリがコーナーの土手から転落した。その直後マイクの車が前方を走る車を避けようとして、大破してしまう。救急所で検査を受けるマイクの目にオーラックのつぶれたヘルメットがうつった。記者たちの無遠慮な質問を受けて当惑するモニクをマイクはそっと救い出してやるのだった。マネージャーの指示により、ピンチヒッターとして再びポルシェNo.20に乗ったマイクは、ストーラーたちの必死の妨害も巧みにかわしてついにトップに躍り出た--。生命を賭け、男の可能性の限界に挑んだ長く苦しい24時間はいま、その幕を閉じた。

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映画レビュー

5.0レース映画の最高峰の一本‼️

2023年6月14日
スマートフォンから投稿

泣ける

楽しい

興奮

ジョン・フランケンハイマー監督の「グラン・プリ」と並ぶレース映画の最高峰‼️ストーリーらしいストーリーもなく、セリフも少なめ。ル・マンに挑む男たちの姿をドラマ性を排したドキュメンタリーのような手法で描くことで、わが憧れマックイーンのレースに対する姿勢がストイックに描かれカッコいい‼️サーキットの喧騒やレーサーたちの緊張と孤独と駆け引きなど、レースそのものの臨場感も素晴らしいし、分割画面などを駆使したレース・シーンの迫力も鳥肌モノです‼️特にクラッシュシーンは全レース映画中の最高ですね‼️

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活動写真愛好家

3.5ル・マンのドキュメンタリーかのような映像は大迫力。ラストのデッドヒ...

2023年5月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ル・マンのドキュメンタリーかのような映像は大迫力。ラストのデッドヒートもドキドキで良かった。本作はレースを楽しめばそれで良し。
人間ドラマは?あの女誰?死んだ夫から乗り換えた男もまた顔が潰れ、今度はマックイーンに乗り換えようとしている稀代の悪女?(笑)まぁあんまり関係ないッス(笑笑)

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はむひろみ

2.0よくわからない

2021年10月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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ゆっくりランナー1号(名前を11/28変更しました)

1.0「グラン・プリ」との比較で鑑賞したが…

2021年9月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

子供の頃、小学館「ビッグコミック」の
前身雑誌「ボーイズライフ」では、
F1、ル・マン、インディ、日本グランプリ等
のスポーツカーレースの記事に夢中になった
者として、少し前に同じNHKBSで放映
された「グラン・プリ」との比較で鑑賞。

映画開始早々、レースが開始され、
F1と違いル・マンは転戦のレースでは無い
ので、どの合間で男女の恋愛シーンを
描くのかと思ったら、ル・マンはドライバー
の交代システムなので、なる程、その合間に
描くのかと納得はしたものの、
主人公が別のレースでの接触事故で死なせた
ドライバーの妻との惹かれ合いが
どうして生まれたのか、
また、彼女への想いがあるにも係わらず、
レースの最終版で主人公が
味方のチームを勝たせるためとは言え、
ライバルチームのマシーンへの接触走行が
どうして出来て、しかも
その女性と、さも、想い合えるか如くの
ラストシーンがまるで理解不能だ。

解説によると、当初は「荒野の7人」
「大脱走」のジョン・スタージェスが監督
だったようだが、
ストーリー性に重きを置きたい監督と、
ル・マンそのものを描きたいマックイーンが
対立して監督が交代した作品とあった。

結果、「グラン・プリ」と比較して、
クラッシュシーンを除いて
レースシーンの迫力も及ばなかったし、
人間ドラマも希薄で、
カーレースオタクのマックイーンの
嗜好が全面に出た、かつ、ある意味、
ル・マンの記録映画のようでもあった。
しかし、映画ファンとしては物足りなくも、
スポーツカーレースファンにとっては、
ル・マン24時間レースの雰囲気・臨場感
そのものを満喫出来る、たまらない作品
だったのではないかと想像もした。

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