妹の恋人

劇場公開日:

解説

神経を病んだ妹を見守る兄と、その妹と恋に落ちる風変わりな青年との交流を描く青春ドラマ。監督は「ナショナル・ランプーン クリスマス・バケーション」のジェレマイア・S・チェチック。製作はキャスティング・ディレクター出身のスーザン・アーノルドとスクリプター出身のドナ・ロスの共同。エグゼクティヴ・プロデューサーはビル・バダラート。レスリー・マックネイルとリングリング・サーカスのピエロとして活躍していたバリー・バーマンの原案をもとに、バーマンが脚本を執筆。撮影は「恋はあせらず」のジョン・シュワルツマン、音楽は「迷子の大人たち」のレイチェル・ポートマンが担当。主演は「シザーハンズ」のジョニー・デップ、「フライド・グリーン・トマト」のメアリー・スチュアート・マスターソン、「わが心のボルチモア」のアイダン・クイン。他に「ゆりかごを揺らす手」のジュリアン・ムーア、「ベートーベン」のオリヴァー・プラット、「ブラッド・シンプル」のダン・ヘダヤ、「バクダッド・カフェ」のCCHパウンダーらが共演。

1993年製作/99分/アメリカ
原題または英題:Benny & Joon
配給:MGM映画=UIP
劇場公開日:1993年10月23日

ストーリー

幼い頃に火事で両親を亡くした兄妹ベニー(アイダン・クイン)とジューン(メアリー・スチュアート・マスターソン)は静かな片田舎で暮らしていた。神経過敏で精神の安定を欠くジューンをベニーは親のような感情で見守っていた。精神科医のガーペー(C・C・H・パウンダー)はジューンを施設に預けるよう勧めるが、ベニーには決心がつきかねていた。同僚のエリック(オリヴァー・プラット)は、ベニーにもっと自分の人生を大事にしろと忠告する。ある日友人トーマス(ダン・ヘダヤ)の家でポーカーに負けた兄妹は、そのツケで勝負の相手のマイクの家に居候しているいとこのサム(ジョニー・デップ)を引き取る破目になる。サムは読み書きもできず、ほとんど口もきかない風変わりな青年。だが不思議なことに、ジューンは彼を気に入ったらしい。ある日兄妹とサムは公園へピクニックに出かけるが、昨夜ウェイトレスのルーシー(ジュリアン・ムーア)とのデートに失敗したベニーは元気がない。サムは彼をはげまそうと帽子を使ってパントマイムを始める。周囲にはいつしか人垣ができ、サムは人々の笑顔に包まれていた。その夜、サムとジューンは心のままに結ばれる。サムの才能に驚いたベニーは、コメディアンのオーデションを受けさせる手はずをつけるが、それが気に食わないジューンと言い争いになり、ベニーはサムとジューンの仲が急進展していたことを知る。怒ったベニーはサムを家から叩き出す。サムとジューンは駆け落ちしようとするが、緊張のあまりジューンは発作を起こしてしまう。ジューンはそのまま精神病院に入院した。兄の面会を拒み続けるジューンの態度に、ベニーは今彼女に必要なのはサムだと気づく。ベニーとサムは病院に忍び込み、ジューンを病院から連れ出そうとする。ジューンは最初サムの心情を理解できなかったが、結局ジューンとサムは一緒に住むことに。ベニーの方は2人の住むアパートの管理人との間で新しい恋が生まれそう。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第51回 ゴールデングローブ賞(1994年)

ノミネート

最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ジョニー・デップ
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写真:Album/アフロ

映画レビュー

3.0普通…

2022年4月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ストーリーはごく普通
予想外の展開もなく、暖かい気持ちになれるラストでした
大切な人だから常にそばで見守りたい、でもその人のひとり立ちの準備ができたら遠くから見守るのも愛情、確かにそうだなと思います
若い頃のエイダン・クインがホントカッコ良い、あのブルーな瞳はとってもきれい
そして今作のジョニデはカッコ良いというより可愛さ満点でした

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小町

3.5【二人で12年間暮らして来た兄妹の前に現れた、”第2のバスターキートン”のような不思議な男が齎した幸せをコミカルに描いた作品。】

2021年12月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 両親が事故で死んでしまった事で、ベニー(エイダン・クイン)と、妹のジューン(メアリー・スチュアート・マスターソン)は12年間、二人で暮らす日々。ベニーは、自動車整備工として日々働きながらも、両親を亡くした事で、神経を病んだ妹を施設に入れるかどうかで悩んでいる。
 街の食堂で働く元女優のルーシー(ジュリアン・ムーア)に惹かれるも、一歩が踏み出せない。
 そんな彼らの元に、一風変わった”第2のバスターキートン”のようなパントマイム芸の上手い不思議な男サム(ジョニー・デップ)が現れて・・。-

・ジューンと、サムが徐々にお互いに惹かれていく姿が、素敵である。
最初はキスの仕方も分からない二人。
ベニーは、上手く言葉が話せず、字も上手く書けないサムが大切な妹と恋仲にある事を知って、激怒するが・・。

<若き、ジョニー・デップの、殆ど台詞なき演技が素晴しい。
 そして、共依存にあったベニーとジューンがお互いに恋人を得て、新たな生活を始める姿も、清々しい作品。
 アイロンを使って作るホットサンドかあ・・。>

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NOBU

2.0安易な製作側と演技力のある俳優陣

2019年2月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

この手の作品を創るならテーマをもって作るべきだと思うが(レインマンのよーに)そんな物は感じられなかった。製作側のあまり深く考えず作った感が感じられて無責任な気がした。
折角いい役者使っても・・・。
ジョニデありきの作品。

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トラ吉

4.0バスター・キートン

2019年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 バスター・キートンの再来だ!とベニーが評する通り、サムを演じるジョニー・デップのコメディアンぶりがすごい。ダイナーではチャップリンのようにパンにフォークを刺して靴のダンスをさせるし、外では飛ばされた帽子を追いかけるという、まさにキートン、チャップリンへのオマージュを感じさせるような演技。すごくよかった。

 妹のジューン(マスタートン)はちょっとしたことでも発作を起こしがち。冒頭ではシュノーケルをつけたまま町を歩くという風変わりな女の子でもあった。しかし、それを上回るほど変わった男デップの登場。みんなを楽しませるが、そのうち妹と仲良くなってゆき、兄ベニーに反対される。

 ついに駆け落ちするのですが、バスの中で発作がおこり、病院に運ばれる。ここでもデップの技が存分に発揮され、笑わせてくれる。たしかに『シザーハンズ』の雰囲気と似たようなところもあるかなぁ。

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kossy