愛人 ラマン

劇場公開日:1992年5月9日

解説・あらすじ

フランスのジャン=ジャック・アノー監督がマルグリット・デュラスの自伝的小説を映画化し、貧しいフランス人少女と裕福な中国人青年の愛の日々を美しくも官能的につづった恋愛映画。1920年代。フランス領インドシナで暮らす貧しいフランス人少女は、田舎町の実家からサイゴンの寮へ向かう途中の船で、資本家の御曹司である中国人青年から声を掛けられる。それ以来、頻繁に会うようになった2人は、いつしか互いの体を激しく求め合うように。少女の母は娘の変化に気づきながらも、娘を通して金品を援助してくれる男の存在を黙認するしかなかった。やがて、2人の関係に終わりが近づき……。主演は本作でデビューしたジェーン・マーチと、「炎の大捜査線」のレオン・カーフェイ。名優ジャンヌ・モローがナレーションを務めた。

1992年製作/116分/フランス・イギリス合作
原題または英題:L'amant
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1992年5月9日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第16回 日本アカデミー賞(1993年)

ノミネート

外国作品賞  
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映画レビュー

3.0 変態金持ち兄さん

2025年9月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2025年9月15日
映画 #愛人/#ラマン (1992年)鑑賞

1920年代のフランス領インドシナで寄宿舎生活をおくるフランス人少女。貧しい彼女は富豪の中国系青年に目を付けられ愛人となる

ストーリーは大したことないけど激しい性描写が話題となった点では #エマニエル夫人 みたいな映画でした

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とし

5.0 絶対に見るべき作品

2025年7月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

最少はそれほどの作品とは思わなかったが、見始まると没入してしまった。
確かに官能的で美しいがそれだけではない、帰国する船を陰から見送る彼の車、そしてその夜彼を愛していたことに気付いて号泣する姿にショパンのワルツがその心をあらわす。見終わってこれは名画だとつくづく感動しました。

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hirakata

2.0 官能的

2025年6月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

なぜ評価が高いのか分からない

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ゆうき

5.0 つかみ良し、官能シーン良し、そして映画史に残るラスト10分。死ぬまでに観ておきたい恋愛映画の筆頭!

2024年9月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

初老の自分には、胸に染み入る珠玉の物語だった。
タイトルの「愛人」から連想するいかがわしさや浅ましさ、快楽をむさぼる卑俗さからさえも逸脱して、おそらくは映画史に残るだろうラスト10分の神がかったような美しい情景とこみ上げる少女の情動に、観た後しばらく動けなかった。

本作を特別なものにしているのは、おおよそ愛人関係とは呼べそうもない2人の特殊な関係性にあるだろう。

華僑資本家の御曹司である青年は、運転手つきの豪奢な車に乗り、仕立てのよい白いスーツを着こなして、いかにも金持ち然とした振る舞いをしているが、その実は家柄としきたりにがんじがらめにされ、自分の職さえ持てない自由のない男で、自らを「ひ弱な男」と卑下している。

一方の少女は、フランス移民でありながら父の死により家が貧困に陥り、暴力と苦悩と絶望の中に生きているが、なにより性への強い関心を持っている。そして、この少女の性への好奇心、快楽の喜びこそが2人の関係を駆動させていくのだ。

実際、二人の愛人関係は、出会った最初から逆回転している。
船上で声をかけた中国青年がオドオドしながら話す一方で、少女はまるで召使いに車で送らせるかのように堂々としているし、最初の情事の場面でもためらう青年に対して少女は「愛はいらないわ。ただ抱いて欲しい」と告げる。

こんな年の離れた愛人関係でさえも、アジア人蔑視の差別は色濃く映し出されるのかと驚くばかりだが、フランス人である少女は青年との肉体関係を主導し、生活費を工面してもらいながらも常に青年よりも優位に立ち、少女の家族は中国青年を徹底的に見下しさえする。

そして、二人の愛人関係は、いびつに逆回転したままラスト10分の港での美しくも切ない別れを迎えるのである。

70歳になった時、こんな風に振り返れる恋愛、性愛の思い出が自分にはあるだろうかと、はたと考えさせられる映画だった。

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コタツみかん