ピンクレディーの活動大写真
劇場公開日:1978年12月16日
解説
デビュー曲〈ペッパー警部〉以来、全てのレコードがミリオンセラーというスーパー・スターのピンク・レディーの初の主演映画。物語は、ピンク・レディーを使って映画を撮ろうとする三人の男の企画案から成る三話のオムニパスで構成されている。原案、脚本は「ふりむけば愛」のジェームス三木、監督は「愛の嵐の中で」の小谷承靖、撮影は稲垣涌三が担当している。
1978年製作/83分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1978年12月16日
ストーリー
映画企画会議は難航していた。製作者の白川、監督の赤沢、脚本家の青田の三人は、ピンク・レディーの主演映画のアイデアを出しあっていた。ロス・アンゼルスでレコーディング中の彼女たちが帰国するまでに、その企画は決定されなければならなかった。青田の企画は--ケイは看護婦、ミーはその妹でOL。ある日、ケイは患者の静江に気に入られ、貿易会社に勤める息子、高之の嫁になってくれないかと言われた。すっかりその気になったケイはミーに相談すると、ミーにもスナックのバーテンをやっている好きな男がいると言う。ミーの話に不安を感じたケイがそのスナックに行くと、なんとその青年は高之だった。彼の話によると、会社は倒産してしまい、病気の母に心配かけないように働いているとのことである。そして高之の真意を聞いたケイは、ミーと結ばせるべく、自ら身を引くのであった……。白川はその案に気のりしなかった。彼のSF映画のアイデアは--ミーとケイはサーカスの団員で、南極で発見された珍獣モンスターの訓練師兼飼育係。しかし二人は団長たちにいじめられ、見せ物にされるモンスターを見かね、檻から助け出して、ミーとケイも逃げ出した。二人と一匹の逃避行も長くは続かず、追手に取り囲まれてしまった。と、その時、空中からUFOが舞い降り、ミーとケイとモンスターを包み込んで大空の彼方に消えてしまった。モンスターはパドラ星に凄む宇宙人だった。彼らは地球人は野蛮で危険な人物と判断、ミーとケイにパドラ星に永住することをすすめた。二人はこの誘いに応じパドラ星人になるべく人体改造手術をした。ところが、包帯を取ると、手術は失敗しており、二人は透明人間となってしまった……。赤沢は面白くない。彼はアクション活劇、西部劇を主張した。--舞台はテキサスのある町、二人は酒場の人気ショー・ダンサー。ケイはオニオン牧場のシュガーを愛している。牛泥捧のガーリック一家はシュガーを目の仇にしていた。ある日、ミーとケイがガーリック一家にいじめられていると、そこへシュガーが現われ、決闘の末、一人を射ち殺し、彼は逃げ去った。保安官ペッパーは、シュガーを捕えるべく追跡を開始した。ガーリック一家も黙ってはいない。ついに三者が顔を合わせた。二人の歌い踊る酒場に、シュガーはケイ会いたさに現われたのだ。ガーリックの銃が火を吹いた……。このアイデアに酔っているのは赤沢だけたった。「やっぱりUFOだ!」。「何!西部劇のどこが悪い!」。三人の意見はまとまらず、ついに大ゲンカ。その時、ロス・アンゼルスから国際電話が入った。もちろん、ミーとケイの二人からだった……。