少年ジャックと魔法使い
劇場公開日:1967年3月19日
解説
「黄金バット(1966)」の高久進と、「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」の関沢新一が共同でシナリオを執筆し、「宇宙パトロール・ホッパ」の薮下泰司が監督した長編漫画。撮影は「わんぱく王子の大蛇退治」の菅原英明。なお、東映動画創立十周年記念作品として製作された通算第十作目の動画である。
1967年製作/80分/日本
原題または英題:Jack and the Witch
配給:東映
劇場公開日:1967年3月19日
ストーリー
その昔魔女を退治した武勲の誉れ高い騎士の血を引くジャックは、ある日、仲間の子グマたちもろとも魔女グレンデルの古城に連れてこられた。魔女は全世界の子供たちを悪魔製造機にかけて仲間を増やそうとしていたのだが、ジャックを連れてきたキキーも悪魔にされた少女だった。しかしジャックは子犬やネズミや、他の動物たちの助けを得て城を逃げ出すことができた。だが、キキーと弟のシバリはジャックを捕えようと悪魔の飛行機で追いかけた。その時、ジャックたちの反撃を受けて気絶したキキーは暖かい介抱をふり切って逃げ、そのキキーの逆襲でジャックたちは、再び悪魔製造機の前に連れてこられた。しかし、小さな力を合せて戦う動物たちのお蔭で危機を脱したジャックは、今度は悪魔製造機を完全に破壊してしまった。キキーの失敗を怒った魔女は彼女を氷山の中に閉じ込め、動物たちを捕えた。それを見たジャックはまずキキーを助けようと氷山をカナテコで叩き割り、彼女を救い出したが、氷の塊を胸に受けて死んでしまったのである。ところが、悪魔にされた者は涙が出ないはずなのに、ジャックの死を悲しむキキーの目からは大粒の涙がこぼれ落ち、それがジャックの目に入るとジャックは生き返ったのだった。しかし、激怒した魔女が水晶玉に向って呪文をとなえると、ジャックとキキーは巨大な原始獣に囲まれてしまった。ちょうどその時、水晶玉が魔法の源と知った動物たちは、千恵をしぼって、その玉を粉々に砕いたのだ。大音響と共に魔法の世界は消えた。慌てた魔女グレンデルは自ら仕かけた爆弾によって最期を遂げ、その途端にキキーは可愛い少女に、他の悪魔も元の姿に戻ったのだった。