アイズ ワイド シャット
劇場公開日 1999年7月31日
解説
「2001年宇宙の旅」「時計じかけのオレンジ」など数々の名作を残した鬼才スタンリー・キューブリックの遺作。19世紀の文豪アルトゥール・シュニッツラーの「夢小説」を原作に、撮影当時実際に夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンを主演に迎え、完全秘密主義で製作された。ニューヨークで暮らす内科医ウィリアムは、結婚9年目となる美しい妻アリスや6歳の娘とともに何不自由ない生活を送っていた。ある夜、ウィリアムは妻から、家族旅行中に他の男に性的欲求を感じたことを告白され激しい衝撃を受ける。性の妄想に取りつかれながら深夜の街をさまよい歩く彼は、ニューヨーク郊外の館で行われている秘密のパーティに足を踏み入れるが……。
1999年製作/159分/R18+/アメリカ
原題:Eyes Wide Shut
配給:ワーナー・ブラザース映画
スタッフ・キャスト
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2022年2月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
劇場公開時鑑賞。
上辺の猥雑さを取り払ってしまうと、結局何を観れば良かったんだろうと混乱してしまった。うーん、何か難しい人っていうイメージだけ残る。
2001とか蜜柑物語とか、この人の映画はわかる人が本物、といったマニアの踏み絵になっているようですが、この映画もキューブ君だって知らないで見たら中途半端な意味不明映画ですね。まあ私はそれほど嫌いでもないので3点つけましたけど、それでも本筋に全然関係ないような人や事件が出てきてはその後現れず、観終わると結局あの人なんだったの?みたいなモヤモヤがたくさんありますよ。モヤモヤが気にならない人や自分なりに決めちゃうタイプの人にはいいんでしょうが、ちゃんと最後まで面倒みてよ的な人にはストレス残ります。クルーズ夫妻も出てるんで、典型的な話題先行型作品です。
2021年10月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
2021年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
場末のサーカス、移動遊園地…。
どこか怪しげで、でも楽しそうで、つい誘われてしまう世界。
”恋”が”愛”に変わり始める頃の夫婦。
一本気で、仕事にやりがいを感じ、さらなるアッパーを狙う夫。
専業主婦としての幸せは感じつつも、”女”としての自分を確かめたくもなる妻。
そんな二人の心の交差点。
そこに怪しげな儀式が加わり、サスペンス風な味わいも…。
二人の絆がどうなってしまうのか。どころでなく、命の危険まで?
幽霊の正体見たり枯れ尾花なのか、見ざる聞かざる言わざる案件なのか。
確かにR-18指定も納得の場面あり。
ニッコールさんはやたらにポルノチック。で、媚態を尽くし、あらゆる手管で、監督を?観客を誘っているよう。狙いを定められた的になったように、その魅惑から逃れられない。シチュエーションが家庭だし、見ている設定が夫のビルだから妻に見えるが。まるで娼婦の如く。
その反面、その他の、R-18相当の場面でさえ、ちっとも官能的でない。
トム様も、他の映画(『ファーム』や『バニラスカイ』等等)でのセクシーさに比べたら…。一本気な唐変木な男を演じているから?
天才と称賛される監督だけれど、実はロマンチックな場面は苦手なのかな?
キューブリック監督作品鑑賞三作目の私がこんなことを言うと、監督信者から非難されそうだが、
監督の性癖が露呈している作品。
3度出てくるバスルーム(洗面所)の場面なんて、「家庭のリアルを切り取っている」という人もいるが、映画の筋からは必要不可欠な場面ではない。それでも映像化したいのは、キッドマンさんの、そういう普通なら他人にはさらさない場面を、監督が見たかったから映像として撮ったように見えてしまう。
キッドマンさんに関しては、美しくて眼福だけれど、そういう、このシーン必要?というシーンだらけ。
白黒のベッドシーンも、映画に採用されなかったものも含めて、執拗に撮ったと、ある本で読んだ。まるで覗き穴から見ているようなシーン。
窃視症?
不愉快になる…。
そして、監督が言ったとされる言葉。
「この映画は最高傑作」「この映画は〇〇がダメにした」
『2001年宇宙の旅』の時にも言っていなかったっけ?〇〇にはデュリア氏の名前が入っていたようなことをどこかで読んだ。さすがに『博士の異常な愛情』では、相手が大物過ぎて、「〇〇がだめにした」なんて言えないだろうが。
肥大化した自己と、失敗した時の責任を取りたくなくて誰かに押し付けたい、胆のちっささ。
ある意味、完璧主義の、孤高の天才であればこそなのだろうが。
テーマや筋は興味深い。
理解が一筋縄ではいかないところも、後を引き、何度も鑑賞しなおしたくなる。
でも、『2001年宇宙の旅』や『博士の異常な愛情』に比べると、映画のための映像より、監督の性癖による映像が前面に出てしまったような気がして。
う~ん…。満点にはならない。
それでも、一本気な夫の暴走物語として、トム様から、目が離せない。さすがだ。
<蛇足>
アラン・カミング氏は、この頃からルディだった。
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