たそがれ清兵衛
劇場公開日 2002年11月2日
解説
「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督が、藤沢周平の短編小説を原作に映画化し、アカデミー外国語映画賞にノミネートされるなど国内外で高く評価された時代劇。幕末の庄内地方。海坂藩の下級武士である井口清兵衛は妻を病気で亡くし、幼い娘2人や年老いた母と貧しくも幸せな日々を送っていた。家族の世話や借金返済の内職に追われる彼は、御蔵役の勤めを終えると同僚の誘いを断ってすぐに帰宅してしまうため、“たそがれ清兵衛”と陰口を叩かれていた。ある日、清兵衛は幼なじみの朋江を救ったことから剣の腕が立つと噂になり、上意討ちの討手に選ばれてしまう。清兵衛を真田広之、朋江を宮沢りえが演じたほか、世界的舞踏家・田中泯が映画初出演ながら清兵衛の敵役で強烈な印象を残した。
2002年製作/129分/日本
配給:松竹
スタッフ・キャスト
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2022年6月29日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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多分4回目の鑑賞
初鑑賞は、運良く、試写会に当選してカミさんと見た
日本アカデミー賞12冠というのも納得の作品
舞台は庄内地方の(架空の)海坂藩
主人公は下級武士の井口清兵衛
清兵衛の妻は長患いの末に他界
その間の治療費と葬式代で多額の借金を抱えてしまい、
金に余裕のない清兵衛は、仕事が終わると、同僚の誘いを断り帰宅
内職をする生活をしている
ついたあだ名は「たそがれ清兵衛」
という物語
酒乱の夫と別れ、出戻った親友の妹ととのかかわりで
思いがけず果たし合いとなる
その果たし合いに勝利したことで、藩の内部抗争に巻き込まれてしまう・・・
藤沢作品の定番のストーリーで
身分違いの恋に悩む主人公
「そんなこと考えなくていいんだよ!」
と、ついつい、突っ込んでしまう
評価には少し悩む
4.5でも良いのだが
自分としては「隠し剣・鬼の爪」を高く評価したいので
とりあえず4にした
今週末は「隠し剣」を鑑賞しようと思う
2022年6月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD、VOD
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■内容は、巷間に流布していると思われるが簡単に。
幕末期、庄内・海坂藩の下級藩士・井口清兵衛(真田広之)は、妻を病気で亡くし、ふたりの娘と年老いた痴呆症の母の世話に明け暮れていた。
仕事の終わりになると酒席の誘いを断ることから「たそがれ清兵衛」と呼ばれながらも、慎ましく生きていた彼は、幼馴染の朋江(宮沢りえ)の酒癖の悪い元夫甲田(なんと、大杉連!)が、朋江の実家に因縁を付けてきた事で、真剣に対し棒きれで軽く倒したことで、剣の腕が立つことを知られ、上意討ちの討ち手に選ばれてしまう。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
ー シンプルに記す。良いモノは良いと言う事を三度鑑賞して思った作品。清貧な生き方をブレなく生きる漢、井口。そして、両想いながら、当時の慣習でお互いの立場を気遣う清兵衛と朋江の姿が美しき庄内三山を背景に描き出されている。-
・井口の女性でも論語を学ぶ娘の姿を、”良い”と言い、褒める姿。
ー 彼が、近代的な思想を持っていた事が分かるシーンである。旧弊的な叔父に対する言葉も良い。ー
・とは言え、身分違いの妻に苦労を掛け、病で亡くした事に悔いを持つ姿。
ー 井口の、屈託を表現している。-
・そこに現れた、幼馴染の朋江。彼女が来ると、明るい雰囲気に包まれる井口家。
ー 岸恵子さんの、気品あるナレーションが、私はこの作品の気品を上げていると思う。-
・甲田を軽く打ち負かした井口の元にフラリと訪れた、余吾善右衛門(田中泯)。彼は、甲田を”所詮、あの程度の男だ”と言いつつ、”いつか、御主と剣を・・”と言う姿。
ー 作品構成の妙である。-
・余吾は仕えていた主君が、藩の後継者争いに敗れた事で、追われる立場に。だが、切腹を命じられた藩一流の剣の使い手である彼はその命に従わず、自宅に籠り、刺客を返り討ちにする。
■余吾と、清兵衛との一騎打ちは今作の一番の見所であろう。
清兵衛が一騎打ちに行く前に身なりを整える事をお願いした朋江に対し、死を感じていたからこそ、幼き頃からの想いを伝えるシーン。
そして、余吾の家を訪れた際に、余吾から聞かされた彼の娘を亡くした哀しき人生。
この長廻しのシーンの余吾を演じた、田中泯の演技は凄い。
彼が今作後、邦画界になくてはならない人物になった事が良く分かる。
キャスティングの素晴らしさよ。現代舞踏家が、映画でも第一級の演者である事を見せつけたシーンである。
<他のレビューでも記載したが、私は藤沢周平の作品はほぼ総て読んでいる。理由は名もなき市井の人々の生きる姿を見事に描き出した短編集の魅力であり、貧しき武家の姿を今までにない視点で描き出した作品集の魅力である。
私が、短期間であるが海坂藩のモデルになった、庄内藩の都市に住んでいた事も、その一因かもしれない。”・・であるのう。”という柔らかい方言の中には、冬、雪深い都市に住む市井の人々の逞しき生活が含まれているのである。>
2022年5月16日
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鑑賞方法:VOD
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宮沢りえさんか出てきて、きっとすんなり結婚まで行くのかな、と思ったらそんな簡単にはいかず、えぇ〜切ない〜!と思っているうちに、
やはり、絆があったんでしょうね。無事に清兵衛さんとともえさんが結婚出来て良かったです。
普段は武芸なんて無いと思われていた下級武士が実は凄い立ち回りの出来る剣客だったとは、日本人が好きな設定で、王道で、最高でした!
2022年3月19日
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ずいぶん前にDVDレンタルで見て以来2回目だけど、やっぱり最高だ。打ち取りに行った武士が、清兵衛が竹光であると知って勝負を挑んでくるのがひどい。2回しかないのだけど殺陣がリアルでスリリングでかっこいい。宮沢りえは全然好きではなかったけど、すごくいい。特に娘たちと遊んでくれるところがいい。
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