口笛が流れる港町
劇場公開日:1960年1月3日
解説
山崎巌の原作を、「波止場の無法者」のコンビ松浦健郎が脚色し、斎藤武市が監督した小林旭のアクション・ドラマ。撮影も「波止場の無法者」の高村倉太郎。
1960年製作/83分/日本
配給:日活
劇場公開日:1960年1月3日
ストーリー
渡り鳥の伸次は、殺し屋の太刀岡に出あった。互いの拳銃の腕前を知った。伸次は相良牧場についた。今はさびれていた。牧場主の相良は酒におぼれ、的場組のボス的場の経営するキャバレーで、その妹君江にうつつをぬかしていた。賭博の借金をネタに、的場は牧場を乗っとろうとしていた。ゴルフ場にするためだ。的場組の乾分が測量にやってき、管理人の杉山と牧童をなぐった。伸次は軽くそれを助け、その夜、的場の賭場へ行く。太刀岡がいた。ゲームでは勝った。--相良の妹・杏子が知らせで帰省した。的場の求婚をさけて東京の女子大に通っていたのだが。的場はそれを知ると相良をおどし始めた。君江の忠告もきかなかった。的場は伸次を見こんで雇い入れ、自分からシボリとる太刀岡を殺せと命じた。太刀岡は三年前、的場に頼まれ、相良の先代を殺した。その時、何者かが太刀岡を狙った。的場はその者を教えるからと、彼に信夫から牧場の権利書を奪わせた。伸次が待ち伏せて、奪い返した。殺せという的場の命令は実行しなかった。彼は的場から地下室へほうりこまれた。そこに太刀岡もいた。かれらを踊り子のユリが助けた。伸次を好きだった。--杏子は的場に一人で牧場の交渉にきた。的場は彼女に襲いかかった。伸次がかけつけ、助けた。が、乾分の石松につかまり、的場から太刀岡との対決をさせられる。二挺の拳銃を置いた机をはさんで、二人は立った。互いにやる気はなかった。どちらの拳銃も空弾だった。的場の奸計だ。外を取り囲んだ乾分達が一斉に銃撃した。このやり方は三年前、狙った男が的場であることを示していた。伸次と太刀岡は力を合せて、的場に迫った。警官隊も到着した。--草原で伸次は太刀岡に別れ、ギターを鳴らしながら去った。行く先はなかったが。