若い人(1977)

劇場公開日:

解説

過去に三度映画化された石坂洋次郎原作の同名小説の映画化。新任教師と女学生の恋を描く。脚本は「裸足のブルージン」の長野洋、監督は「あいつと私(1976)」の河崎義祐、撮影も同作の逢沢譲のそれぞれが担当。

1977年製作/95分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1977年4月29日

ストーリー

港町にあるミッション・スクールの生徒たちの間に、新任の国語教師・間崎慎太郎に対する憧れが波のように拡がっていった。中でも、高等部三年の江波恵子という生徒は、間崎に異常な関心を寄せていた。間崎自身も恵子に大きな好奇心を駆り立てられるのであった。恵子は、私生児であった。彼女は、男を知り、その男を通じて父親というものを掴みたいと思っていた。英語教師・橋本スミ子は恵子と間崎が、友情以上のものになることは、たいへん危険であると間崎に忠告。修学旅行にも、間崎は同行し、恵子との仲も深まる。旅行後、恵子自身の軽率な発言から、恵子が妊娠しており、相手は間崎であるという噂がとび、間崎とスミ子の間も気まずくなってしまう。ある日、水商売をしている恵子の母と彼女は喧嘩をし、家をとび出して、間崎の下宿へ転り込む。しかし、スミ子が迎えに来て、素直に帰る。恵子は、学年末試験が始まっても学校へでてこなかった。心配した間崎が、恵子の家へ行くと、母の酔った姿があり恵子と間崎は外へ出た。その時、間崎は、酔漢にからまれ大怪我をしてしまう。そして、自室に間崎を連れてきて、スミ子に連絡。スミ子と恵子が、会っている間、間崎は、早く恵子に帰ってきてほしいと願う自分に気付き、恵子がもどってから、二人は抱き合うのであった。怪我がなおってから、間崎は、校長に呼びだされ、恵子とのことをきかれる。間崎は、ハッキリと結婚するという。しかし、恵子は間崎に逆の返答をするのであった。若い教師が、連絡船の上から遠ざかる街並みを見ている頃、街には、卒業式を告げる礼拝堂の鐘が鳴り響いていた。

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