力道山男の魂

劇場公開日:

解説

若槻繁が新たに設立した“若槻プロ”と“滝村プロ”“力道山プロ”の三プロダクションが組織した協同プロ作品で独立プロ初の総天然色映画。菊島隆三の原案から「与太者と若旦那」の須崎勝弥が内川清一郎と共同で脚本を書き、「暴力の王者」に次いで内田清一郎が監督したプロレスもの。撮影担当は「疾風!鞍馬天狗」の岡崎宏三。主な出演者は「力道山物語 怒涛の男」の力道山、「紐育秘密結社」「中共脱出」などに出演しているハリウッドスターであり、レスラーやレフリーを兼ねるマイク・マズルキ、現全欧選手権者ラッキー・シモノビッチ、「ロマンス娘」の森繁久彌、江利チエミ、「朱と緑」の岸恵子、「恋すれど恋すれど物語」の宮城まり子、「新婚第一課」の中田康子、ファッションモデルのへレン・ヒギンズなど。色彩はイーストマン・カラー。

1956年製作/100分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1956年8月29日

ストーリー

子供達に人気のある力道山は、今日も海辺で戯れていた。しかし力道山を暴力の権化の様に嫌う白井先生は子供達を連れ去った。そして力道山がサイン入りのポートレートを高く売りつけたと怒るのだった。犯人末松マネージャーを、力道山は一時馘にした。自棄になった末松は酒屋“たる”で力道山を罵倒したのでかえって客達に騒がれ酒屋の主人吾助から絞られた。損害賠償を払いに“たる”へ来た力道山は、ファン達からサイン攻めにあった。やがて濠洲選手ウィリー・トムソンとの試合が行われ、八百長をやろうと言う相手を、力道山はやっつけてしまい、白井先生達は誤解を解いた。ところが力道山と遊んだ子供俊彦が、友達光夫の空手チョップで傷ついたことを知って病院へかけつけた力道山は“小父さんも空手チョップを使わないから”と諭す。その頃殺人と異名あるマックスが来日、西半球選手権のタイトルを賭けて決戦することになった。一方海外を荒すギャングの首領ジャックが基地周辺の利権問題からボス須磨と対立し、その解決をタイトル試合に賭けたのだ。マックスに賭けた須磨は彼がやがて失明することを知り「リキを殺せ、失明後はひきうける」とおどし一方力道山に向つては負けろと命じた。試合の日、マックスの再三の反則に、敢然と闘う力道山は遂に彼を倒した。満場を圧す拍手にリングに立った力道山の背に拳銃が向けられた。しかし発射と共にマックスが倒れる。マックスは己が非を悔いながら息をひきとった。白々と夜が明ける頃、力道山はスポーツの敵に怒りをこめ“俺はやるぞ”と誓うのだった。

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