暴行切り裂きジャック
劇場公開日:1976年7月7日
解説
殺人によってしか快楽を得られなくなった若い男女の異常な生きざまを描く。脚本は「淫絶未亡人」の桂千穂、監督は「犯す!」の長谷部安春、撮影は「江戸川乱歩猟奇館 屋根裏の散歩者」の森勝がそれぞれ担当。
1976年製作/71分/日本
配給:日活
劇場公開日:1976年7月7日
ストーリー
雨の夜、ユリとケンは車に見知らぬ娘を乗せた。しかし、その娘の気味悪い言動に頭に来た二人は、娘を車から突き落とした。娘は死んだ。二人はズブ濡れになって、その死体を隠匿した後、少しでも恐怖から逃れようと抱き合った。ユリとケンはその後も何度かセックスを重ねるが、何かもの足りない。あの夜の恐怖から湧きあがった異常な興奮が忘れられないのだ。ユリはひるむケンを挑発し、今度は美少女を狙った。今は使われていないボーリング場に少女を連れ込み、ケンのナイフが一閃する。その瞬間ユリの体に火がつきケンに夢中で抱きついた。次は作家夫人を外国人墓地で二人のセックスの犠牲者にした。だが、この頃になって、ケンはユリのわがままや女房気取りが鼻についてきた。ケンはひとりで、コールガール、結婚式場の巫子を次々に殺した。今ではすっかり、殺しに、死に、憑かれてしまっていた。それに気づいたユリはケンをなじり、すがった。だが、ケンはこのようなベタベタしたユリが厭だったのだ。ある夜、ケンは新たな猟場として看護婦の宿舎に目をつけた。ユリがその後を尾けているとも知らずに。やがて中に侵入したケンは、数人の看護婦をメッタ切りにした。その現場を見ていたユリは、看護婦たちの股間から吹き出る血しぶきに恍惚となり、ケンに抱きつこうとした。その瞬間、ケンのナイフがきらめき、ユリの眉間に突き刺さった……。