風来忍法帖
劇場公開日:1965年5月16日
解説
山田風太郎の同名小説を「宇宙大怪獣 ドゴラ」の関沢新一が脚色「陽のあたる椅子」の川崎徹広が監督した時代喜劇。撮影は「日本一のホラ吹き男」の飯村正。
1965年製作/85分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1965年5月16日
ストーリー
戦塵の箱根山中。得意のイカサマ博打で足軽たちの身ぐるみをはいだ香具師の三人組・悪源太なり平、陣虚兵衛、なんぼベンケイは折しも通りかかった北条方の落武者の中に、武将の妻や娘たちの集団を発見して躍りあがった。女たちを売りとばして大金をつかもうという腹だ。三人組は素早く列に紛れこんで機をうかがった。ところが、そこへ小田原城のきれ者・松田尾張守直属の忍者部隊、風摩小太郎配下の戸来刑四郎、御巫燐馬、黒破連斎、そして小田原城に人質となって行く忍城城主、太田三楽斎の孫娘・麻也姫らが加わった。三楽斎老人は太田道灌の末裔で、軍略にかけてはなかなかのくせ者。破竹の勢いの秀吉軍も、この忍城の攻撃には難渋していた。しかし城の兵力は手薄だ。これに眼をつけた松田尾張守は風摩組を使い麻也姫を人質として小田原城に入れたのだった。悪源太をはじめとする三人組は、この勇しく美しい麻也姫に一目ぼれして、なんとかものにしようと風摩忍者学校に入った。ところが数日後同じ仲間の内に、豊臣方の伊賀忍者・青歯助十郎がいたため、身分がばれた助十郎は殺され、まきぞえを喰って三人組も大混乱をまきおこした。が、そんなうちにも悪源太の麻也姫に対する思慕はつる一方。そして数日後小田原城内では風摩忍者の技改めの披露が行なわれた。三人組が下忍になるための試験だ。その最中、現われた伊賀忍者は麻也姫を連れ去った。すわ麻也姫の一大事と三人組伊賀忍者を相手に、珍妙な奇策を連発して大活躍。遂に伊賀忍者を撃退し、風摩一党もホラ穴にとじこめ、三人の香具師は、麻也姫を自分たちだけで守り抜こうと誓った。