母の曲

劇場公開日:

解説

昭和十二年に映画化された小説の再映画化で、「哀しき富士の白雪よ」の笠原良三が脚本を書き、「十九の花嫁」の小石栄一が監督し、「番場の忠太郎」の岡戸嘉外が撮影する。主なる出演者は「薔薇いくたびか」の三益愛子、「青春怪談(1955 阿部豊)」の安西郷子、上原謙、宇津井健、「伝七捕物帖 女郎蜘蛛」の木暮実千代など。

1955年製作/98分/日本
原題または英題:Mother's Melody
劇場公開日:1955年5月15日

ストーリー

春子の夫純吉は大学教授で、娘の桂子も大学に通うことになった。二十年前、純吉は父の死で家が倒産したため、ピアニスト香苗との恋をあきらめて田舎の温泉に傷心の身を休めた。その時、彼を心から世話したのが宿の女中春子だった。二人は結婚したが、今では夫と娘との間に春子は教養の差がありすぎる事を感じた。純吉は香苗が今も独身であるのを知り、二人の間には未だに断ちきれない愛情が再び湧いて出た。そして桂子のためにも香苗を母に迎える事が幸せだと思ったが、桂子は無知な母親を愛するのは自分一人だと言い、母と二人で家を出てアパートに移り住んだ。彼女は芸術大学にはいり、学校の芸術祭で同じ学生の加賀美の伴奏をすることになった。その日、春子は下品な洋服を身につけて学校へ現われ、皆があきれているのも知らず一人で得意になっていた。桂子は人にかくれて涙を流した。春子もさすがに気がついたが、怒った桂子の心を慰めることはできなかった。春子は心を決して香苗を訪れ、娘のため母親になってくれと頼み、凡てを諦めた。然し父が香苗と一緒になるのを知った桂子は怒って春子のもとに帰った。すると母は昔の知り合いである国作という下品な男と酒に酔っていた。出て行けがしの扱いをうけた桂子は、父のもとへ去った。娘の幸せのためわざと桂子を追出した春子は、やがて時をへて桂子と加賀美との結婚式の日、涙にぬれながら娘の姿を遠くから見つめていた。

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