HOUSE ハウス

劇場公開日:1977年7月30日

解説

CF界の鬼才・大林宣彦が初めて手がける劇場用映画で、七人の少女と奇妙な羽臼屋敷を中心に幻想的ななかにスラプスティックな面とブラックユーモアを織りまぜて描くオカルト映画。脚本は「ホテル強制わいせつ事件 犯して!」の桂千穂、監督は大林宣彦、撮影は阪本善尚がそれぞれ担当。

1977年製作/88分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1977年7月30日

あらすじ

中学生のオシャレは、今日も仲間のファンタ、ガリ、クンフー、マック、スウィート、メロディーたちと間近になった夏休みのことをワイワイ話している現代っ子。オシャレが学校から帰ると、イタリアから父が帰国していた。父は彼女に、自分の再婚の相手だと言って涼子を紹介する。新しい母など考えてもいないオシャレにとっては、これはショックだった。自分の部屋にもどって、ふと思い出したオバチャマのところに手紙を出し、夏休みに仲間と行くことにする。いよいよ夏休み。オシャレは仲間とオバチャマの羽臼邸へ向かって出発。東郷先生もいっしょに行くはずだったが、あとから来ることになり、七人で出かけた。オバチャマは、七人を歓げいしてくれ、都会育ちの七人は田舎の雰囲気に大喜び。しかし、それもつかの間で、このオバチャマというのが実は戦争で死んだ恋人のことを思いつつ、数年前に死亡しており、今は、その生霊で、羽臼邸そのものがオバチャマの身体であったのだ。そして、奇怪なできごとが七人の少女たちを襲った。まず最初に冷やしておいた西瓜を取りに入ったマックが井戸の中につかっており、このほかにも、ピアノや、ふろ桶や、時計や、電燈などに次々に少女たちが襲われる事件がおき、そのたびに一人一人この家からきえていったのであった。オバチャマは、若い娘を食べた時だけ若がえり、自分が着るはずだった花嫁衣裳が着られるのであった。最後は、オシャレになりすまし、後から来た涼子までも襲ってしまうのであった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.5Essential Film School Viewing

2020年12月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

笑える

楽しい

怖い

No aspiring filmmaker should miss their homework on watching the all-nonsense horror/comedy classic House. It is a psychedelic masterpiece in playful story, sound design, cinematography, and editing, with some famous Japanese actors and musicians featured within. It's gravure idol-like cast is not spared from the male gaze, but far from the exploitative nature of other "pink films" of the era.

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Dan Knighton

5.0夏だ!HOUSEハウスだ!!

2025年7月31日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

斬新

カワイイ

夏の映画といえば?
大林宣彦35mm初監督作品「HOUSEハウス」を真っ先に思い出してします。
(そんな気持ち、老害なのでしょうか。
あくまでもクリエイターとしての大林宣彦監督の遊び心を尊敬しています。)

劇場公開時(1977年・夏)リアルタイムで観ました。
いつ観ても摩訶不思議で、
コマーシャルカットの繋ぎ合わせでも映画になること、
撮影所未経験の大林さんが東宝の美術さん達も味方にしたセット等
(それは本当に観るたび、よく東宝の大道具小道具さん達も動いてくれたなぁと驚くばかりの仕掛けの数々ですよ)
今観ても大林監督のエネルギーが満ちています。
映画創りって仲間と一緒に切磋琢磨して楽しいという基本を、
観ていても感じます。

当時は大場久美子さんの大ファンでしたが、
池上季実子さんはいつ観ても綺麗で可愛くて、
でもどうしてもスキにはならない僕の心の謎も、不思議で、いつまでも答えを出しません。
なぜ?

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なかじwithみゆ

3.5【最初、作品を間違えたかと思ったぞ!ポップで、当時は斬新な映像効果にビックリした作品。大林宣彦監督の劇場用長編映画第1作であり、アイドルホラー映画の嚆矢的作品でもある。】

2025年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

興奮

知的

■学校から帰宅したオシャレ(池上季実子)に父は再婚相手を紹介する。
 オシャレはショックを受け、間近に迫った夏休みに仲間とオバチャマ(南田洋子)のところへ行くことにする。
 夏休み、オバチャマはオシャレたち7人を歓迎するが、このオバチャマはすでに死亡していた。

◆感想

・イヤー、或る程度映画を観て来ていると、今作の様なある意味、エポックメイキング的な作品にぶち当たるから面白いのである。

・資料を見ると、この作品が公開された時に、それまでの映画関係者たちからはボロクソに言われたそうだが、若手からは支持をされたらしいのである。

・映像は、明るく、ポップで、音楽もキャッチー。けれども、内容は明るいホラーなのである。

・笑顔の南田洋子さんや、写真のオシャレの母、(池上季実子:二役)が妙に怖いのである。というか、池上季実子さんって、チョイ怖くない?(ホント、スイマセン・・。)

・アイドルの人としては、大場久美子さん位しか、知らないが今作って、もしかしたらアイドルホラー映画の嚆矢的作品じゃないかな。

<今作は、色んな意味で、ナカナカビックリの作品であるが、一番のビックリは今作が、大林宣彦監督の劇場用長編映画第1作という事である。
 何だか、凄かったっす。>

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NOBU

2.5あれま

2025年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

CM監督して奇才と言われ活躍していた大林宣彦の初劇場用映画監督作品だそう。本作品の登場は一種の"映画革命"をもたらしたと評されることもあった模様。

ただ、俺は20歳の頃に名画座で観て、ハマらなかった記憶あり。今回再び観たが
やはりハマらなかった。俺のジャンルではない模様。

池上さん(季実子)や大場さん(久美子)たちといった女優やアイドル、有名歌手の尾崎さん(紀世彦)、有名作曲家の小林さん(亜星)と多彩な人材をちりばめた本作。不足気味なのは演技力だけ。
いや、ほめちゃだめでしょ、この映画。
「池上さんは胸出しOKだから」と言われ、かつ監督が好きに撮った映画ってことなのかな?

怪獣特撮映画が好きな俺だから、遊びみたいな特撮を見せられて必要以上に憤慨しちゃっているのかもしれないな。

ただ、本作で大林監督が認められて、以降の映画を撮ったことは、俺にとってもほんとうに幸せなことでした。そういう意味で、よかった。

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共感した! 2件)
CB