日本海大海戦 海ゆかば

劇場公開日:

解説

連合艦隊旗艦「三笠」の乗員であった海軍軍楽隊の若者たちの激しく燃えあがる愛と生と死を描く。脚本は「大日本帝国」の笠原和夫、監督も同作の舛田利雄、撮影も同作の飯村雅彦がそれぞれ担当。

1983年製作/131分/日本
配給:東映
劇場公開日:1983年6月4日

ストーリー

明治三十八年。日露戦争は勃発以来二年目を迎え、大国ロシアと近代国家を目指す日本との大海戦が、いまその火蓋を切ろうとしていた。この決戦を迎えるに当って、東郷平八郎はじめ司令部が頭を悩ましたのはウラジオストックに入港するバルチック艦隊が、どの航路をとるかであった。一つに対馬水道を通って日本海を最短で入港するコース、いま一つは大平洋側を通って津軽海峡または宗谷海峡を横断するコースである。連合艦隊を三分したのでは勝ち目はなく、今、決断が迫られていた。その頃、連合艦隊旗艦三笠の軍楽隊に、神田源太郎が配属されてきた。軍楽隊は軍艦の入出港、閲兵式等に演奏を主にする楽隊であり、直接戦闘員でないことから軍隊での立場は低いものである。その源太郎のもとに恋人せつが面会にやって来た。せつは娼婦であった。しかし、天皇陛下の赤子として死を覚悟した源太郎は、せつを無情に突き放すと、急いで隊に戻ってしまった。三笠は呉を出て途中佐世保港に立ち寄り、最後の陸地補給を急いだ。そこに再びせつが現われ、手の中に古物のトランペットを握っているのを見て、源太郎は強い衝動を感じ「きっと帰ってくる」と約束するのだった。洋上に出てからの訓練は、一層の激しさを増し、軍楽隊員は楽器を仕舞い、一水兵として訓練に汗を流す。三笠の連合艦隊司令部では、東郷長官、秋山真之中佐等が、いまだにバルチック艦隊の進路を決めかねていた。激しい訓練の中で、疲労が深まるにつれて源太郎の内奥に秘めた音楽への情熱が燃えたぎり、東郷長官の甲板巡視の際、長官への演奏許可の直訴を行った。その場は立ち去った東郷長官は、やがて演奏の許可を与える。軍楽隊員は目を輝かせ、ドヴォルザークの「新世界」を演奏した。乗組員それぞれの胸に去来するものは、故郷の山河であり、国に残した妻や子の面影であった。東郷はこの海戦が、世界に勝利を喧伝し、外交戦をも有利に進める重要な戦いであると認識していた。将は将を知る。東郷はバルチック艦隊も正面攻撃でくると確信した。東郷は決断し、激戦の末日本軍は勝利をおさめた。

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受賞歴

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映画レビュー

3.5豪華俳優陣で大作なのだが

2024年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

全く国内向けの内容で外国では上映されないような映画。
大物俳優がずらりと並んで出てくるが興行収入は黒字だったのか?
と思ってしまうほど豪華だ。
まさかこのときの娼婦がのちの国会議員になるとは誰も想像できなかったであろう。

沖田浩之以外の人物のエピソードがほとんど無かったのが残念だし
あえて言えば沖田浩之と娼婦のエピソードはあまり心にしみなかった。
最後は日本が勝って終る数少ない映画だが勝っても戦争の悲しみは残るということは伝わった。
沖田浩之はこの映画で命の大切さを学んだはずなのに・・・

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♪エルトン シン

1.0CGで作った映画よりも映像に迫力はあるが。

2024年5月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

3.5海戦よりも青春群像にフォーカス!

2021年8月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

興奮

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しゅうへい

3.0う~ん、俳優がベテランじゃない・・・

2021年2月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 呉から出航する三笠の情報を聞きつけて東京からわざわざ会いに来たせつ。これが最後とばかり、愛を交わす2人であったが、呉から佐世保へと寄港すると、また逢いにきていた。しかも金を作るためには身体を売らねばならない娼婦。

 ただ、もっと好戦的な内容かと思っていたが、せつの言葉からは反軍国主義が伝わってくるのだ。三原の演技に比べて、沖田の演技はまずすぎるのだが・・・

 冗長すぎる個々のエピソードはあるものの、金貸しに精を出す佐藤浩市とか、石炭をくべるガッツ石松なんてのは、性格もかなり面白。

 バルチック艦隊との決戦が始まる直前における細かな描写。特に艦内を掃除したり、水兵達が身を清めたりするところは興味深いところだ。さらに創作ではあろうけども、決戦前夜に軍楽隊が望んで演奏会を催すシーンが美しい。死んでしまうかもしれない身を案じ、個々の水兵が故郷の映像とともにドボルザークの「新世界第二章家路」に聞き惚れるところだ。時代を考えるとありえないのだが。

 日露戦争という勝ち戦であっても犠牲者はつきもの。血肉が飛び交うスペクタクル映像からは悲壮感漂っている。もしかして三笠は沈没したのでは?とも思ってしまう。どんな戦争でも不幸になる人間はいっぱいいるということだ。これを勝ち戦として歓喜とともに描いていたら最悪の作品となったであろう。

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kossy

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