電影少女

劇場公開日:

解説

ビデオの世界から飛び出した不思議な少女と失恋したばかりの少年との恋を描く青春ファンタジー。桂正和原作の同名コミックの映画化で、脚本は桂正和と「山田ババアに花束を」の吉本昌弘の共同執筆。監督は「満月のくちづけ」の金田龍。撮影は「喪の仕事」の丸池納がそれぞれ担当。

1991年製作/95分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1991年6月29日

ストーリー

洋太は同級生のもえみに想いを寄せていたが告白する勇気がなく、親友の貴志にリードしてもらう。ところが逆にもえみから貴志に想いを寄せていることを相談され、ショックを受ける洋太。そんなある日、失意の中で足を運んだビデオショツプ『GOKURAKU』の親父に勧められるままに借りたビデオを再生すると、ブラウン管から一人の女の子が飛び出してきた。そして、その女の子あいは洋太ともえみを結び付けるための恋のキューピットを買って出ることになる。それによって洋太ともえみの仲は徐々に発展していくが、あいも次第に洋太に恋してしまう。だが再生時間に限りのあるビデオガールは普通の女の子の恋愛感情を持ってはいけないのだ。あいは謎の男に不良品として回収されてしまうが、店の親父に懇願し、洋太に恋愛感情を持たず、あと1週間という条件付きで彼のもとに戻る。こうして洋太ともえみの関係は深くなっていくが、洋太はもえみのある言葉をきっかけにして、あいが自分にとってかけがえのない存在であることに気づくのだった。しかし、あいの再生時間も残り少なく、彼女が消去すると同時に、関係したすべての人間の記憶も永遠に消去されてしまうのだった。そして、洋太と口づけを交わすと同時に消えていくあい。翌日、何もなかったかのようにキャンバスにペンを走らす洋太。だが、そのキャンバスには最後に洋太に向けてなげられたあいの笑顔が描かれていたのだった。

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映画レビュー

4.0殆ど封印作品かな? 今は正規発売もなく観れなさそう....

2023年11月3日
PCから投稿

原作で言うところの“あい編”を描いており、制作当時は原作者も相当な入れ込みだった様子で、作品監修と脚本にも関わったのみならず、カメオ出演までしているものの、現在は容易に観られる状態には無さそうな一本。 原作漫画の内容からしたら、結末は切ない別れを迎えるものの、この作品が最も忠実な展開と言える。 主演にも、当時は知名度が高かった坂上香織を据えており、脇役陣も知られた顔ぶれも複数人。 原作者も、本作制作の1991年当時は自作の実写化も叶った事で、この作品に満足していたのではないかと思われる。 しかし、その後‘92年になって、当時流行っていたセル作品のOVAのシリーズ化という形で、これも“あい編“を全6巻でアニメ・シリーズ化される事になった。 展開は、映画に比べるとトータルな収録時間で余裕があるのと、やはり漫画原作のアニメ化なのでイメージも保たれており、比較的に忠実に話も進んでいく、終盤近くまでは。 ところがこの作品は、その結末が原作と全く異なり、主人公弄内洋太のほろ苦い成長のストーリー的には終わらないのである。 最後は、SF映画バリのスケール感で、弄内洋太が陰謀の主の“ラスボスとの対決”的となっており、その手からアイちゃんを救い出す事で、二人は目出たくハッピーエンドに結ばれるのであった。 この作品に於いては、原作者の桂正和はエンディング曲の作詞を手掛けたのみならず、複数ある劇中歌の中の2曲でで歌唱も披露している程、劇場版にも増して更なる熱の入れ様だった。 折角、時間とお金掛けてOVAで発売するという企画が実現したのだから、アニメ(それもセル)であることを最大限に活かしたスケール感の展開で魅せたい、という考えとしては分かるような気がした。 この展開と結末も好きである。 しかし、”原作派”の人にはコレって、「えぇー」な展開だったのでは無いだろうか? そして今度は2018年に、テレ東ドラマ版にて現代版として実写作品化されている。 コレがまた混乱する。 最近流行りの、“リメイク的手法の続編”的作品になっているからだ。 では、どれの続編なのかというと….. このTVドラマ版の主人公は、前作から25年後の弄内洋太の甥にあたる人物に設定されており、彼もまたビデオガールの”天野あい”と出会って関わる事になるのだが、弄内洋太は“おじさん”として登場してその彼と一緒に居るのもまた、あの“天野あい”なのである! 実体化を遂げた、「その後」という事となる設定。 前作の後で実体化を遂げて、二人が共に暮らしているとなると、その展開だったのは”OVAの方”という事になる? どうやら、このドラマ版の製作者がOVA作品を気に入って評価していた事で、そうした繋がりを持つ事になったようであるが、そうするとこの‘91年の劇場版がビミョーな立ち位置になって来ることが否めない。 更にこのTVシリーズの後、別主人公達の姉妹(スピンオフ)作品も作られている。 そして弄内洋太はこの作品にも引き続き出演し、“事件”の解決に関わる事になる。 取り敢えず賛否は置いておいて、興味がある方は「全部観て」、その違いなどをその目で確認しつつ、それなりに楽しんだら良いのではないかと思う次第です。

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アンディ・ロビンソン

3.0だんだん惹かれていった

2016年6月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

楽しい

役者の下手さが少し気になるも、原作漫画を知っているので、脳内で照らし合わせながら観るのが楽しかった。 ストーリーもうまくまとまっており、観た後はほんのり幸せな気持ちに浸れた。 あいちゃんは、最初ちょっとイメージと違うかなと思っていたが、観ているうちにだんだん惹かれていく可愛さがあって良かった。 特に後半のせつない表情にはグッときた。

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Arco