太陽は狂ってる

劇場公開日:

解説

藤原審爾の原作を、「太陽、海を染めるとき」のコンビ山田信夫が脚色し、舛田利雄が監督した青春ドラマ。撮影も「太陽、海を染めるとき」の姫田真佐久。

1961年製作/90分/日本
原題または英題:Lost in the Sun
配給:日活
劇場公開日:1961年8月16日

ストーリー

人生の歯車はフトしたことから狂うことがある--M大学生矢代圭一の場合は、学校の授業が休講になったことから始まった。彼は学友の藤山や松本と玉突き屋に行った。そこで与太者と喧嘩し、相手を傷つけてしまった。若月組の恒が圭一の後をつけた。二人はパトロールに追いかけられたのが縁で仲良くなった。恒は圭一を彼らの溜り場である喫茶店“セ・モア”に案内した。そこには不良学生の前田や次郎、恒の兄貴分佐和山がいた。圭一は帰宅の途中、ヤクザの真似をしてアベックを脅迫した。警察に捕まり、新聞に報道され、大学は退学になり、友達は去っていった。圭一の母八重子は夫を亡くしてからバーを始め、客の佐藤と関係していた。大和組の曽根に圭一はインネンをつけられた。これを聞いた恒は仲間を集め、曽根を半殺しにした。恒は組に払う金を作るため“セ・モア”に来た女学生をひっかけようとした。圭一はその一人北条知里の冷たい美しさに惹かれた。若月組の大幹部深沢や佐和山は、曽根の慰謝料を作ってこいと恒に命令した。恒は圭一におしつけた。知里の友達の太田早苗は家庭に不満のため家を出て、コール・ガールになるといった。圭一がそれを止めた。恒は圭一と一緒に知里の父をゆすった。怒った北条を圭一がとめようとした。が、圭一は誤って北条が持っていたハサミで彼を刺してしまった。二人は逃げ出し、下町の倉庫に隠れた。圭一は八重子に電話した。彼女は佐藤と結婚すると喜んでいた。圭一は何もいえなかった。街に出た恒は佐和山に捕まった。佐和山はある人を殺せば高飛びさせてやるといった。圭一も覚梧を決めた。そこへ前田に案内されて知里がやって来た。彼女は父は死んでいず、圭一が好きになったといった。知里の言葉を振り切って、圭一は恒と殺人現場に向った。問題の男が現われた。佐藤だ。圭一は必死に恒を制止した。恒の短刀が圭一の腹に突き刺さった。恒は圭一を抱えて走った。そこに通りすがった車が二人をひいた。二人の手は堅く結ばれていつまでも離れなかった。

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