世界最強の格闘技 殺人空手
劇場公開日:1976年10月30日
解説
日本で創設されたプロ空手の凄まじさと、一撃必殺の技を求めて集った男達の集団を世界各国の格闘技の紹介を混じえて記録する。構成は「武闘拳 猛虎激殺!」の山口和彦と同作の脚本の掛札昌裕、監督は山口和彦、撮影は「さよならモロッコ」の阿久津悦夫がそれぞれ担当。
1976年製作/74分/日本
配給:東映
劇場公開日:1976年10月30日
ストーリー
“生か死か”“喰うか喰われるか”プロ空手に、ドクター・ストップはない。対手を叩きのめすまで闘う格闘技がプロ空手である。昭和48年、“プロ空手”は大塚剛の手によって創設された。ジムに所属する選手にとって、同じジムの仲間は敵であり、ジムでの練習は相手の状態を観察する場所でもある。そして一度リングにあがれば、体力の限界まで彼らの死闘が展開される。チャンピオンへの道をたどるには、鍛錬と修業が待っている。チャンピオン・ベルトを握った選手にとって、最大の目標は打倒大塚剛である。プロ空手の創設以来、彼を倒した者は誰もいない。映画は、リングの上での白熱した試合もさることながら、空手ジムの一人一人の修業と鍛錬の模様を紹介する。ある肉屋に働く青年は、休み時間を利用して冷蔵庫にもぐり込み、吊るされている牛の巨大な肉塊に向って突きの練習を繰り返す。また、山中でマムシを相手に修業をつむ青年等々、各選手のダイナミックなトレーニングをカメラに収めている。一方、日本に敵なしと香港、バンコク、カトマンズ、ネパール、マレーシアと世界各国を渡り歩く大塚剛の姿も撮っている。“格闘技に精神論は無用。それは自己暗示にすぎず、後退はそこから始る。プロ空手に必要なものは、力だけだ”という彼は、各地で生命線ぎりぎりの闘いを挑んだ。現地の警官立ち合いのもとで行われた武術者との真剣試合で、大塚は力でもって相手に瀕死の重傷を負わせてしまった。その武術者は二度と立ち上ることは出来ないと、町の医者はいい切った。撮影スタッフは、そんな各地での大塚剛と武闘者との果し合いの場面をカメラに収めている。この映画は、いままで見たことのない世界各国の格闘技を紹介すると共に、日本で創設されたプロ空手の凄まじさを捉えた記録である。