正門前行
劇場公開日:1997年4月26日
解説
美大の卒業制作のシナリオ作りに行き詰まった大学生が、彼の周囲で起きた盗難騒動に巻き込まれていく姿を描いたコメディ。監督・脚本は「月島狂奏」の佐藤信介。撮影を「月島狂奏」の河津太郎が担当している。主演は「月島狂奏」の内野勝就。16ミリ。
1997年製作/66分/日本
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:1997年4月26日
ストーリー
美大の卒業制作として作らなければならない映画のシナリオ作りに悩んでいた神崎は、いいネタが思いつかず、おまけに撮影費用の当てもなく困り果てていた。恋人の恭子は、そんな彼のためにこっそり資金集めを続けている。久しぶりに学校へ顔を出した神崎は、金工科の小野寺の制作途中だった金のブレスレットが盗まれたという話を耳にした。小野寺の友人の掛井たちが犯人ではないかと疑っていたのは小野寺の彼氏の松永で、彼は恭子の前の彼氏でもあった。野次馬根性でなんとなく首を突っ込んだ神崎は、松永を知る人たちから話を聞くうち、これは映画のネタになるかもしれないと考え、掛井たちとは別に独自に取材を開始する。松永は小野寺のほかにも女子高生の瀬川とつきあっているようで、小野寺とケンカしていたという証言もあった。神崎は松永の後をつけ回すが、実際の彼は意外に好人物で、事件について直接話をした神崎は彼が犯人とは思えなくなる。ところが、以前に貸したお金を返してもらえないかと松永に頼みにきた恭子が彼のアパートから出てくるところを目撃した神崎は、慌てて松永の部屋に乗り込み、そこで例のブレスレットを瀬川が持っているのを見つけた。神崎は松永に詰め寄るが、ことの真相は卒業制作の出来を気に入らなかった小野寺が松永に渡していただけのことで、掛井たちの単なる勘違いだったのだ。結局、ブレスレットは松永から恭子への借金返済にあてられ、恭子は映画の製作資金の足しにと神崎にそれを渡す。ことの成り行きをこっそり覗いていた掛井たちは、何が何だか訳もわからず、あれこれと考えをめぐらせていた。