処刑の部屋
劇場公開日:1956年6月28日
解説
“新潮”に掲載された石原慎太郎原作の映画化。性と暴力の中に人間の本能を求める現代男女学生の生態を描いた異色作である。「ビルマの竪琴(1956)」の和田夏十が「ある夜ふたたび」の長谷部慶次と共同脚色し、「ビルマの竪琴(1956)」の市川崑が監督、「裁かれる十代」の中川芳夫が撮影を担当した。主な出演者は「裁かれる十代」の川口浩、「新婚日記 嬉しい朝」の若尾文子の他、岸輝子、中村伸郎、新人瀬戸ヱニ子などに加えて、梅若正義、入江洋佑など大映青春スターが出演している。
1956年製作/96分/日本
配給:大映
劇場公開日:1956年6月28日
ストーリー
U大四年に在学する島田克巳の父半弥は銀行の支店長代理をしていたが胃病で気難かしく、母親のはるは始終オドオドしている。克巳はそんな家庭が大嫌いだった。ある日、大学のブルジョワ仲間伊藤と、父の銀行からパーティ資金を借り出した克巳は大学に廻り、思想研究会に顔を出したとき、その場に居合わすフランス巻の女子学生を印象に留めた。ダンスパーティの当日、克巳は高校時代からの親友良治の知らせで、パーティ荒しに来たJ大生の竹島らと大格闘を演じた。六大学リーグ戦はU大が優勝したが、その夜ほろ酔い気分の克巳と伊藤は、とある店から出て来た二人連れの女子学生に眼をつけ、彼女らを伴って飲み歩いた。偶然にも、その一人は髪がフランス巻の女子学生で顕子という名だった。二人は克巳らが顔負けする程よく飲んだ。伊藤のすすめで睡眠薬を買いに行った克巳は行きつけのバー・シレーヌで会った良治を、彼女らの誘惑の企てに誘うが良治は就職期で頭が一杯だった。ビールに混ぜて巧みに薬を呑ませた二人は伊藤のアパートに昏睡した彼女らを連れ込み、克巳は顕子を選んで思いを遂げた。しかし克巳と顕子の交渉は長続きせず、克巳はある日、彼女の目の前で縁切りを宣言した。この頃、珍らしく良治達が開いたパーティで、克巳はJ大の竹島にアガリのかすめ方を教えてけしかけこれをきっかけに良治の元気を取り戻させようとしたが、良治は黙って金を渡してしまった。その金を取り戻しに竹島らの待つ銀座裏のバー・カリブに現われた克巳は先日の仕返しだと凄惨なりンチを受けた。彼はあくまで音を上げずに頑張っていたが、J大の従兄に連れられた顕子の姿を見た時、始めて恐怖の表情を浮べた。顕子は学生の一人からナイフを受け取り声にならぬ叫びと共に克巳にぶつかって行った。皆が逃げ出した後克巳は太腿の傷口を押えながら渾身の力をふりしぼってカリブの裏口から這い出していった。
スタッフ・キャスト
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克巳川口浩
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青地顕子若尾文子
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島田半弥宮口精二
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島田はる岸輝子
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伊藤梅若正義
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茂手木教授中村伸郎
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毛利さん南弘二
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ちぢれ髪の教授伊東光一
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製パン工場の男丸山修
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リズムガイズのマネージャー春本富士夫
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シレーヌの女子学生A宮戸美知子
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シレーヌの女子学生B杉本文子
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銀座の女子学生A池原幸子
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銀座の女子学生B葉山たか子
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リカちゃん樋口峰子
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女給A城川暁子
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女給B芥川竜子
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医者中田勉
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雑誌記者A中条静夫
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雑誌記者B津村雅弘
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相手のない学生服飛田喜佐夫
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ゲーム取りの少女住友久子
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ゲーム取りの少女高野英子
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プリンセスの支配人南方伸夫
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畳屋のおかみさん松村若代
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小料理屋の女中A美川陽子
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小料理屋の女中B梶恵子
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良治小高尊
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吉村平田守
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相川山崎直衛
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竹島川崎敬三
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京子瀬戸ヱニ子
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J大生杉入江洋佑
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J大生浅尾高橋正光
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J大生犬養島崎喜美男
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J大生内藤黒須光彦
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J大生石川月田昌也
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U大生小山伊藤直保
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U大生加賀見中江文男
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U大生米良松沢英夫
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支店長竹内哲郎
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課長大塚弘